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マルチフィジックス連成解析インターフェース『MpCCI』国内販売開始のお知らせ ― 思いのままのマルチフィジックス連成解析が、ここからはじまる ―

株式会社シーディー・アダプコ・ジャパン(以下CDAJ)は、このたび、ドイツの研究機関であるFraunhofer Institute for Algorithms and Scientific Computing (以下 SCAI)で開発された連成解析用インターフェース『MpCCI(エム ピー シー シー アイ)』を、日本をはじめ中国、韓国における総代理店として販売を開始することになりました。『MpCCI』は、「STAR-CD」・「ANSYS」・「Abaqus」などの様々な既存の商用ソフトウェア間での連成解析を可能とするインターフェースツールとして、世界初の汎用ソフトウェアとなります。その最大の特徴として、各種CAEソフトウェアのシームレスな連成を実現し、「流体の流れや熱により変形する構造物」「電磁場の影響を受け流れる流体」といった多種多様な現象の解析を可能にします。

工業分野では、あらゆる製品開発において高精度化、小型軽量化といったさまざまな要求が高まっており、多くの製品開発・設計現場で数値シミュレーションが活用されています。しかし、製品開発現場で扱う解析対象は、流体、構造、熱、電磁場、騒音といった複数の物理現象(=マルチフィジックス)が複雑に絡みあっています。
一方、昨今話題となっている原子力施設やプラントにおける配管破壊事故なども、流体の作用により構造物が破壊するといった複雑なメカニズムとなっています。これら製品開発や事故原因の解明過程において、数値シミュレーションが広く活用されています。

数値シミュレーションの分野は近年目覚しい発展を遂げており、商用の数値シミュレーションソフトウェアも数多く開発されています。また、それらソフトウェアは流体解析、構造解析、電磁場解析といった個別の分野でそれぞれ独自に発展してきた背景を持ちます。
しかし、複雑な物理現象を扱う研究・開発現場の解析では、従来のように、流体解析、構造解析等を単独に実施していても期待した成果を得ることはできません。より実際の物理現象に近い結果を得るためには、これら個別の解析を相互に連成させ、"複数の物理現象を同時に解く"(=連成解析)必要があります。『MpCCI』は、このような複雑な物理現象を同時に解析するために、流体解析、構造解析、電磁場解析といった分野の様々な商用ソフトウェアを連成させ、データの交換やデータマッピングなどを行なうためのインターフェースです。『MpCCI』により流体構造連成、流体電磁場連成といった複雑な物理現象をともなう数値シミュレーションが可能になり、より高精度な解析結果を得ることが可能となります。
また、さまざまなシミュレーション用ソフトウェアベンダーが『MpCCI』との連成に注目しており、CDAJでは各社との技術提携や協力をもとに、今後さらに充実した解析環境を工業分野、研究分野の皆様にご提供できると考えています。

特徴

  • 流体―構造連成、流体―電磁場連成、熱―構造連成といったさまざまな連成解析に適応可能
  • さまざまな数値シミュレーション用ソフトウェアとのインターフェース
  • 高速、高精度なデータマッピング、データ交換機能
  • 設定用GUIによる簡単な解析設定

対応プラットフォーム

  • Windows、LINUX、IBM、HP、SGI、SUN
  • ※各商用ソフトウェアの対応状況など詳細はお問い合わせください。
Fraunhofer Institute for Algorithms and Scientific Computing(SCAI) について

SCAIはドイツの社団法人で、シミュレーション工学、数値解析用ソフトウェア、生物情報学、最適化など幅広い分野の研究を行なっている研究機関です。工学、科学分野の顧客に対して、MpCCIをはじめとする数値解析用ソフトウェアやハイパフォーマンスコンピューティングを用いた研究活動を通して、最適なソリューションを提供しています。その他詳細情報についてはウェブサイトをご参照ください。(http://www.scai.fraunhofer.de/

*本文中に記載の会社名、商品名、サービス名等は、それぞれ各社の商標または登録商標です。