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Case Study実績・お客様事例

昭和電工 様(CDAJ news vol.30)

社内流体解析標準ソフトへなりつつある「STAR-CD」を早期から現場で有効活用。結晶育成、成膜の生産技術、素子の性能評価でご活用

昭和電工 株式会社 電子材料事業部生産・技術統括部CAE 様
CDAJ news vol.30お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2002年12月

解析種別:流体解析
課題等:結晶育成、成膜の生産技術、素子の性能評価

御社におけるCAE/CFDの位置づけを教えてください。
先程ご紹介したITネットワークライフ関連とか、カーライフ関連のようにモノを作っている現地において計算する部隊と、色々なジャンルの部門を支援する全社的なCAE専門部隊(数理技術)、そのように分割した形でCAEを活用しています。
なぜ、そのような形態になられたのですか?
ここの事業所(秩父)というのは電子材料を扱って20年以上経っているのですけど、その前は電材とは違う事業をやっていました。当時、その事業自体をやめて工場がなくなってしまうかという状況でしたが、昭和50年後半に新しく電子材を始めまして、同時に色々なプロセスを始めたのです。しかし、やっぱり分からないことが多かったです。すぐにモノを作ってできるかっていうとできないですし、かといって秩父には計算の組織が無かったのです。
そこで、現場でモノを作る際に思った通りに上手くできたのかというのをシミュレーションで試してみようと、最初は全社のCAE専門部隊に投げかける形で取り組みを始めたのです。しかし離れたところに全て投げかけると結構時間が必要で、どこの会社にもあると思いますが効率がなかなかよくないと思います。従って「餅は餅屋」ということで『現場におけるCAE部隊』、全社の部門支援ということで『CAE専門部隊』のような形、つまり分散した形に結果的になっているのです。
CDAJ news vol.30
各現場に分散されているとうことで、情報交換というのはどのようにしてらっしゃるのでしょうか?
情報交換という意味では、バーチャルの研究室というイメージで、「IT」「カー」「アメニティ」の3つを支える『テクニカルプラットフォーム』という形で情報交換しています。バーチャル的に各部門で専門的な人たちを募って、横の連携を取るようにして運営しています。年間スケジュールをきちんと立てて、どこで誰が何をするかというのを作って実施しております。必要な時には会うし、どういう情報を持っているかというのを出し合って、また、どういうテーマを手掛けたかという履歴を作ったりして記録に残しております。まだ初めたばかりで、どこまで構築できるか分からない状態ですが、いずれにせよ、一人一人の技術分野っていうのはタテに区画、専門分野っていうのができてきますよね。そういう人たちが集まってそれをヨコに串を通して全体をまとめて有効活用していきたいと考えております。
具体的にはどのようにSTAR-CDをご利用頂いているのでしょうか。
大きく分類しますと以下の4つのテーマで利用しています。
  1. 結晶育成炉内温度分布
  2. 液相エピタキシー
  3. 気相エピタキシー
  4. LED素子性能予測
CDAJではTotal Solutionを掲げて最適化や構造解析との連成などを実施しております。御社での色々な分野の解析について連成などのニーズはいかがですか?
当然私たちも必要性は感じていて積極的に取り組んでいます。今は流体解析と構造解析との連成で有効利用しています。結晶育成の事例では、熱の計算をSTAR-CDで行い、そのデータを基にANSYSで熱応力を求めています。
弊社プロダクトを選択いただいている理由を、お聞かせいただけませんでしょうか?
15年くらい前から約5年間他社ソフトを導入して使っていたのですが、輻射伝熱ができないという問題などがあったのです。マニュアルを見て例題どおりに実行すると解析できるのですが、ちょっと条件を変更した場合に解析できなくなるのです。おかしいと言ったのですが、結局直してくれませんでした。そのテーマをSTAR-CDでお願いしたときに、難しい問題だったのでしょうね、同じくできなかったのですが、お願いするとすぐに直してくれたというところに誠意を感じまして、導入したのです。それと、そのころは不連続のメッシュが使えるCFDのソフトとしてSTAR-CDが彗星のごとく現れてきて、複雑なCADのモデルだと作るのが面倒なので、不連続でくっつけられるのが気に入りました。

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