IDAJからのメッセージ

Message

INNOVATING for FUTURE
Embracing the Digital Transformation

事前の予測が困難なコロナ禍やサプライチェーン寸断のリスクといった事象を経験し、世界的なカーボンニュートラルの実現に向けた気運が高まる中で、製造業を取り巻く環境やビジネス環境の変化に応じるために、ここ数年、IDAJは製造業各社様のデジタル技術構築を数多くご支援をさせていただいて参りました。現在のものづくりにおけるデジタル技術の活用が、設計開発だけでなくプロダクトライフサイクル全体のアップデートに欠かせない要素であることは論を俟たないところではありますが、企業規模の大小を問わず、その推進が容易でないことを痛感しています。経営、組織・人材、技術などの限られたリソースの中で、複雑に連携し、念入りなすり合わせによって構築してきた様々なプロセスをデジタル技術によって変革するには、「取り組みの進め方」が重要だと考えます。比較的容易にデジタル化できるところから業務の効率化に着手し、その後のスムーズな取り組みに繋げる、まずは組織内に蓄積されている貴重なデータの分析と活用から始める、現状課題の分析と推進計画そのものを、外部リソースを活用しながら中長期的に取り組むなど、現状を踏まえた進め方をお客様と一緒に模索してきました。
本シンポジウムの前身であるカンファレンスでは、CAE技術に加えて2018年からMBD(モデルベース開発)に関する情報のご提供を継続しており、0D/1D/3Dシミュレーション技術を、どういった目的・フェーズ・モデル粒度で適用し、ありたき姿(to be)へと効率的に近づけるのか、そのためのソリューションをご提案させていただきました。また近年は、流体・構造・電磁界・音響・粒子解析、システムシミュレーションなどのCAE技術を軸足としながらも、AI、データ管理やプロセスそのものの構築といったお客様の設計開発に対してより広範にお役立ていただける技術にも携わるようになりました。
そこで、今年から本イベントを「IDAJ SYMPOSIUM」へ改称するとともに、ご参加者様にご集合いただくイベントとオンラインイベントとを併せて開催することといたしました。ご講演者様のご厚意により、会場でのご発表を12月のオンラインイベントでも動画としてご提供いただき、ご業務やスケジュールのご都合で会場までお越しいただけないお客様にも貴重なご講演をご覧いただけるようになります。また、会場では同時間帯の別会場でのご発表をお聞きいただけませんでしたが、オンラインイベントと併せてご参加いただくことで、より多くの技術情報に触れていただくことができます。さらに11月10日(金)の休憩時間では、お客様の組織や担当業務を超えてネットワーキングにお役立ていただけるような機会を確保しております。
現場で日々、設計業務を担当されるお客様にはソフトウェアの新機能や適用事例などを、設計開発プロセス全体を統括されるプロジェクトマネージャーの皆様には、国内外の事例や、開発元・IDAJから業務効率化、技術継承、データマネージメント等に関する情報をご提供します。各商品をご利用のお客様はもちろん、これからMBD・CAEの導入をご検討中のお客様には本シンポジウムにご参加いただき、多業種における取り組み事例や新しい技術・トレンドの情報収集、またMBD・CAE担当者の皆様との交流の場として大いにご活用いただければ幸いに存じます。

皆様のご来場を、社員一同心よりお待ち申し上げております。

2023年9月
株式会社IDAJ
代表取締役社長 徐 錦冑