MBD Session

「MBD Session」大盛況のうちに終了いたしました!ご来場ありがとうございました。

Introduction

商用のCAEソフトウェアが世に出てから半世紀がたちます。
CAEの黎明期では主に試作段階で発生した不具合への対処方法を検討するために使われていましたが、ハードウェアの飛躍的な性能向上と相まって徐々にその活用範囲は広がり、CAEを用いた設計評価による開発のフロントローディング、さらには1D CAEを用いたシステムシミュレーションの導入が進みました。カーボンニュートラルへ向けたさらなる技術革新が求められる中、高性能、高品質な製品をより短期間で開発するには、CAE・MBD(モデルベース開発)をはじめとするデジタルエンジニアリング技術がもはや不可欠な存在となっています。また近年では、ISO26262をはじめとする機能安全規格やAutomotive SPICEなどの標準プロセスへの対応が求められ、より上位の概念としてモデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE; Model Based Systems Engineering)に対する期待が高まっています。
一方、設計開発の現場に目を向けると、MBDやMBSEの取り組みをはじめたものの上手く活用できていない、あるいは、いつの間にかMBDやMBSEの導入そのものが目的となってしまい取り組みが形骸化しているといった課題に直面されている企業様が多いのも事実です。
本シンポジウムの前身である2019年のカンファレンスでは、「MBDを活用した協調設計」と題して、MBDプロセスのありたい姿とそれを支える要素技術についてご紹介する特別セッションを開催しました。4年ぶりとなる本セッションでは、「CAE・MBDの効果と価値の最大化」「設計に根付いたプロセスの実現」をテーマに、航空宇宙・機械・自動車・精密機械・船舶など分野の異なる国内外の企業様から、CAE・MBDを活用した設計開発プロセスの導入と拡大に取り組まれている7名のご講演者様にご登壇をいただきます。
様々な分野におけるお取り組みのご紹介、ならびにご参加者様同士の交流を通して、取り組みを成功させるための啓蒙活動や体制づくり、シミュレーション技術の汎用化と高度化の両立など、CAE・MBD・MBSEを成功裏に導入いただくためのヒントを得る場としてご活用いただければ幸甚です。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

MBDプロセス・ソリューション部 部長 玉手 弘一郎

開催概要

日程 2023年11月10日(金) 10:00~17:30(予定) 受付 9:30~
会場 横浜ベイホテル東急 B2F クイーンズ グランド ボールルーム
 
〒220-8543 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-7
  • みなとみらい線: 「みなとみらい駅」から徒歩約1分
  • JR京浜東北線/根岸線・横浜市営地下鉄: 「桜木町駅」から徒歩約10分
対象者 弊社提供の「MBD」やその他プロダクト、受託解析サービスをご利用のお客様、ご検討中のお客様、デジタルエンジニアリングやMBD・CAEにご興味のあるお客様ならどなたでもご参加いただけます。
※一部ハードウェアベンダー・ソフトウェアベンダー様はご参加をご遠慮いただきます。
また、その他弊社都合にてご参加をお断りする場合がございます。
誠に恐縮ではございますが、参加登録の状況によりましては、導入計画をお持ちの企業様を優先させていただく場合がございます。あらかじめご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。
参加費 無料・事前登録制
参加登録
  • 参加登録は、11月7日(火)17時まで承ります。(定員になり次第締め切らせていただきます。)
  • 11月10日(金)の「参加票」をダウンロードしていただくためのURLを、開催1週間前を目途に別途E-mailでをお送りします。当日は印刷した「参加票」と、お名刺1枚をお持ちください。
  • 11月7日(火)までに、参加票がお手元に届かない場合は、お手数ですが以下の事務局までご一報くださいますようお願いいたします。ご登録状況を確認いたします。
資料
  • 配布のご許可をいただいた参考資料を、イベント終了後のアンケートにご回答いただいたご登録者様にのみご提供いたします。ご提供方法等は、改めてご案内いたします。
  • 資料請求のみのお申込みは承っておりません。
展示内容
  • MBD等ソフトウェア、各種サービスに関するポスター展示、技術相談
※上記は予告なく変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
Wi-Fi・電源
  • 11月10日(金)は、講演会場内では横浜ベイホテル東急に常設のWi-Fiをご利用いただけます。なお、同時接続数に限りがございますため、アクセスが集中した場合は通信が遅くなることがございます。
  • 各講演会場前の展示会場内で、各種デバイスの充電のためのスペースを設置いたします。ただし、弊社スタッフやホテルスタッフは当該スペースに常駐いたしませんので、充電中のデバイスはご自身で管理してくださいますようお願いいたします。万が一、紛失・盗難・破損・故障事故等が発生した場合でも、弊社ならびにホテルは一切その責任を負いかねます。
その他
  • ご昼食にお弁当をご準備しております。お席にてお召し上がりください。
  • 英語から日本語への同時通訳を実施いたします。(日本語から英語への通訳はございません)

【ご協力のお願い】

  • 著作権および情報保護のため、お申込者様は権利者の許諾を得ずに、いかなる方法においても本サービスを通じて提供される情報またはファイル等について、著作権法で認められるお申込者様個人の私的利用の範囲を超えて、使用することはできないものと致します。つきましては、視聴者様による記録行為(録音・録画、スクリーンショット、写真撮影等)は固く禁止と致します。
  • シンポジウムの妨害やプライバシーの侵害を招く恐れのある行為を禁止します。

(弊社は、記録等のため、講演会場内をはじめとするすべてのエリアで適宜、録画・録音・写真撮影を実施いたします。)

プログラム

*それぞれのご講演の後に質疑応答の時間を設けております。(約5分~10分)
*プログラムは予告なく中止・変更となる場合がございます。

タイトル 講演者
10:00-10:10 開会のご挨拶 IDAJ
10:10-11:10 【特別講演】The Science and Mission of the James Webb Space Telescope
*English Lecture(GT-SUITE Session会場でのご講演を中継します。)
The Science and Mission of the James Webb Space Telescope
Dr. Michael T. Menzel
JWST Mission Systems Engineer
NASA
The James Webb Space Telescope (JWST), launched on December 25, 2021, is NASA’s successor mission to the Hubble Space Telescope. JWST has been designed and developed to observe “first light” objects in the nascent universe, the evolution of galaxies over cosmic history, star birth within our own galaxy, planet formation and evolution both in our solar system and in solar systems around other stars and to make detailed observations of some of the recently discovered exoplanets. The JWST telescope has an aperture greater than 6 meters in diameter, and along with its compliment of science instruments must be cooled to cryogenic temperatures below 50K. It will be operated at the Sun-Earth L2 point to keep thermal sources such as the Sun and Earth in the same general direction so that their radiation can be shielded by a “tennis court sized” sunshield, allowing the payload to attain these temperatures passively.
This presentation will give an overview of the JWST science and its systems design challenges, and discuss the lessons learned from this mission.


[Biography]Michael T. Menzel has 42 years of experience in the aerospace, working 23 years in industry for commercial and defense missions and for NASA for the past 19 years. He is currently the Mission Systems Engineer for the James Webb Space Telescope.

Dr. Menzel received a B.S. in Physics from the Massachusetts Institute of Technology in 1981 and an M.S. in Physics from Columbia University in 1986. He began his career in 1981 with the RCA Astro Space Division in East Windsor, N.J. as an antenna engineer, designing flight antennas for commercial and defense communications and remote sensing satellites. In 1990 he took a position in the Systems Engineering Group of the General Electric Astro Space Division designing commercial, DOD and civil space systems. In 1995 he took a position as Director of Systems Engineering in the Orbital Sciences Corporation, and in 1997 he took a position as the Deputy Program Manager for the Hubble Space Telescope Servicing Group at Lockheed Martin.

Mr. Menzel began working on the Pre-Phase studies for the Next Generation Space Telescope in 1998, and in June of 2004 he took the position as the NASA Mission Systems Engineer for the James Webb Space Telescope.

In addition to his various engineering positions, Mr. Menzel has also served as an adjunct lecturer in Physics and Astronomy at various colleges. His hobbies include weightlifting and amateur astronomy.

Mr. Menzel has been the recipient of the Robert H. Goddard Exceptional Achievement Award for Engineering in 2009, the NASA Systems Engineering Excellence Award in 2010, the Mission Engineering and Systems Analysis Division Engineering Excellence Award in 2013, the NASA Outstanding Leadership Medal in 2013, the 2020 Robert H. Goddard Merit Award in 2020, the NASA Distinguished Service Medal in 2022, the NASA Systems Engineering Excellence Award in 2022, the Norman L. Baker Astronautics Engineer Award in 2023 and AIAA Goddard Astronautics Award in 2023.

JWSTが撮影した「Pillars of Creation(創造の柱)」
NASA, ESA, CSA, STScI; J. DePasquale, A. Koekemoer, A. Pagan (STScI).


NASA Dr. Michael T. Menzel
11:10-11:40 製品開発のためのシミュレーション技術の展開
タイトル 製品開発のためのシミュレーション技術の展開
講演者 日本精工 株式会社 様
時間 11:10-11:40
概要 一般的に、製品の試作回数の削減、最適化などによる開発の効率化のためには、シミュレーション技術の活用が有効である。近年は高性能な商用ソフトウェア、コンピューターなどを導入、利用することは比較的容易であるものの、全ての技術者が適切に活用するためには、組織的なインフラ整備や取り扱い製品固有の物理現象のモデル化と共用化が重要となる。今回は、弊社設計、開発部門の能力向上を目指した研究開発部門における取組みについて紹介する。
■弊社取扱いソフトウェア・サービスについて
弊社取り扱いのプロダクトのご利用年数 18年
弊社取り扱いプロダクトを利用しての主な解析テーマ ・ハブユニット軸受の性能予測解析
・転がり軸受の設計パラメータ最適化
弊社取り扱いプロダクトを気に入っていただいている点 教育プログラム、運用支援、ソフトウェア開発などの幅広いサービスのご提供
日本精工 株式会社 様
11:40-13:10 休憩
13:10-13:40 燃料供給システムにおける作動課題の改善
タイトル 燃料供給システムにおける作動課題の改善
講演者 日立Astemo 株式会社 様
時間 13:10-13:40
概要 近年、多段噴射・可変燃圧が用いられ噴射ストラテジーが高度化している事により、実機作動において、サプライヤーでは予測しえない問題が発覚し、単体設計に手戻りが発生する事が多々あった。
この事象を打開する為、1Dシミュレーションを用いて燃料供給システムを想定した検討を可能にした。これにより、単体設計段階で事前に問題/課題を予測し、単体設計に反映する事が可能になり、手戻りが大幅に減少する結果となった。
本講演では、OEM様と連携した1Dモデルを開発プロセスに活用する事で、実機上でしか発生しない作動不良を改善できた事例を紹介する。
■弊社取扱いソフトウェア・サービスについて
弊社取り扱いのプロダクトのご利用年数 4年
弊社取り扱いプロダクトを利用しての主な解析テーマ 燃料供給システムにおける製品への影響メカニズム検証や最適化
弊社取り扱いプロダクトを気に入っていただいている点 内燃機関に特化したツールを多数保有しており、エンジン解析についての知識も豊富であり、手厚いサポートを受けれる点
日立Astemo 株式会社 様
13:40-14:10 より「深く」「広く」「早く」。マツダのMBD活用の現状について。
タイトル より「深く」「広く」「早く」。マツダのMBD活用の現状について。
講演者 マツダ 株式会社 様
時間 13:40-14:10
概要 マツダでは、以前から自動車開発にMBDを積極的に活用してきた。その大きな成果の一つが“SKYACTIV TECHNOLOGY”であるが、その後もMBDへの取り組みを進め、更なる精度向上や、活用範囲の拡大、フロントローディング、高速化、などを図ってきた。今回、これら取り組み事例の一部を紹介する。
■弊社取扱いソフトウェア・サービスについて
弊社取り扱いのプロダクトのご利用年数 約29年
弊社取り扱いプロダクトを利用しての主な解析テーマ 内燃機関・電気駆動・車両のハードウェア開発、内燃機関・電気駆動・車両の熱・エネルギ・駆動力に関する制御開発をコアにテーマ多数
弊社取り扱いプロダクトを気に入っていただいている点 ソフトウェアの使い易さ・機能・価格だけでなく、御社の技術力やユーザーに寄り添うサポート力
マツダ 株式会社 様
14:10-14:40 設計者CAE推進に向けた取り組みとロードマップ
タイトル 設計者CAE推進に向けた取り組みとロードマップ
講演者 オムロン 株式会社 様
時間 14:10-14:40
概要 設計者CAEを全社に向けて展開、牽引してきた経験をベースに、将来に向けてCAE活用を進化させ続けるために必要な観点及び実践してきた事を、具体的な結果も交えながらポイントを紹介する。
■弊社取扱いソフトウェア・サービスについて
弊社取り扱いのプロダクトのご利用年数 4年
弊社取り扱いプロダクトを利用しての主な解析テーマ 周囲温度変動に対する特性変動を最小化する、構造部品位置の最適化
オムロン 株式会社 様
14:40-15:20 休憩
15:20-15:50 船舶電動化の流れと電磁界解析ツールの活用について
タイトル 船舶電動化の流れと電磁界解析ツールの活用について
講演者 BEMAC 株式会社 様
時間 15:20-15:50
概要 自動車業界や航空業界と同じように多くの重量物を輸送する船舶業界にも、カーボンニュートラルの実現に向けた電動化の動きが出始めている。今回は、BEMACの電動化や自律化に関する取り組みを紹介するとともに、船舶の電動化を進める上でキーテクノロジーとなるリチウムイオン電池やインバータ機器、回転機に対する技術課題に対して、電磁界解析ツールなどをどう活用して、EMCノイズ対策や部品のレイアウトなどを最適化していくのか、その開発の方向性について講演する。
BEMAC 株式会社 様
15:50-16:20 国際標準規格の過渡熱モデルと設計DXの進め方
タイトル 国際標準規格の過渡熱モデルと設計DXの進め方
講演者 株式会社 デンソー 様
時間 15:50-16:20
概要 自動車業界の電子機器の伝熱設計は、現物による実験データを重要視しています。一方で解析検証は製品成立の目処たてに利用されることが一般的です。ですが、設計者が求めるのは、実験データからどういう状況か見て取れるように代替できる、信頼性の高い解析データです。その信頼を得るためには、乖離検証を進めること、人材を育成すること、高度なモデリングなどが重要になります。プリント基板製作前に最も確度の高い「仮の答え」を導き出すため、電子制御と温度を同期させる過渡熱モデルを利用することで、今日の設計DX化へまい進できる手法について解説します。
■弊社取扱いソフトウェア・サービスについて
弊社取り扱いのプロダクトのご利用年数 18年
弊社取り扱いプロダクトを利用しての主な解析テーマ 電子機器の伝熱解析
弊社取り扱いプロダクトを気に入っていただいている点 解析技術が優れていますので
株式会社 デンソー 様
16:20-16:50 CAE・MBDの効果と価値の最大化に向けて
タイトル CAE・MBDの効果と価値の最大化に向けて
講演者 IDAJ
時間 16:20-16:50
概要 この30年でCAE・MBDの活用の場は飛躍的に広がりました。
ハードウェアの飛躍的な性能向上やAIなどのデジタル技術の発展にともない、設計開発におけるCAE・MBDの役割が大きく変わりつつあります。本講演は、本セッションでご発表をいただいた国内外の企業様のお取り組みを振り返りながら、改めて「CAE・MBDの効果と価値の最大化」を実現するためのポイントについてご紹介します。
IDAJ
16:50-17:00 閉会のご挨拶 IDAJ
お問い合わせ先
株式会社 IDAJ
IDAJ SYMPOSIUM 事務局
〒220-8137 横浜市西区みなとみらい2-2-1-1 横浜ランドマークタワー37F
TEL: 045-683-1990  FAX: 045-683-1999  E-mail: IDAJ-SYMP@idaj.co.jp