IDAJ SYMPOSIUM 2025

MBD・設計製造DX Session

Introduction

特定のプロダクトやツールではなく、CAE・MBDを活用したプロセス改善やDX推進の取り組みにスポットライトを当てた本セッションは、本シンポジウムの前身である2019年のカンファレンスで「MBDを活用した協調設計」と題してはじめて開催し、コロナ禍を経て今年で4度目となります。この間、カーボンニュートラルや自動車業界におけるCASE対応など、製造業を取り巻く環境の大きな変化も相まって、CAE・MBDは単なる効率化を図るための手段から、プロセスを変えるための手段として認知されるようになりました。また近年では、ISO26262をはじめとする機能安全規格やAutomotive SPICEなどの標準プロセスへの対応が求められる中、モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE; Model Based Systems Engineering)の概念が浸透しつつあり、設計開発への適用が進んでいます。
従来のメカ中心の設計から、ソフトウェアによって製品の機能が定義されるSoftware Defined Productsの設計、複数のシステムが互いに相互作用するSystem Of Systemsの設計など、設計開発は新たなステージを迎え、既存領域におけるプロセス改善と新たな価値を生み出すための設計開発を同時に進めなくてはならない状況において、MBD・MBSE指向のプロセスへのさらなる変革が求められています。
このような背景を踏まえて、本セッションでは「設計製造DXの進化とモデル活用による共創」をテーマに、自動車・精密機械・船舶・重工など分野の異なる国内外の企業様からご講演をいただきます。
企業や業界の垣根を超えたご参加者様同士の交流を通して、CAE・MBD・MBSEを活用した設計開発の変革を推し進めていただくためのヒントを得る場として本シンポジウムをご活用いただければ幸甚です。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

MBDソリューション開発部 部長 玉手 弘一郎

プログラム

*それぞれのご講演の後に質疑応答の時間を設けております。(約5分~10分)
*プログラムは予告なく中止・変更となる場合がございます。
*英語のご講演は逐次通訳させていただきます。

午前 共通セッション
午後 モデル活用による共創  設計製造DXの進化

共通セッション(会場1+2)

タイトル 講演者
10:00-10:10 開会のご挨拶 IDAJ
10:10-11:40

モビリティ開発の現在地点と未来

 

ご講演者様・企画他調整中です。

 
 
11:40-12:10 MBD・MBSE指向の設計開発プロセスの実現に向けて
タイトル MBD・MBSE指向の設計開発プロセスの実現に向けて
講演者 IDAJ
時間 11:40-12:10
概要 従来のメカ中心の設計から、ソフトウェアによって製品の機能が定義されるSoftware Defined Products、複数のシステムが互いに相互作用するSystem Of Systemsの設計など、設計開発は新たなステージを迎えています。このような状況において、モデルの役割はさらに高度化し、早期に構想検証,設計の精緻化と最適化のループを回すMBD・MBSE指向のプロセスへの変革が求められています。本講演では、プロセスの変革を進める上でのベストプラクティスと、その実現に向けてIDAJがご提供できる価値についてご説明します。
IDAJ
12:10-13:40 休憩・ネットワーキング

モデル活用による共創(会場1)

タイトル 講演者
13:40-14:40 デジタルスレッドの実現に向けたベストプラクティス *ENGLISH LECTURE
タイトル デジタルスレッドの実現に向けたベストプラクティス *ENGLISH LECTURE
講演者 Intercax 社 様
時間 13:40-14:40
概要 Digital threads are a powerful approach to building an authoritative single-source-of-truth from multiple engineering and manufacturing models. A good digital thread platform provides cutting edge tools for building custom dashboards, workflow automation and agentic AI. I will demonstrate some of the capabilities of Syndeia from Intercax and discuss ways in which US industry is gaining business value from digital threads.
Intercax 社 様
14:40-15:10 東京大学MODEにおけるシミュレーション基盤構築の取組
タイトル X
講演者 X
時間 X
概要 X
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 X
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ X
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 X
株式会社 MTI 様
15:10-15:50 休憩・ネットワーキング
15:50-16:20 - 調整中です。
16:20-16:50 modeFRONTIERによるシャシダイナモ運転支援ツールの構築
タイトル modeFRONTIERによるシャシダイナモ運転支援ツールの構築
講演者 愛三工業 株式会社 様
時間 16:20-16:50
概要 シャシダイナモを用いた燃費およびエミッション検討では、WLTCモードやJC08モードの走行が求められます。しかし、これらのモード走行では高度な運転技術が必要とされるため、特に初級者にとっては技術習得が難しいという課題がありました。本発表では、この課題を解決するために、modeFRONTIERを活用したシャシダイナモの運転支援ツールを構築しました。
上級者ドライバーによる代表的なモード走行データを使用して、modeFRONTIERで機械学習を実施し、運転モデルを作成しました。この作成した運転モデルを汎用マイコンであるArduinoに埋め込み、リアルタイムでデータをディスプレイに表示することで、初級者が効果的に運転技術を習得できる環境を提供しました。
さらに、本手法はシャシダイナモの自動運転に向けたロボット技術への応用可能性も期待されます。これは、燃費評価やエミッション試験における効率化や標準化に貢献することができると考えられます。
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 7年
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ RSM生成、機械学習、最適化
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 ・複数のモデルで学習することができる
・生成したモデルが軽い
愛三工業 株式会社 様
16:50-17:20 車両デザイン検討のための自然言語駆動型3Dデザイン生成技術の研究
タイトル 車両デザイン検討のための自然言語駆動型3Dデザイン生成技術の研究
講演者 本田技研工業 株式会社 様
時間 16:50-17:20
概要 自動車のデザインは、構造要件を満たすために形状の探索と性能の検証を繰り返す必要があり、これにより多大な開発努力が求められる。本研究では、特にフロントバンパーに焦点を当て、歩行者保護とデザインが密接に関連する領域で、性能基準を満たす3D自動車形状を生成する方法を提案する。大規模言語モデル(LLM)を取り入れることで、直感的なデザイン操作を可能にする自然言語駆動型システムを導入し、専門知識を持たないユーザーでも利用できる支援ツールを提供する。
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 10年
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ 最適化CAE
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 サポートが充実していること
本田技研工業 株式会社 様
17:20-17:30 閉会のご挨拶 IDAJ

設計製造DXの進化(会場2)

タイトル 講演者
13:40-14:10 CAEによる光学素材製造プロセスの改善
タイトル CAEによる光学素材製造プロセスの改善
講演者 株式会社 ニコン 様
時間 13:40-14:10
概要 ニコンは創業以来、100年以上にわたり光学素材の自社開発・製造に注力してまいりました。
石英ガラスや蛍石などの素材製造の多くは高温な炉内で行われるため、炉の内部で何が起きているかを直接観測することは困難です。そのため、従来は限られた測定データと技術者の経験に基づく試行錯誤に頼らざるを得ませんでした。
本講演では、この課題に対しCAEを活用することで、炉内の物理現象を可視化し、開発の効率化と品質向上を実現した事例をご紹介します。
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 6年
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ 熱流体解析、伝熱解析、構造解析、最適化
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 弊社の目的に合わせたソリューションの提供
株式会社 ニコン 様
14:10-14:40 メカCAE担当者のEMC解析への多能工化によるEMC解析の設計適用
タイトル メカCAE担当者のEMC解析への多能工化によるEMC解析の設計適用
講演者 株式会社 トプコン 様
時間 14:10-14:40
概要 世界的に設計開発の主軸はメカからエレキ、そしてソフトウェアへと移行しつつあります。トプコンが設計開発を行っている3Dスキャナーをはじめとした測量機器や眼科用検査装置においても、高機能化・高周波数化が進んでおり、EMC(電磁両立性)やESD(静電気放電)といった解析テーマの重要性がますます高まっています。
こうした新たな解析領域への拡大は、設計開発のDX(デジタルトランスフォーメーション)を促進する好機である一方で、EMC解析担当者の育成ノウハウが不足している中、急速な需要変化への対応が求められるという大きな壁にも直面しています。
トプコンではこの状況に対する解決策として、「メカCAE担当者によるEMC解析への多能工化」を掲げ、メカCAEの視点からEMCを評価することで、メカとエレキのコンカレントエンジニアリングの実現を推進しています。
本講演では、EMCの専門知識を持たないメカCAE担当者がEMC解析に対応するために実施したプロセスと、その過程で明らかになった課題、さらに生成AIを活用した課題解決の取り組みについてご紹介いたします。
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 modeFRONTIER:9年、電磁場・熱流体:1年
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ 電磁場(EMC)解析、熱流体解析、多目的最適化
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 解析ツールの専門的なサポートと、設計開発ソリューションの両軸で提案いただけるところ
株式会社 トプコン 様
14:40-15:10 免震装置-鉛プラグ入り積層ゴム支承(LRB)の熱力学連成解析
タイトル 免震装置-鉛プラグ入り積層ゴム支承(LRB)の熱力学連成解析
講演者 オイレス工業 株式会社 様
時間 14:40-15:10
概要 地震の揺れから建物を守る構造の一つに、免震構造がある。免震構造は、建物基礎部に免震装置を配置し、地面から建物に入力される地震力を逃がす。これにより、建物全体が受ける地震力を大幅に低減可能であり、建物は地震後も継続して使用可能となることで居住性・業務継続性に「安全」を付与する。また、地震時の建物内部の揺れも抑えられることから、家具の転倒などが起きにくくなり「安心」も提供できる。
代表的な免震装置の1つに、鉛プラグ入り積層ゴム支承(LRB)がある。LRBは、薄いゴムと鋼板を交互に重ね合わせた積層ゴム(RB)に、鉛プラグを封入したものである。積層ゴムは高い剛性で建物を支持しつつ、地震時には水平方向に大きく変形し地震の揺れを逃がす。鉛は、積層ゴムの変形に塑性変形で追従し、地震の振動エネルギーを吸収する。この変形は発熱を伴うが、材料の降伏応力が温度により変化するため、時間や温度を因子に含めた非線形問題として捉える必要がある。こうした背景から、より詳細な応力・変形状態の理解のために、Abaqusを用いたFEM解析を実施した。
今回は、積層ゴムの大変形および熱力学連成解析について紹介する。
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 SIMULIA Abaqus Unified FEA:15年
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ 積層ゴム、摩擦ダンパーの解析
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 接触問題を扱う上でのAbaqusの使いやすさ
オイレス工業 株式会社 様
15:10-15:50 休憩・ネットワーキング
15:50-16:20 船舶技術の未来を拓く:MBDとCFDの融合による設計革新
タイトル 船舶技術の未来を拓く:MBDとCFDの融合による設計革新
講演者 常石造船昭島研究所 株式会社 様
時間 15:50-16:20
概要 近年、船舶分野においても設計・開発の高度化が求められる中、Model-Based Development(MBD)の導入が注目されています。本講演では、MBDの基本概念と船舶分野への応用可能性について、特に流体解析技術であるComputational Fluid Dynamics(CFD)との連携によって実現可能な設計革新について展望します。MBD+CFDの統合により、船体形状の最適化、推進効率の向上、環境負荷の低減など、複雑な設計課題に対するシミュレーションベースのアプローチが可能となります。技術的な可能性と今後の発展方向について解説します。
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 約7年
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ -
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 技術的なサポート
常石造船昭島研究所 株式会社 様
16:20-16:50 ゼオライトDACの挑戦 ― 材料・モジュール・CAEで拓くカーボンニュートラルへの道
タイトル ゼオライトDACの挑戦 ― 材料・モジュール・CAEで拓くカーボンニュートラルへの道
講演者 Planet Savers 株式会社 様
時間 16:20-16:50
概要 大気中の二酸化炭素を直接回収するDAC(Direct Air Capture)技術は、気候変動対策の切り札として期待されている。世界におけるDAC動向と事業・技術課題に触れ、その最中でPlanet Savers が開発に取り組むゼオライト吸着材とモジュラー型DAC装置の特徴を紹介する。
2025年、当社は東京都が主催する東京湾ESG先行プロジェクトにおいてDAC実証を湾岸エリアで実証する。この開発・実証活動では材料開発・プロトタイプ開発及び実環境下でのデータ取得と並行して、CAE基盤を構築しており、これらの活動を紹介する。
2050年カーボンニュートラルに必須となるDACソリューションの実現には、多様な技術と能力の結集が不可欠であり、新たな協働のきっかけとなるような講演としたい。2050年カーボンニュートラルに必須となるDACソリューションの実現には、多様な技術と能力の結集が不可欠であり、新たな協働のきっかけとなるような講演としたい。
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 1年
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ CFD、化学反応モデル
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 スタートアップである弊社にも対応いただいている点
Planet Savers 株式会社 様
16:50-17:20 調整中です。(逐次通訳をいたします)
タイトル 調整中です。(逐次通訳をいたします)
講演者 SHANGHAI NUCLEAR ENGINEERING RESEARCH & DESIGN INSTITUTE 様
時間 16:50-17:20
概要
■弊社取り扱いのMBD・CAE関連ソフトウェア、各種サービスについて
弊社取り扱いのソフトウェアのご利用年数 X
弊社取り扱いソフトウェアを利用しての主な解析テーマ X
弊社取り扱いソフトウェアを気に入っていただいている点 X
SHANGHAI NUCLEAR ENGINEERING RESEARCH & DESIGN INSTITUTE 様
17:20-17:30 閉会のご挨拶 IDAJ