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ミドコロをご紹介~その2~「IDAJ CAE Solution Conference 2019」

皆さま、こんにちは。

IDAJの中井です。

来る11月14日(木)・15日(金)に神奈川県横浜市 横浜ベイホテル東急にて、弊社主催「IDAJ CAE Solution Conference 2019」を開催します。

 

IDAJ CAE Solution Conference 2019:ICSC19

 

本カンファレンスは、MBD・CAEに関わる業務に携わっておられるあらゆる技術者様にとって有用な、MBD・CAEや設計・開発に関する情報提供および情報交換の場としてご活用いただくことを目的としています。IDAJがご提供するプロダクトやサービスの実業務における活用状況や適用事例等についてお客様からご紹介いただきます。

 

今年のテーマは、

Core Competence Enhanced by MBD

2日間にわたって、5つのカンファレンスと1つのスペシャル・セッションで構成します。

本日は、「CONVERGE Conference Day」と「GT-SUITE Conference Day」のミドコロをご紹介します。

前回はこちら!

ミドコロをご紹介~その1~ 

 

●CONVERGE Conference Day

 さらなる高効率化・低エミッション化の追求
 ~燃焼予測技術向上への飽くなき挑戦~


本年のカンファレンスは、「Core Competence Enhanced by MBD」を全体のテーマとして開催させていただきます。
MBDといえば、どうしても製品開発の上流工程における全体システム設計がイメージされ、いわゆるCAEとは異なる次元のシミュレーションプロセスだと認識されることが少なくありません。ただ、全体システム設計によって、性能要求を満たす構成部品性能が決定したとしても、次には、それら性能要求を具体化してどのような部品を設計するのかというステップがあります。その部品設計の段階では、従来の3次元CAEによる性能評価プロセスが引き続き重要なMBDの構成要素となります。
特に内燃機関の設計においては、エンジン筒内の燃焼制御、点火・着火制御や混合気形成制御など、極めて3次元性の強い現象が大きく影響するため、MBDプロセスの中でもこれまで以上に高い精度でこれらを数値的に予測するニーズが存在します。本年のCONVERGE Conference Dayでは、国内外のお客様から、これらの高精度燃焼予測における重要なテーマである自着火、点火、ノッキング、燃料特性の影響などに関する多くのご講演をいただく予定です。
基調講演としてIFP Energies Nouvelles様より、CONVERGEに実装された燃焼モデルであるECFM3Z、ECFM、点火モデルISSIMなどのサブモデルに関してご発表いただきます。同社は2015年よりCONVERGE開発元であるConvergent Science社とのコラボレーションにより、CONVERGEに内燃機関燃焼予測のための多くのサブモデルを実装してきました。ディーゼルエンジンに適応されるECFM3Zモデルに加えて、ガソリンエンジンのサブモデルでは、火炎伝播モデルであるECFMモデルと点火モデルISSIMにLESを適用することによって、従来のRANSモデルよりも高い精度でサイクル間変動やノッキングなどの現象予測が可能になりました。
ディーゼル自着火に関して、デンソー様より市場軽油を模擬した多成分燃料の噴霧燃焼モデリング手法、崇城大学様からはエタノール燃料の自着火予測についてご講演いただきます。ドデカンやヘプタンに代表される単一燃料による燃焼予測では高精度化に限界があり、より市場軽油に近い組成の燃料を考慮した詳細化学反応メカニズムの構築が極めて重要なテーマとなってきました。また、持続可能な社会に向けた代替燃料の利用促進の観点からも、エタノール燃料の自着火燃焼制御技術の確立が喫緊の課題となっていますので、燃料に着目した研究は今後、ますます増えていくものと思われます。
ガソリンエンジンの高効率化を進めるにあたって、その阻害要因のひとつであるノッキングに関するご講演も予定しています。日本特殊等業様からはスパークプラグに起因するプリイグニッション起源の異常燃焼予測技術について、マツダ様からは火花点火制御圧縮自着火技術を応用した、次世代ガソリンエンジン開発で活用されている最新の圧縮自着火燃焼予測技術について、ダイハツ工業様からはマルチサイクル計算と詳細化学反応技術を用いたノッキング評価技術構築に関する解析事例をご紹介いただきます。ガソリンエンジンのさらなる高効率化に向けた異常燃焼制御技術は、従来にも増してより高い精度での予測技術の必要になっており、これに関する最新のシミュレーション技術の活用事例は大変貴重な情報共有の機会になるものと大いに期待しています。
Convergent Science様からは、CONVERGEによるポンプ、コンプレッサ、弁など内燃機関以外の適用事例をご紹介いただきます。CONVERGEの最新バージョン3.0では、従来の流体構造連成機能だけでなく、Abaqusとの動的カップリング機能やCONVERGE内部でのビーム要素による構造解析との連成機能など、構造物の流体力による変位を考慮した解析機能が拡充されており、これらの最新技術を活用した事例です。カンファレンス最後には、CONVERGE 3.0の概要と将来開発計画についての発表があります。CONVERGE 3.0では、壁面レイヤーセルの追加などの新機能のほか、計算効率とメモリ消費が大幅に改善されています。今後も解析機能の拡充とさらなる高速化に向けた改善を予定しており、この機会が日本のユーザー様からの改善要望などを含めて開発責任者と有意義な意見交換の場となれば幸いです。

昨年も、国内外より多くの貴重なご発表をいただくことができ、おかげさまでほぼ満席の状態で大盛況のうちに活発な情報交換の場なりました。今回も多くのお客様のご協力のおかげを持ちまして、昨年同様多くの活用事例をご紹介させていただくことができます。お忙しい中、ご協力を賜りました講演者様には心より御礼申し上げます。
皆様のご来場をスタッフ一同お待ち申し上げております。

<ユーザー様講演(順不同)他>

【基調講演】IFP Energies nouvelles様
デンソー様、日本特殊陶業様、マツダ様、ダイハツ工業様、崇城大学様、千葉大学様、Convergent Science様 他

 

●GT-SUITE Conference Day

 電動化時代こそモデルベース開発
 ~ますます拡がるGT-SUITE適用分野~


遡ること23年前、現在の「GT-SUITE」はエンジン性能解析ソフトウェア「GT-POWER」として日本での販売を開始し、主にOEM様でのご導入が始まっていきました。月日を重ね、解析可能な領域が冷却回路、潤滑回路、燃料噴射回路、油圧回路、トランスミッションなどのあらゆる流体解析分野へと拡がり、加えて車両エネルギーマネージメントや燃費計算といった車両走行シミュレーション領域、さらにはバルブトレイン・カムシャフト、クランクトレイン、ギヤ・チェーン・ベルトドライブといったメカニカル機構領域などへと及び、自動車全体の解析シミュレーションを視野に入れたソフトウェアへと大きく変貌を遂げました。このような解析領域の拡大に伴って、ご利用ユーザー様はOEM様にとどまらず、サプライヤー様、輸送機器メーカー様、教育機関など、今日ではついに100社を超えるに至りました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
さて、ここにきて自動車業界には電動化の波が押し寄せていますが、この電動化の流れにMBDで対応するためには、目的に応じたバッテリーやモーターなどのモデルを容易に作成する必要があります。昨年のICSCでは、バッテリーの詳細解析用にGT-AutoLionをオプション機能としてご提供する旨をご紹介しましたが、このたび電磁場解析ツールJMAG-Expressと連携し、GT-SUITEからJMAG-Expressにアクセスして、そこで作成されたモーターの効率マップをGT-SUITEの計算に使用するという新たな機能が追加されます。そこでJMAGの開発元であるJSOL様から本機能について解説していただくとともに、電動車の開発に利用できるGT-SUITEの機能をご紹介するセッションを設け、電動車開発におけるGT-SUITEの積極的な活用をご提案させていただきます。
電動車と一言で言っても、エンジンを搭載しているHEV、PHEVなどはエンジン側の燃料や排気量の違いで様々なバリエーションの車種開発が必要になるため、MBD無しでは開発が立ち行かなくなると言っても過言ではないでしょう。今回の基調講演にはトヨタ自動車の服部 正敬様をお招きし、電動化CAEに取り組んでいらっしゃる現場の状況についてご発表いただく予定です。その他、小松製作所様、小野測器様、東京都市大学様、畑村エンジン事務所様などによる多領域でのGT-SUITEの適用事例を交えたご講演を予定しています。大変貴重な機会ですので、ぜひ多くの方にご来場賜りたくお願い申し上げます。

開発元のGamma Technologies社と弊社は、今後もマーケットニーズを踏まえてGT-SUITEの機能を拡張し、電動化時代を迎えても引き続き皆様のMBD業務にお役立ていただけるよう進化させ続けていきたいと考えております。皆様から率直なご意見やご要望を本カンファレンス会場で賜れますことを切に願っております。

<ユーザー様講演(順不同)他>

【基調講演】トヨタ自動車様
JSOL様、小松製作所様、東京都市大学様、小野測器様、畑村エンジン研究事務所様・Gamma Technologies様 他

 

参加費も無料となっておりますので、ぜひご参加ください。お申し込みはお早目にこちらからどうぞ!

次回はミドコロ3をご紹介します。

■お問い合わせ先

株式会社 IDAJ ICSC事務局
E-mail:ICSC@idaj.co.jp
TEL: 045-683-1990