IDAJはなぜオープンソースを選んだのか?

”オープン”であること

オープンソースとは、文字通りソースコードが公開されているソフトウェアを指します。最大の特徴は、誰もがソースコードをダウンロードでき、特別な技術サポートサービスを必要としないのであれば、それを無償で利用できることです。つまり、商用CFDソフトウェアとは異なり、そのソフトウェアを利用する場合にライセンスコストが不要で、技術サポートサービスを受ける場合であっても、そのコストは利用頻度等に比例しません。ただし、法的には多くの場合、フリーソフトウェアライセンス(無償利用する上での決まりごと)が課せられ、OpenFOAMには、GPL(GNU General Public License)が課せられています。

オープンソースCFDの実力

最先端の商用CFDソフトウェアに匹敵する、豊富な解析機能、並列処理機能、計算精度を保持しており、大量の検証データ、他のソフトウェアとのインターフェースを多数搭載しています。

オープンソースの問題点

オープンソースは誰もが無償で利用できる反面、
  • ソフトウエアの使用方法を独自に習得する必要があること
  • コンパイルやその他全てを利用者が自ら実施すること
  • ソフトウエアの品質やバグの修正を利用者が行うこと
  • 使いやすいとは言えない
など、多くの運用上の問題を含んでいます。
逆に言えば、トレーニング、サポート、品質管理とバグ修正をおこなうことで工業的運用にもオープンソースを適用できることが示唆されています。

オープンソース利用の技術的なモチベーション

オープンソースは、文字通りソースコードが公開されていますので、利用者のニーズ、つまり、デザインプロセス、物理モデル、要求解析精度、自動化プロセスにマッチしたソフトウェア開発が可能です。
商用ソフトウェアの場合、ソフトウェアベンダーの都合でバージョンアップがなされ、それに伴い過去に開発した資産が使えなくなるケースが散見されますが、オープンソースの場合は、そのような不都合が無くなります。
また、全てのコードがオープンになっているので、物理モデルの実装方法も確認できます。第三者機関や利用者による各機能の強化、新しい物理モデルの実装、各種境界条件の実装が可能です。

オープンソース利用のビジネス的なモチベーション

オープンソースを利用される企業のメリットは、ソフトウェアベンダーのロックインを解除できること、ライセンスコストを削減できることが挙げられます。
また、現在はハードウエアの価格が下がっています。これに伴って、計算に使用するCPU数に対してライセンス費用が課金されないオープンソースを使用することで、膨大な計算環境を必要とするLES解析、大規模解析、最適化などへの適用が比較的安価に実現できます。
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