【今日のANSYS】Ring of Fire ~安定した炎を実現~(Whirlpool社)
皆さま、こんにちは。
IDAJのANSYSプロダクト担当の河口です。
CAEやCFDが世の中の役に立っている情報や興味を引く適用事例などの情報を、ANSYS, Inc.及びアンシス・ジャパン株式会社発行の情報誌「ADVANTAGE」の記事を中心にご紹介させていただきたいと思います。
今回は、皆さまのご自宅にもIHでなければ、2口か3口はあるであろうガスコンロ(ガスレンジ)の開発事例をご紹介します。今日は、かなり長くなりました(申し訳ございません)。
ガスコンロの設計は、
-炎が出る穴、穴にガスと空気を供給する
-噴射装置、穴を支える五徳の形状、穴とレンジ金属面の関係など
設計パラメータがたくさん
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料理用レンジのガスバーナー設計は結構難しい
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シミュレーションを最大限に活用して設計しないとダメダメ・・・
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主な評価関数は、火炎安定性、エネルギー効率、表面温度、一酸化炭素生成など
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これまで1つの形状モデルを準備するのに1週間を要し、新しいバーナー設計に少なくても100日はかかっていた
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何とかしたい!いや、何とかせねば!
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求めているのは、広範囲の設計を迅速に調査して、すべてのクライテリアを満足する最良のバーナーを導き出すことができるツール
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Whirlpool社のエンジニアはANSYS CFDを選択
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ANSYS SpaceClaim Direct Modelerを積極的に利用
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CFDに必要な形状のクリーンアップとウォータータイトボリュームの作成を簡単に作成できるようになった
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パラメータの制約を気にしないでノンフィーチャーで簡単に形状と変更できるようになった
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かつ、ANSYS Workbenchに完全に統合されているのっでパラメトリックモデルの取り扱いも簡単
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設計の修正・探索を従来の数分の1の時間でできるようになった
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新しい設計案を迅速に定義できるようになり、新しい料理用レンジのモデル作成にかかる時間を30~40%削減
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設計プロセスを大幅に効率化
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迅速に定義できた形状を元にCFDでは1020万メッシュ規模でEDC燃焼モデルとk-ω SST乱流モデルを利用しFluentを利用してシミュレーションを実施
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計算時間は20coreで約36時間
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燃料と1次エアの質量流量、一酸化炭素濃度、レンジの表面、温度やバーナー効率を求めることができた
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シミュレーションの結果から色々と試行錯誤
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結果的にほぼ完全燃焼に近い安定した炎を実現できた
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設計プロセスはわずか65日で従来より35%削減短縮できた
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大幅な期間短縮とコスト削減に貢献でき、かつ今後に生かせる有効な設計と特定する方法が確立できた
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購入者もガス代が節約できて、みんなハッピー!
ANSYS SpaceClaim Direct Modelerは、リバースエンジニアリングにも対応しており、様々な目的にご利用いただけそうです。いつでもご説明にあがりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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