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【今日のANSYS】加熱炉の熱流体解析技術導入

皆さま、こんにちは。

IDAJのANSYSプロダクト担当の河口です。

CAEやCFDが世の中の役に立っている情報や興味を引く適用事例などの情報を、ANSYS, Inc.及びアンシス・ジャパン株式会社発行の情報誌「ADVANTAGE」の記事を中心にご紹介させていただきたいと思います。

 

今回は、出光興産株式会社様がWebサイトで公開されている「加熱炉の熱流体解析技術導入」の概要をご紹介します。

 

石油精製や石油化学プロセスなどで一般的に使用されている加熱炉は、加熱管の中に被加熱流体を通して、管の外の燃焼ガスによって加熱されます。その中でも特に、重質油を扱う加熱炉は、高温加熱によって加熱管内壁にコークが付着して、加熱管が異常高温となる現象「コーキング」がしばしば問題になっています。特に、管理ポイント以外での、バーナーの不均一加熱によるコーキングは、それらを事前に把握した上で管理ポイントへ反映させていく必要があります。

そこで、出光興産様では、このコーキングの発生や促進状況を事前に把握するためにFluent(現ANSYS  Fluent)を用いて発生箇所などを予測されています。

バーナー周りの燃焼反応を解く燃焼解析、燃焼ガスの流動現象を解く流動解析、燃焼ガスからの輻射と対流伝熱を解く伝熱解析から、加熱炉内の燃焼ガスの挙動を把握し、燃焼条件による熱流束分布、さらには加熱管表面温度分布への影響を解明されました。

加熱炉表面温度解析に熱流体解析技術を導入することは、燃焼ガスの挙動を考慮した解析が可能となることから、特に不均一な燃焼条件の加熱炉に対して適正な運転、保全管理指針を立案するのに有効な手段となることがわかりました。また、事前の予想通り、バーナーの均一(全数)燃焼の重要性を改めて認識することができ、既存製品に対するバーナー仕様の適正化を図ることができました。

これ以外の炉に対しても、熱流体解析技術を活用して、設備の潜在的リスクを事前に認識して適切な運転管理や保全管理に反映することが可能になると考えていらっしゃいます。

 

詳細は下記までお気軽にお問い合わせください。

 

■お問い合わせ先

株式会社 IDAJ 営業部
E-mail:info@idaj.co.jp
TEL: 045-683-1990