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噴霧画像直接相互相関法を用いた噴霧モデル定数の定量的合わせ込み方法

皆さま、こんにちは。

IDAJの水島です。

 

今日は、燃料噴霧CFDをご担当の方に耳寄りな、サポートツールをご紹介します。

 

噴霧は筒内の流動や燃焼、エミッション性能に影響を与える重要な因子の一つで、CFDを用いて噴霧を予測する場合には、実験情報を基にした噴霧モデル定数の調整が必須です。

このとき、SMD(ザウタ平均粒径)ペネトレーションなどを対象とした定量比較と、噴霧形状を対象とした定性比較の両方を用いて定数の調整を行うことが一般的です。

しかし、噴霧形状の定性比較には“熟練のエンジニアの目による判断”が必要となり、モデル定数の調整に多くの工数がかかっているのではないでしょうか。

そこで、IDAJでは、燃料噴霧CFDのサポートツールとして、「CFD結果から実測散乱光相当の画像を作成するツール」を開発しました。

 

パーセル分布と実測画像は等価でない

 

実は、CFD結果のパーセル分布と、実験で撮影される噴霧散乱光画像とは、同じものを観察しているわけではありません。

散乱光強度は粒径の2乗に比例するのに対し、パーセル分布は各パーセルが等価な粒の分布を表しているに過ぎないからです。また、奥行き方向や、密集度合いによる濃淡も表現されていません。

 

見た目での合わせこみを排除

 

噴霧画像直接相互相関法を用いて開発した本ツールをご利用いただければ、実験とCFDを同じ土俵で評価できるだけでなく、ピクセルごとに輝度値の一致度を定量的に評価することができ、噴霧画像全体としての一致度を数値化することができます。

「見た目」での評価から、定量値での客観的評価へのパラダイムシフトです!

 

自動パラメータ最適化を実現

 

CFDで実測の噴霧形状やペネトレーション長を再現するため、分裂パラメータなどの調整は必須です。

「見た目」での評価から脱却し、噴霧形状を定量値で評価することによって、多目的ロバスト設計最適化支援ツール「modeFRONTIER」での自動パラメータ適合が可能となります。

 

噴霧中心軸上輝度分布の定量比較

噴霧中心軸上輝度分布の定量比較

噴孔下流100mm輝度分布の定量比較

噴孔下流100mm輝度分布の定量比較

自動化のフロー(イメージ)

自動化のフロー(イメージ)

 

本ツールは、Pythonプログラムでご提供します。

(1)実験画像の画像処理ツール(背景輝度減算処理、マスク処理、動画ファイルのフレーム分割処理)

(2)CFD結果処理ツール(散乱光画像作成、輝度伸張処理、Gaussian blur処理、SMD算出処理)

(3)比較ツール(直接相互相関係数算出、分布図作成、比較画像アニメーション作成)

※個別カスタマイズにも柔軟に対応しますのでお気軽にご相談ください。

 

■「CFD結果から実測散乱光相当の画像を作成するツール」に関する、ご質問、お見積りなどのお問い合わせ先はこちらです。

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TEL: 045-683-1990