熱流体解析プログラム「CONVERGE」のより効果的な活用のために
皆さま、こんにちは。
IDAJの水島です。
今日は、熱流体解析プログラム「CONVERGE」のエンジニアである私から、CONVERGEをより効果的にご利用いただくためのいくつかのご提案をご紹介します。
CONVERGEのプリ工程を自動化する「サーフェス・設定パック」
サーフェスの自動修正や、初期条件などを自動的に設定します。
個別カスタマイズに対応していますので、圧縮比調整を追加したり、自動でライナメッシュを修正したり、手動作業を排除します。また、計算投入を含めることで、解析データベースの構築が可能です。

Excelでの解析設定イメージ(入力ファイルの自動作成)

ライナセルの自動修正例
先進的な噴霧モデルを実現する「噴霧モデルパック」
噴射、蒸発、壁面干渉、抗力などのカスタマイズモデル(UDF)を実装します。また、噴霧計算結果の分析にお役立ていただけるポスト処理機能も準備しました。
■物理モデル系Ⅰ(蒸発/抗力)
噴霧解析のサブモデル(蒸発/抗力)UDF群 :多成分燃料蒸発、抗力モデル拡張(極微小、液滴密集度、変形特性時間)
■物理モデル系Ⅱ(壁面干渉)
噴霧解析のサブモデル(壁面干渉)UDF群:既存モデル拡張(調整パラメータ追加)、千田モデル、壁面干渉挙動サマリー出力
■物理モデル系Ⅲ(液滴噴射)
噴霧解析のサブモデル(液滴噴射)UDF群:噴霧コーン内部の噴霧分布(中心偏り、2次元正規分布)、楕円・矩形噴霧
■結果処理系Ⅰ(噴霧合わせこみ用)
「統合噴霧合せこみツール(画像相関法)」と併用UDF群:噴射軸方向のペネトレーション算出、指定断面/位置の噴霧データ出力
■結果処理系Ⅱ(一般噴霧解析用)
標準機能外の指標算出UDF群:パーセルのユーザー変数活用、壁面毎噴孔別付着量の時刻歴、噴孔別蒸発ガスの寄与度評価

楕円型噴射

噴孔ごとの蒸気可視化

千田壁面干渉モデル
定型のポスト処理を自動化「ポスト処理パック」
数値出力、画像出力、評価指標出力のための自動システムを構築します。グラフや画像はExcelに自動的に取り込まれ、また、解析データベースと連携することでさらなる効果を発揮します。
■3次元結果処理(自動作成)
アニメーション
イメージプロット(各種コンター図、等値面図)
メッシュプロット
■XYプロット(時刻歴グラフ)
・流動:スワール比/タンブル比、乱れ強さ
・噴霧:燃料分配(液滴・液膜・気相)、均質度
・燃焼:筒内圧力,熱発生率、筒内温度、エミッション etc
■評価指標(数値)データ
・指定時刻のタンブル比・乱れ強さ
・指定時刻の均質度
・燃焼:IMEP、Pmax、Pmax_θ、NOx、Soot排出量 etc
CONVERGEのメリットを生かす大胆な形状変更検討「CFDによる形状最適化」
CONVERGEは、サーフェスメッシュしか必要としないため、ドラスティックな形状検討を容易に実施できるという特長があります。初期設計段階でのレイアウト検討などに大いにご活用ください。

触媒入口流路形状の最適化例(目的関数:速度分布均一化・圧力損失最小化)
噴霧パラメータを自動最適化!「画像相関法を用いた噴霧パラメータ最適化」
画像相関法を適用して、噴霧形状の合致度を定量評価することでき、分裂モデル定数などの噴霧パラメータの自動最適化を行うことが可能です。詳細は、どうぞこちらをご高覧ください。

自動化のフロー(イメージ)
深層学習技術の応用し、噴霧合わせ込みをスピードアップ!「AI Correlation Approach (AICA)」
これまでに実施した噴霧CFD結果(パラメータと噴霧投影画像)を学習し、ねらいの噴霧となる設定推奨値を、新たにCFD計算することなく出力することができます。
各ツールとも非常に簡単にしかご紹介しておりませんおので、ご不明な点は下記までお気軽にお問合せください。
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