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「2017 European GT-SUITE Conference」資料がダウンロードできます。

皆さま、こんにちは。

2017年10月にドイツのフランクフルトで「2017 European GT-SUITE Conference」が開催されました。

カンファレンスには欧州を中心として500名にものぼるユーザー様が参加され、非常に活気あふれるイベントになりました。EV、熱マネ、メカニカル、音響、車両、エアコン、廃熱回収、廃棄システムとテーマが8つに分けられ、WLTC・RDEの導入による高い燃費要求や、新たな自動車アーキテクチャの選定などに関わる分野に関する興味の高まりを実感しました。

特に、新しい環境規制(WLTC・RDE)が導入されていくことを想定した、システムの最適な組み合わせの検討やエンジン全体を対象としたフリクションの検討、既存のハード面の最適な活用方法の検討といった事例が多かったことが印象に残っています。また、自動車のアーキテクチャが多様化しているため、ターボの使用方法などの各分野で検討された結果が、自動車全体の燃費に与える効果を算出することを目的に、GT-SUITEの詳細モデルから車両などを含めた全体モデルとして検討する事例が多く見られました。

【ご講演例1】ENDO: Engine Design & Optimization with GT-SUITE

Renault社様は、フリクションやねじれ振動などを含むメカニカル解析には、内製ツールと市販ソフトウェアの両方を使用されていましたが、車両全体として、フリクションを1つのツール上で評価する要求が高まり、すべてのメカニカルモデルをGT-SUITE上に構築されました。クランク・ベアリング・動弁・クラッチ・フライホイール・ベルト・チェーンの解析モデルを、GT-SUITEのメカニカルモデルに置き換え、他ツールとの比較、実測との比較の双方において精度を検証されました。GT-SUITEの計算結果が他ツールと同等レベルであり、また、実測との比較でも要求される精度を満たしていることが確認されています。今後は、それぞれのモデルを組み合わせ、これまでになかった設計概念の検討や、周波数・慣性モーメントの最適化などに使用される予定です。

ENDOプロジェクト対象範囲

ENDOプロジェクト対象範囲

実測比較結果(Double TVD)

実測比較結果(Double TVD)

 

【ご講演例2】Holistic Energy Analysis of Various Drivetrain Topologies Close to Reality

近年のドライブトレインのトポロジー多様化に伴って、燃費計算などで使用する自動車全体モデルが必要となったため、DAIMLER社様では、HEV・BEV・ICE-PHEV・ICE-REEV・FC-PHEVのGT-SUITEモデルを作成し、それぞれの計算精度を検証されました。車両走行モデルでは、発進時間・環境温度・走行性能に現実的な境界条件を与えることで精度が向上することを確認されています。このとき、エンジンモデルはマップエンジンとし、水回路やキャビン、フューエルタンクなどシステムによっては熱マネ検討用のモデルが含まれる構成となっています。

ICE-REEVのGT-SUITEモデル

ICE-REEVのGT-SUITEモデル

 

上記以外のいくつかの講演資料は、GT社のWebサイトからダウンロードしていただくことができますので、どうぞご活用ください。

https://www.gtisoft.com/gt-suite/publications/

 

こういった流れの中で、GT-SUITE 2018にも、多様化する自動車アーキテクチャに対応するための新しい機能が追加される予定です。GT-DRIVE+は、従来のエンジンのみ搭載車だけでなく、HEVやBEVなどにも対応した次世代の車両シミュレーションツールとして位置付けていますし、リチウム電池の性能評価ツールとして定評のあるAutoLionとGT-SUITEの連成が可能となり、間もなくAutolionGTとしてオプション提供する予定です。

 

GT-SUITEに関するお問い合わせは、こちらから。

株式会社 IDAJ 営業部

TEL:045-683-1990 E-mail:info@idaj.co.jp