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電動化時代を見据えた形式言語モデルを活用した効率的なソフトウェア開発

皆さま、こんにちは。

IDAJの小川です。

 

現在、航空機業界では電動化をはじめ、近距離コミュータやドローンの設計・開発が活発化しています。この流れは、装備品メーカーにとっては新規参入のチャンスだと言えるでしょう。しかし、新規参入の高い障壁となり得るのが、認証への対応だと思われます。

電動化を切り口に航空機産業へ参入することを検討されている企業は、現在、先行研究の段階にあると思います。先行研究では、認証を意識する必要はないとお考えになるかもしれませんが、先行研究の段階から認証に対応可能なツールを用いておくことで、量産設計への移行や認証への対応がスピーディかつスムーズに実行されるものと考えています。また、ツールの導入だけではなく、認証プロセスの構築も重要です。

そこで今回は、電動化された航空機や航空機装備品を設計・開発する段階から、認証に対応したツールを使うことによるソフトウェア開発や仕様検討におけるメリット、システムシミュレーションを用いた検討手法についてご紹介したいと思います。

 

一般的にソフトウェア開発で求められるモデルベース開発では、グラフィカルな表記によるソフトウェア要件の明確化や見える化、モデルシミュレーションによる検証工程のフロントローディングとモデルからの自動コード生成が期待されています。DO-178C/DO-331に対応したソフトウェア開発においても同様で、安全なソフトウェアをいかに効率よく開発していくかが重要です。

そのためには、モデリング言語の特性による違いを理解しておかなければなりません。

モデリング言語は、解釈に対する厳密性の観点から準形式言語と形式言語にわけられます。準形式言語は解釈の曖昧性は排除できないものの、仕様が決まっていない段階のシミュレーションでは有効です。一方で、航空機における組み込みソフトウェア開発のように高い安全性を求められる場合には、構文と意味(解釈)が厳密に定義された形式言語を用いることで、ソフトウェア検証を効率的に進められるという利点があります。

モデリング言語の特性の違い

 

弊社で取り扱っているAnsys SCADEは、形式言語を用いたソフトウェア開発環境で、DO-178C/331Level-A(DO-330 TQL-1)に対応しており、モデルレベルにおける検証でコードレベルを実施したのと同等の価値をご提供する、つまり、自動生成コードに対するコードレビューや単体テスト、Back-to-Backテスト、コードカバレッジ解析を省略することができます。これによって、煩雑で時間のかかるコードレベルの検証を大幅に縮小することが可能です。

 

モデリング言語の特性と検証工程の違い

 

では、このような形式言語モデルを用いたソフトウェア開発環境を、手軽に先行開発に適用することができるでしょうか?

回答はもちろん「YES」です。

形式言語モデルを用いた検証では、シミュレーションによる機能テストだけでなく、形式手法を用いた検証も比較的簡単に行うことができます。形式手法を用いた検証によって不具合の事象を発見し、迅速に対処することで、ソフトウェアモデルの品質を上流工程で向上させることができます。

 

形式言語モデルを用いた検証活動

 

しかし、当然ですが形式手法を用いたソフトウェア検証も万能ではありません。以下に示したように、自立VTOLなどを搭載している機械学習コンポーネントを含む場合には、形式検証を実施することができません。

 

形式検証の課題

 

そこで、弊社からは、Search Based Software Testing(SBST)を用いたソフトウェア検証をご提案します。

SBSTは、最適化技術とシステムシミュレーション機能を用いた検証手法で、SBSTと形式検証という複数のアプローチを組み合わせることで効率的にソフトウェア開発を実施していただけるものと考えています。

 

Search Based Software Testing

 

上記でご紹介した資料をご準備しています。ご興味がおありの方は、下段の連絡先までどうぞお気軽にご連絡ください!

 


弊社では、Ansys SCADEにご興味のあるお客様を対象に、常設で下記のオンラインセミナーを開催しています。

「開発責任者・管理職・シニアエンジニア様向けAnsys SCADEご紹介セミナー」

本セミナーでは、普段、Ansys SCADEを操作されることはなくても、組み込みソフトウェア開発を統括・推進されている開発責任者・管理職・シニアエンジニアの皆様に、Ansys SCADEがどのようなシーンでお役に立つのかをわかりやすくご説明しています。IDAJは単にソフトウェアのご提供だけでなく、機能安全規格に準拠した開発プロセスへのツール適用や効率的なモデルの作成などをコンサルティングサービスとしてご提供します。ぜひご都合の良い時間にご視聴いただければ幸いです。


 

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