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Abaqusの産業分野別活用法 ~電気・電子~(その2)

皆さま、こんにちは。

IDAJの林です。

 

前回に続いて、産業分野別に有効なAbaqusの機能をご紹介します。

 

  1. ゴム・樹脂
  2. 電気・電子
  3. 土木・建築
  4. 自動車部品
  5. 医療機器

 

今日は、「電気・電子」業界でご活用いただけるAbaqus機能のご紹介です。

電気・電子業界では、電子機器の高密度実装による熱の問題やモバイル機器の落下など、適用すべき課題は多岐に渡ります。例えば、電源ON/OFFの繰り返しによる影響を再現する必要があります。そのためには、Abaqusの直接周期解法、XFEMという特徴的な機能が大いに有効です。

 


統合有限要素法解析プログラム「SIMULIA Abaqus Unified FEA」について

弊社は2011年からAbaqusの販売、技術サポート、エンジニアリング・コンサルティングを開始し、それまでに培ったCFD(Computational Fluid Dynamics:流体解析)や自動化・最適化等の利用技術と組み合わせてお客様にご提供し、今では、“構造解析”でも弊社をご指名いただけるようになりました。

Abaqusは、1978年、D. Hibbitt博士らによりHKS社を設立された年にリリースされました。Abaqusの語源は、ギリシャ語のaboxに由来しており、「砂をかぶった板」を意味しています。

ちょうど同時期に、ANSYS、ADINA、機構解析プログラムのADAMSも発表されています。

Abaqusは、ハイエンドな構造解析ソルバーとして、様々な物理現象をシミュレーションできる機能を有しています。初期には、陰解法を基盤とした非線形解析に焦点を当てていましたが、線形解析機能や陽解法による動的解析機能が強化されています。


 

熱伝導・熱応力

物体が不均一に加熱または冷却されると温度分布が生じ、それによって熱応力が発生します。

この温度分布と熱応力を求めるために解析を実施します。熱→応力の1方向連成と、熱⇔応力の双方向連成が可能です。

 

 

電磁場

電場・磁場だけでなく、温度場や変位場についての単独または連成した解析を行うことができます。双方向の連成であり、複数の場を同時に解きます。このとき、電流によるジュール発熱や温度上昇による抵抗値の変化などを取り扱っています。

 

 

複合材・積層構造

FRPなどのプラスティック領域では、複合材や積層構造が使われており、解析ニーズが高い分野の一つです。

Abaqusには、これらのモデル化の手法がいくつか用意されており、適切なモデルを使って作成することができます。異方性や層ごとの配向の違い、層間はく離なども忠実に再現します。

 

 

直接周期

繰り返し荷重のかかる弾塑性体では、応力と歪みの関係がループを描きながら少しずつずれていきます。このループがある一定のところで停止する(シェイクダウン)か、停止しない(ラチェッティング)かを、少ない回数の弾塑性解析で求めることができ、停止する場合は、その最終挙動を知ることができます。

 

 

衝撃

モバイル機器の落下や不意の衝撃など、短時間に大きな荷重のかかる現象が起きることがあります。このような場合には、陽解法を用いて現象を再現し、その挙動を知ることができます。

 

 

接触

大きく変形すると、他部品との接触が問題になることが増えます。また、モノの固定や荷重の載荷などでも接触が大きな意味を持つことが多くなります。

Abaqusは、様々な接触モデルを用いてこの不連続で強い非線形性をもつ現象を再現することができます。

 

 

その他の機能

・材料非線形(クリープ) 

・き裂進展

・FSI(Fluid Structure Interaction:流体構造連成) など

 

AbaqusユーザーでもあるIDAJならではの豊富なトレーニングメニュー

初めてAbaqusお使いになる方、久しぶりにAbaqusをご利用になる方、新しいテーマに取り組まれる方など、ぜひIDAJがご提供するAbaqusに関する各種トレーニングをご活用ください!

 

■□□ 構造解析のための非線形有限要素法入門線形(1日間)

それぞれの非線形性についてわかりやすく解説し有限変形基礎論に基づく各種応力とひずみについてご説明します。ブラックボックスになりがちな非線形構造解析プログラムの中身を把握していただけるものと考えています。

 

■□□ Abaqus/CAE入門(2日間)

Abaqus/CAEを用いて、解析モデルの作成から各種設定、ジョブの管理、結果処理までの各機能をご紹介し、実習を通して学習していただきます。

 

■□□ Abaqus/Standard・Abaqus/Explicit入門(2日間)

Abaqusソルバーのキーワードをベースとした利用方法や、解析で発生する問題の解決方法、要素の選び方などをご説明します。

 

■□□ Tosca Structureによる構造最適設計解析セミナー(2日間)

Tosca Structureによる基本的な最適化の考え方、トポロジー(位相)最適化やシェイプ最適化、ビード最適化、

サイジング最適化といった各種最適化の概要と操作方法を、実習を通して学習していただきます。  

 

■□□ fe-safe入門(2日間)

疲労寿命予測に関する理論背景の一部をご紹介し、疲労荷重設定、材料設定などを適切に行える知識と技術の習得を目指します。

 

□■□ Abaqusの収束に関するセミナー(2日間)

Abaqus/Standardによる非線形問題に対する解析手法や収束しない場合の問題点の見つけ方とその対処方法についてご説明します。

 

次回に続きます。

 

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