【海外の事例紹介】オープンソースベース汎用CFDソフトウェア「iconCFD」をご活用ください
皆さま、こんにちは。
IDAJの伊藤です。
オープンソースベースのCFDソフトウェアの活用イメージをお持ちいただけたらと考え、ICON社で実施したiconCFDの適用事例を翻訳してご紹介します。
車体周りの空力解析
ハイパーカーから通常のSUVタイプの空力まで、ICONはプロセス全体を通して、お客様をサポートするための便利な機能をご提供しています。
機能は形状に先行します。クラシックなボディデザインからデバイスまで、自動車のすべての運転条件に適した空力構成を検討しなければなりません。
空力で重要な評価ポイントは以下の通りです。
・抵抗の評価
・冷却効率
・ダウンフォース最適化
・フロントエンドのエアフロー管理
・ホイールモデリング
iconCFDのcoldモジュールでは、以下のような処理が可能です。
・定常状態と過渡状態の正確な流れ予測を実現する、高速で信頼性の高いソルバーと数値スキーム
・非圧縮性・圧縮性モデル
・形状を忠実に再現する完全自動メッシュ
・高度な乱流モデル
・分析のため最適化された結果処理プロセス
勾配法ベースadjointソルバーを搭載するiconCFD Optimizeは、空⼒形状最適化にお勧めのツールです。
抗⼒低減やダウンフォース増加などのコスト関数の⽬標に基づく表⾯感度の計算と、強⼒な反復モーフィングツールを組み合わせて、最適化された⾞両形状を導出します。

Geometry courtesy of TUM
モータースポーツ
「最初にゴールラインを通過すること」-モータースポーツとっては、この結果こそが全てです。
ICONは、長年にわたって、世界中の各チームを支援するために専門知識を強化してきました。
⾃動⾞メーカーやレースチーム、独⽴系のレースカーメーカーの⾼性能なモータースポーツ部⾨と連携し、iconCFDでデジタル⾵洞を⽤いた空⼒計算を実施してきました。
実際に取り組んできた主な空力の課題は以下の通りです。
・車体周りの空力解析
・追い越し時のダウンフォースの維持
・複数の車や側壁、バンク角におけるドラフト走行
・極端な条件下でのブレーキ冷却
・迅速かつ簡単な車高変更
・特定の速度下における抵抗係数の低減
車両の汚れ
車両がよりスマート化されると、カメラやセンサー、運転支援だけでなく、一般的な視認機能や安全システムの使用の機会も増加します。車体各部への汚れをシミュレーションすることは、以下のような視認機能や安全システムを損なう可能性がある汚れの影響を予測し、対策を立てることができます。
・可視性
・ミラー、運転席、助手席のドアなどの汚れ
・エンジンの吸気口、エアフィルターなどの汚染
・ワイパーの効率
・後部の汚れ
車両の汚れを正確に検討するには、iconCFD-L2P(ラグランジュ二相流)モジュールを使用して、液滴付着と液膜モデルを用いた非定常空力シミュレーションを行います。
・強化された粒⼦分裂モデルと壁相互作⽤モデル
・フロントガラス向けのワイパーモデル
・ダイナミックメッシュ
・液膜モデリング
アンダーフードの熱マネ
ICONは、エンジンルームの設計のために、アンダーフードの熱マネに関してOEMメーカー様をサポートさせていただいてきました。その豊富な経験から、以下のような設計者を支援するためのツールを開発しています。
・熱モデリングと熱交換器、ファンモデルによる冷却効率の正確な制御
・エンジンルームから排気ラインまでのシステム障害につながる可能性がある重要なホットスポットの特定
・放射効果、浮力、熱シールドまでを含めた検討
・キーオフモデリング(ヒートソーク)
アンダーフードの熱マネに加えて、iconCFD Thermalモジュールは、既存の方法と革新的な新しいアプローチを用いて、ブレーキ冷却モデリングのためのツールもご提供しています。
流れ場は定常計算で予め計算しておき、ローター、キャリパー、パッドなどの固体をモデル化して過渡的な温度分布を予測します。ブレーキローターの摩擦熱は熱流束境界条件や熱ソースで、回転はスライディングメッシュを用いて模擬します。
ご興味がある事例ございましたら、お気軽に以下ののお問い合わせ先までご連絡ください。また、その他の適用事例や、オープンソースベース汎用CFDソフトウェア「iconCFD」、iconCFD・OpenFOAM用プリポストプロセッサー「ennovaCFD」に関するご質問、不明点などございましたら、あわせてお問い合わせください。
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