ソリューション
ソフトウェア
その他・お知らせ
本文までスキップする

【今日のANSYS】電気化学反応モデルを用いた基板めっきシミュレーション

皆さま、こんにちは。
IDAJのANSYSプロダクト担当の河口です。

今日は、ANSYS Fluentを利用した「電気化学反応モデルを用いた基板めっきシミュレーション」についてご紹介します。

半導体プロセスのトレンドは、配線プロセスの微細化とウェハの大口径化です。

ウェハは、1960年代にまず、直径20mm程度のシリコン単結晶ウェハが登場し、1965年ごろには黎明期の集積回路用の約40mmのウェハの需要が急増します。その後、徐々にウェハの大口径化が進み、今世紀に入って300mmの次代を迎えました。

しかし、このウェハの大口径化に伴って、めっき装置の形状や電極位置により電流密度が均一とならずめっき膜厚が不均一になります。また、微細化要求によってシード層の薄膜化、すなわち高抵抗化が進むと、めっきはウェハ面に均一には行われず、電極近くのウェハエッジの部分が厚く、ウェハ中央部のめっきが薄くなる、いわゆるターミナルエフェクトが無視できなくなってきます。

そこで、めっき液の特性や装置形状などの多くの検討が必要となるため、実験と合わせて、めっき膜厚の予測解析が有効となります。

ANSYS Fluentに搭載されている、静電場を解く物理モデル「電位モデル」や「電気化学反応モデル」を用いると、めっきだけでなく、腐食や電気エッチング、バイオセンサー、バッテリーなどでの様々な検討が可能となります。

めっき膜厚の計算事例では、Fluent単体で電流密度ベクトルやめっきの膜厚の評価を実施し、実験値とよく一致していることがわかります。また、配線溝内の銅めっきの解析では、ポイントとなる溝幅と配線不良の関係を、変形も考慮しながら検討することができます。

”めっき=熱流体シミュレーション”。

私も最初はなかなか結びつかない技術だったのですが、ANSYS Fluent単体で様々な取り組みが可能です。「こんなことはできないか?」というアイディアレベルでも結構ですので、めっきのシミュレーションにご興味のあるお客様は、どうぞお気軽に下記までお問い合わせください。

 

■お問い合わせ先
株式会社 IDAJ 営業部
E-mail:info@idaj.co.jp
TEL:045-683-1990