OpenFOAMをより使いやすくするためのプリポストツール(その1)
皆さま、こんにちは。
IDAJの伊藤です。
最近特にお問い合わせを数多くいただくようになった「ennovaCFD for OpenFOAM」について、少し詳しくご紹介します。
OpenFOAM(※1)を使いたくても、設定方法がわからず結局利用を諦めてしまった方も多いかと思いますが、いかがでしょうか?!
オープンソースCFDの課題の一つに「使い勝手があまりよくない・・・」ということをあげられるユーザー様が比較的多くいらっしゃいます。
そこで必要になってくるのが、使いやすいプリポストツール。
弊社では、iconCFD用プリポストとして開発を進めているennovaCFDをベースに、OpenFOAM用の解析GUIを開発しOpenFOAM用ennovaCFDを開発しています。
(以降ennovaCFDfor OpenFOAM ※2)
ennovaCFD for OpenFOAMは、ennovaCFDの使いやすいプリポストに、OpenFOAM用解析GUIを組み合わせることで、OpenFOAMの使い勝手を大幅に向上させています。
ennovaCFDはプリ工程からポスト工程まで、GUI上で一貫して作業できるのが特徴です。
ここからはその機能の一部をご紹介します。
■ennovaCFDの機能
ennovaCFDの操作メニューは、機能ごとにタブがわかれています。
・ Geometryタブ = ジオメトリ修正
・ Meshタブ = メッシュ設定・実行
・ Setup OpenFOAM = OpenFOAMソルバー設定
・ PostProcessタブ = ポスト処理
(1)ジオメトリ修正ツール
矩形や円筒、球、円錐などのプリミティブな形状作成や、CADデータに不備がある場合には豊富なジオメトリ修正機能を用いた修正ができます。
(2)メッシャー
デローニ法を用いたメッシャーを装備しています。
形状再現性が高く、高品質なレイヤーメッシュを生成します。
(3)ポスト処理
OpenFOAMの結果データ(並列データ対応)を読み込んで可視化します。
断面図、等値面、流線などの標準的な可視化機能があります。
■OpenFOAMソルバー設定
Setup OpenFOAMタブでOpenFOAMソルバーの設定を行います。
一番左のdtメニューでソルバーの種類を選択し、選択されたソルバーに連動して、それ以降のGUIメニューが切り替わります。
dtメニューから右のメニューへと順に操作していくと、設定が完了する流れです。
出力ファイルには解析メッシュデータや計算設定ファイル一式とともに、GUIで選択した内容に応じた実行スクリプト(Allrun)が出力されます。
OpenFOAMのインストール環境でAllrunを実行すると計算が開始され、計算終了後には、post.foamをennovaCFDで読み込み、結果処理を行います。
次回は、ennovaCFD for OpenFOAMを使った解析事例をご紹介します。
※1 OpenFOAMはESI GroupのOpenFOAM社が商標登録を持つ物理場の演算コード群です
※2 ennovaCFD for OpenFOAMのご利用には別途ライセンスが必要です。
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