電子機器専用熱設計支援ツールSimcenter Flotherm機能紹介:熱解析における太陽輻射熱の考慮
皆さま、はじめまして!
Simcenter Flothermのプロダクト営業のKです。
今日は、Simcenter Flothermの太陽輻射熱を考慮した解析機能についてご紹介します。
製品の小型化や軽量化などとともに、屋外での使用を想定した電子機器が増えてきました。
空調機の室外機や給湯器、信号機の制御盤といった屋外に設置される機器だけでなく、昨今はスマートフォンやタブレット、スマートウォッチなどのウェアラブル端末、街中のデジタルサイネージ、コーヒーショップのテラス席でパソコンやタブレットを広げている景色も珍しいものでありません。また、自動運転技術の進化とともに、自動車にも車載カメラをはじめとした多数の電装品が搭載されています。
今後、5Gと呼ばれる次世代の移動通信システムの環境が整えば、驚くような製品が登場するのではないかとわくわくしています。
普段、屋外で電子機器を利用する際に、私たちが最も注意を払っているのは ”水” ではないでしょうか?! 電子機器は濡らしてはダメ!ということは周知されています。
それに加えて屋外利用で無視できないのが「太陽」の存在なんです。
太陽から放射される、電磁波によるエネルギーである「太陽輻射」が電子機器に与える影響については、屋外での使用を想定した電子機器の設計に携わられる方は、細心の注意を払われている項目の一つです。
しかしながらこの太陽輻射は、地域や日時、天気などの様々な要因や、機器の向きによってもその影響度は大きく変わります。それらの条件を加味して太陽輻射熱がどの程度になるか・・・相当なご苦労があるのでははいかと拝察します。
そこでぜひお役立ていただきたいのがSimcenter Flothermの太陽輻射熱を考慮したシミュレーション。
各条件に基づいて、簡単に太陽輻射熱の設定を行うことができます。
ダイアログで以下の5つを設定します。
- モデルの向き
- 緯度
- 月日
- 時刻
- 日射強度(W/㎡) もしくは 曇量(0~1)
入力した条件から、方位角、太陽高度、計算日射強度(※曇量の場合)が自動で算出されます。

Simcenter Flotherm日射定義ダイアログ
設定した条件で、太陽輻射熱の影響を考慮した解析を実行します。

解析結果例(壁掛けユニット)
このようにSimcenter Flothermでの計算は、設定項目が少なく、とても簡単です。ぜひお試しください!
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