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【今日のANSYS】水流のシミュレーションに活用(LIXIL様)

皆さま、こんにちは。

IDAJのANSYSプロダクト担当の河口です。

CAEやCFDが世の中の役に立っている情報や興味を引く適用事例などの情報を、ANSYS, Inc.及びアンシス・ジャパン株式会社発行の情報誌「ADVANTAGE」の記事を中心にご紹介させていただきたいと思います。

 

今回は、トイレ製品の水の流れを解析して新製品の設計開発に生かされている株式会社LIXIL 梅田 学様・相樂 慎一様へのインタビュー記事をご紹介します。(※)

 

便器は水を流せばきれいになるもの、と当たり前のように考えがちですが、最近はエコの観点から節水への要求が高まっています。流す水の量は、昔は13リットルだったところ、今では約三分の一の4~5リットルにまで少なくなっており、少ない水できれいに流せる製品を作るために、曲面で構成された便器における洗浄水の流れをシミュレーションされています。

流体解析ツールには様々な製品がありますが、ANSYS Fluentを選択された理由は、同社の商品である便器や浴槽など、曲面で構成されたもののシミュレーションができるという理由です。

ただ、ANSYS Fluentを導入しても、それをすぐに設計開発プロセスに組み込めたわけではありません。シミュレーションと実物による試験結果がある程度同じ傾向になり、設計に使えるレベルにあることを様々な手法を用いて検証されました。こうした努力によって、設計に使えるシミュレーション結果を得るまでになりましたが、今後は計算時間が問題となりました。当初は、試作で作った方が早いのでは?という状態でしたが、HPC Packを導入してクラスターPCで計算実行することで解決し、1週間程度かかっていた計算を1日で終了することができるようになりました。

またシミュレーション導入のメリットとして、「可視化」もあげることができます。陶器製である便器は、水がたまっているところまでしか目視できないため、排水側につながる経路の様子を知ることができません。シミュレーションであれば、排水側の内部の流れを確認することができ、これまで設計者の勘と経験に頼っていた対策をシミュレーション結果を元に適切に打てるようになりました。

洗浄の次にトライするのは製品の耐久性。今後は大規模な強度解析にもトライされるご予定です。

 

(※)アンシス・ジャパン株式会社様の顧客事例を参照しました。

詳細は下記までお気軽にお問い合わせください。

 

■お問い合わせ先

株式会社 IDAJ 営業部
E-mail:info@idaj.co.jp
TEL: 045-683-1990