【今日のANSYS】シミュレーションツールを武器に、燃料電池の理想構造と実現技術の開発に挑戦(パナソニック様)
皆さま、こんにちは。
IDAJのANSYSプロダクト担当の河口です。
CAEやCFDが世の中の役に立っている情報や興味を引く適用事例などの情報を、ANSYS, Inc.及びアンシス・ジャパン株式会社発行の情報誌「ADVANTAGE」の記事を中心にご紹介させていただきたいと思います。
今回は、パナソニック株式会社で、家庭向け燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」の将来製品に向け、燃料電池セル・スタックのシミュレーション技術構築を担当されている、先端研究本部 ⽔素・エネルギープロジェクト室 ⽔素燃料電池研究課 主任研究員の⼭本恵⼀様と、⼭本様とご一緒にシミュレーション技術を使った燃料電池開発に携わっているパナソニック プロダクションエンジニアリング株式会社 プロダクションテクノロジーセンター ソフトウェア事業推進部 解析技術課 松下史弥様へのインタビュー記事をご紹介します。(※)
先端研究本部様のミッションは未踏技術の創出。先端研究本部の水素・エネルギー分野を担当する山本様は家庭向けFCコジェネレーションシステム「エネファーム」の将来製品に向けシミュレーション技術を担当。
パナソニックが目指す水素社会=安価でカーボンフリーな水素を製造しその水素が家庭に供給されFCが一般家庭に設置されている社会
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より一層のエネファームは普及のためには、さらなるFCスタックの低コスト化と高効率化が必要。
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今までにない、低コストと高効率の両立したFC実現のためには開発の効率向上が必須。
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ANSYS Fluentは計算が速く、安定性やカスタマイズ性が高い。ANSYS Fluentを選択して適用。
しかしANSYS FluentのFCモジュールは、論文ベースのデフォルト設定のままでは精度に問題があった。
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地道に色々と工夫をして開発に利用!また、徐々にシミュレーションの適用範囲を拡大。
自社開発のシミュレーションツールの検証や、開発の過程で生じる不可解な現象の解明、FCの構造最適化にも適用。
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現在、市販されているエネファームはFluentを使って設計されたもの。試作削減と開発期間短縮で開発費の削減に寄与。社内ではシミュレーション技術とその成果は認知され評価が高まっている。
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実験メインだったエンジニアがシミュレーションへの取り組みをはじめ、意識の変化を実感している。
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まだまだハードルはあるが2020年にさらに素晴らしいFCを完成させたい!
家庭用FC、消費者の立場として正直とても気になっています。もちろん、水素社会についても。
新しいテクノロジーは、正解か不正解かが数年後までわからないものですので、だからこそそれに対する興味は尽きません。決して他人ごとではなく、ものづくりに携わる人間として一番ワクワクする時間でもあります。
(※)アンシス・ジャパン株式会社様の顧客事例を参照しました。
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