ソリューション
ソフトウェア
その他・お知らせ
本文までスキップする

【今日のANSYS】ANSYS Fluentのファイバーモジュール

皆さま、こんにちは。
IDAJのANSYSプロダクト担当の河口です。

今日は少し視点を変えて、ANSYS Fluentのオプション機能である「ファイバーモジュール」についてご紹介します。

本モジュールは、紡糸工程の溶融紡糸や乾式紡糸をモデリングすることが可能です。
Fluentの通常のCFDメッシュと、独立した1次元の糸のメッシュ(グリッド)を相互連成して、融液の固化や揮発など、様々な物理現象をシミュレーションすることができます。

紡糸には3つの方法があります。

(1)メルトスピニング(溶融紡糸):原料を熱で溶かした状態で、口金から押し出して繊維状にした後、冷やして固める方法。シミュレーションでは、冷却空気による融液の固化を考慮する必要があります。

(2)ドライスピニング(乾式紡糸):原料を熱で気化する溶剤に溶かした状態で、熱雰囲気中で口金から押し出して溶剤を蒸発させて繊維状にする方法。シミュレーションでは、加熱空気による溶液中の溶媒(溶剤)の揮発を考慮する必要があります。

(3)ウェットスピニング(湿式紡糸):原料を溶剤に溶かした状態で、凝固浴と呼ばれる溶液中で口金から押し出して化学反応させたのち、溶剤を除去して繊維状にする方法。シミュレーションでは、凝固浴内での溶液中の溶媒の拡散を考慮する必要があります。

 

現状のANSYS Fluentとファイバーモジュールでシミュレーション可能なのは、(1)メルトスピニングと(2)ドライスピニングです。

周辺流体計算と糸計算の相互連成を考慮した計算で、糸流れの変化に伴う周辺流体の流れ場、温度場などを得たり、周辺流体の変化に伴う糸の局所的な情報を得ることができます。

シミュレーションに必要な各種設定は、もちろんGUI上で可能です。他の市販CFDツールでも同様の機能がありますが、機能性が高いのがANSYS Fluentファーバーモジュールの特徴です。

ファイバーモジュールや紡糸工程のシミュレーションにご興味のあるお客様は、どうぞお気軽に下記までお問い合わせください。

 

■お問い合わせ先
株式会社 IDAJ 営業部
E-mail:info@idaj.co.jp
TEL: 045-683-1990