Rocky DEMで凹形状も含んだ粒子形状を用いた離散要素法(DEM)シミュレーション
皆さま、こんにちは。
IDAJの中嶋です。
今回は、パーティクルシミュレーター「Rocky DEM」の開発元である、ESSSが公開しているBLOGの内容を翻訳してご紹介します。
独特の粒子形状を用いて、本当にリアルな離散要素法(DEM)シミュレーションを行うことを検討されたことはありますか?!
また、ポテトチップスや蝶番など、凹形状の材料を正確に再現できたら素晴らしいを思いませんか?!
Rocky DEMならできます!
凹形状を含む様々な形状を離散要素法(DEM)シミュレーションで使用できるだけでなく、それらをかつてないほど簡単に再現することができるのです。その再現方法は、任意の粒子形状をスキャンして、Rocky DEMにインポートするだけ。
これで、凹形状、凸形状、穴開き形状、丸ごとの形状、そしてこれらの中間のどんな形状でも、元の材料と同じ3次元モデルを生成することができます。

スキャナー上の実物の粒子(左)、Rocky DEMにインポートした3次元形状モデル(中央)、新しい粒子形状を用いたシミュレーション(右)
より正確な粒子形状を用いて、シミュレーションにおいて形状依存性の強いバルク挙動を高精度に解析できます。またこの機能を使えば、粒子のインターロッキング、沈降、ベッドのボイド率、より正確な粒子間相互作用など、幾何学的に依存する特徴をさらに捉えることも可能です。
接触アルゴリズムの改良によって、凹形状を正確に解釈できるようになりましたが、これに成功したのは、商用DEMソフトウェアとしてはRocky DEMが初めてです。
Rocky DEMの形状ライブラリで不十分な場合は、形状のCADモデルを作成するか、またはスキャナーを使って形状を取得します。形状スキャナーを用いるには、2つのステップがあります。
まず、お好みのスキャナーを用いて、Rocky DEMで読み込むためのstlファイルを作成するデジタル画像を生成します。
次に、粒子形状のstlファイルを、サイズにかかわらずRocky DEMにインポートします。形状は、Rocky DEMでのシミュレーション用に3次元の多面体に変換されます。

凹形状の例
ここで重要なのは、この機能は、Rocky DEMの高度なソルバーテクノロジーなしには実現不可能だろうということです。
Rocky DEMのGPU処理機能によって、独特な粒子形状に見られる様々な面、接触、動きを計算するための時間が大幅に削減でき、妥当な時間内でシミュレーションを行うことが可能になりました。
「この機能の開発は、離散要素法(DEM)シミュレーションの世界で『最先端』に位置付けられ、いっそうリアルなシミュレーションを生み出すというRocky DEMの戦略によって推進されました。スキャンされた粒子のインポートや凹形状粒子の再現といった複雑な機能は、Rocky DEMの高度なソルバーがあってのことです。これは、Rocky DEM開発チームの、ソフトウェア基盤を絶えず改良していくという活動のほんの一例にすぎません。」(Rahul Bharadwaj, Vice-President of Engineering and Business Development at Rocky DEM, Inc.)
出典:Rocky allows digitized particle geometries, including concave shapes, to be used in DEM simulations
2015年10月21日公開
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