Ansys Rockyパーティクルシミュレーター
特徴
実形状粒子による高精度なパーティクルシミュレーション
多くの離散要素法(DEM)によるシミュレーションツールでは、球形以外の粒子形状を取り扱うことができないか、球形粒子の集合体として非球形粒子をモデル化しています。Ansys Rockyは、多面体として粒子の実形状をモデル化することで、高精度なパーティクルシミュレーションを実現します。

また、Ansys Rockyで取り扱うことのできる粒子タイプはVolumeタイプ、Shellタイプ、Fiberタイプと多岐にわたり、これらの粒子を剛体としてだけなくフレキシブルな要素としてもモデル化することができます。

より詳細な形状の影響を考慮するために、Ansys Rockyは3次元CADデータで定義した形状を読み込んで、パーティクルシミュレーションに使用する粒子形状(カスタム粒子)を作成することが可能です。

さらに、任意の形状を3次元CADで作成して利用することができるため、実物の粒子を3次元スキャーナーで読み込んでパーティクルシミュレーションに使用することができます。

GPUによる高速計算
GPUによるShared Memory並列計算によって、高速なパーティクルシミュレーションを実現しています。ゲーム用のグラフィックカードでもCPUによる並列計算以上のパフォーマンスを発揮し、コストパフォーマンスに優れています。

1枚のGPUカードで計算できる粒子数は、GPUカードに搭載されているメモリ量に依存します。Ansys RockyはマルチGPUカードに対応しているため、より多くの粒子を扱う場合には、複数のGPUカードを使うことで大規模なパーティクルシミュレーションにも対応することができます。
最新の物理モデル
Ansys Rockyには、接触力モデル(垂直方向、接線方向)、付着モデル、液膜・液架橋モデル、破砕モデル、構造物摩耗モデル、熱移動モデル、粗視化モデルなどの離散要素法で使用する最新の物理モデルを搭載しています。
豊富な結果処理機能
パーティクルシミュレーションから得られた情報を離散的な表示だけでなく、連続的な表示やグラフ表示を用いて評価することができます。粒子同士の衝突や粒子と構造体の衝突によるエネルギースペクトルを評価することで、粒子の破砕の可能性などを結果処理として評価することもできます。

使いやすいユーザーインターフェース
使い勝手のよいグラフィカルインターフェースによって、粒子形状のモデル化から解析設定、結果処理までを非常に簡単に実施することができます。

Ansysツールと連成解析
Ansys Rockyは、Ansysの構造解析ツール(Ansys Mechanical)との粒子-構造連成解析(1方向連成)や、流体解析ツール(Ansys Fluent)との流体-粒子連成解析(1方向および双方向連成)をサポートしています。Ansys Workbenchにも対応しているため、Workbench上でAnsysツールとAnsys Rockyの間で、形状や解析結果を受け渡すことも可能です。