システム構築と開発
設計・開発現場におけるデジタル・エンジニアリングの活用は、製品の競争力強化において欠かすことのできないアプローチの一つです。弊社は、会社設立以来、様々な分野においてCAEツールを利用した設計システムの構築に取り組んできました。
そこで、弊社が長年蓄積してきた解析技術とノウハウを生かしたMBDプロセスのプラットフォーム構築をはじめとした、お客様にとって最適なデジタル・エンジニアリング利用環境をご提供します。
企画立案から開発、運用までをフルにサポート
デジタル・エンジニアリング技術による設計・開発の工数削減やCAE業務プロセスの効率化を目的としたシステムの構築においては、企画立案段階で「お客様のご業務や製品に関する知識」、「MBD・CAEの知識」、「ITの知識」が必要です。弊社のシステム構築を担当するエンジニアは、デジタル・エンジニアリングツールのユーザーとしての豊富な経験と知識を持ち、かつITにも精通しています。そのメンバーが企画立案段階から参加させていただき、システム開発において実現したいこと、実現できることを明確化し、目指すべき将来像についてディスカッションさせていただきます。その上で、お客様の課題解決への道筋とターゲットの絞込みを効果的にサポートします。
システム開発
MBDプロセスを加速するために必要不可欠な手段が、CAEによるバーチャル試験です。エンジニアリング・コンサルティングを通して培った課題抽出力と、CAEツールの利用経験に基づいたご提案と開発が可能なことが、弊社がご提案するMBD・CAEシステムの最大の強みです。お客様の設計開発環境と同じく、複数のベンダーが提供する複数のツールを使用して自動化や設計展開を実現し、MBDプロセスの推進を支援します。
企画立案から開発、運用までをフルにサポート
CAE業務の工数削減や設計・開発プロセスの効率化を目的としたCAEシステムの構築においては、企画立案の段階から「お客様のご業務プロセスや製品に関する知識」、「CAEの知識」、「ITの知識」が必要です。弊社のシステム構築を担当するエンジニアは、彼ら自身がCAEソフトウェアのユーザーとしての豊富な経験と知識を持ち、かつITにも精通しています。そのメンバーが企画立案段階から参加させていただき、システム開発において実現したいこと、実現できることを明確化し、目指すべき将来像についてディスカッションさせていただきます。その上で、お客様の課題解決への道筋、ターゲットの絞込みを効果的にサポートします。
「CAEの知識を持つITエンジニア」が、システムにおいて一番重要な本稼働後の運用を見据えて、エンジニアリングサイドにも有用なシステムを開発プラットフォームからご提案します。
特徴
CAE技術とIT技術の融合
CAEを利用したシステム構築において肝心なのが、「CAE技術とIT技術の融合」です。 弊社では、20年以上にわたってこの高度な技術をお客様のプロジェクトに適用させることができる、人材の育成と確保につとめてきました。一般的なシステム開発の企業が保持していない「CAEの利用技術」を確立してきた、CAE専門企業をご選択いただくメリットです。
様々なMBD・CAEソフトウェアをインテグレート
複雑な自然現象をシミュレートするためには、一つの現象だけを取り扱うのではなく、様々なソフトウェアや、熱・流体・構造・電磁場・1D・3Dなどに関わる多様な技術をインテグレートしなければなりません。多分野のソフトウェアを用いた、数千件にのぼるコンサルティングに携わってきたIDAJだからこそ実現可能な技術です。
圧倒的なコスト削減と利便性
CAEを「誰もが利用できる電卓」とすることで、CAEエンジニアの確保や育成、技術・知識の共有と伝承にかけていたコストを一気に下げることができます。特殊な知識や技術を持たなくても、解析専任者と同様のシミュレーションが可能です。これまでの設計ツールから一歩進んだ、「CAEを使った設計ツール(設計者システム)」の構築をお勧めします。
MBD・CAEをシステムで加速する
MBD・CAEプロセスを実現し有効活用する上での問題点とソリューション
経営からの要求
少ないコストで品質を保ち、開発スピードを上げるためには「フロントローディング」を推進する必要がありますが、何を推進すれば目的を達成できるか具体的なアイディアがないまま、現場任せとなることがしばしば見受けられます。実際には、複数の組織が関連し、複数の業務を請け負う「MBD・CAEプロセス実現」の推進には、トップからの強力なマネージメントが不可欠です。
現場の状況
現場では、慢性的な人員不足のため、MBD・CAEプロセス構築を推進するための教育、実作業にかかる工数が確保できません。しかし、解析専任者だけがCAEツールを使用して解析をするという体制では、到底バーチャル試験に対するニーズや必要量を満たすことはできず、必然的に開発者・設計者がCAEツールを使用することになりますが、CAEに対する知識やツール利用技術の不足やCAEが本来の業務ではないという意識から、CAEの利用が敬遠され技術蓄積がしづらい状況にあります。フロントローディングを目指すMBDプロセスの実現にはCAEをシステム化することが不可欠となります。
フロントローディングを強化し問題解決にあたる「設計者CAEの実現」
~MBDプロセスの加速~
解析システムの設計者展開における“思想”
設計展開においては、運用にまで配慮したシステムをデザインすることが重要です。CAE専門用語、専門知識を必要としないシステムを構築することにより、すばやく、広くCAEによるバーチャル試験を浸透させることができます。シミュレーションに必要な知識の習得をオペレーション習得と切り離すことで、システム導入・運用開始のハードルを下げます。
絶対値レベルを評価できないと解析手法は使えない?
解析の設計展開を行うためには、解析にかかる時間と精度のバランスをとることが重要です。手法の開発にはじまり、何を設計者に開放するかを明確化する作業は不可欠です。IDAJでは、エンジニアリング・コンサルティングによって培ったノウハウをベースに、お客様の設計業務に合致したシステムをご提案します。
設計者向け解析システムに必要な条件
構築したシステムを有効活用するためには、そのシステムのオペレーションにおける障害をなるべく排除する必要があります。また、解析手法については必要最低限の知識習得のみとし、解析結果の評価や試作との適合など、実設計において設計者の判断が必要なステップへと貴重な工数をシフトすることができます。
システム構築の流れ
解析システム構築の流れ
弊社エンジニアがおうかがいしお客様の業務に沿ったご提案を行います。解析システムの構築だけでなく、その後のフォローアップ、運用、移管までをサポートします。さらに、シミュレーションに必要な知識やノウハウは、IDAJ数値解析アカデミーや個別トレーニングを組み合わせることによって、お客様のご要望にあわせたレベルの教育プログラムをご提供します。
システム開発事例
アプリケーション別解析システム
- パワートレイン系CFD自動化システム
- 車両用HVAC熱流体解析システム
- ブロアファン気流、音響解析システム
- エンジン筒内自動解析システム
- GT-SUITEを用いたターボ機器1Dシミュレーションシステム
- GT-SUITEを用いた排気系消音解析システム
- 車体周り空力解析最適化システム
- エンジン筒内堆積効率同定システム
- エアコン室外機気流解析システム
- エアコン室内機気流解析システム
- 室内温度解析システム
- Abaqusを用いたプリポスト自動化システム
設計者向け構造解析自動化システム
設計者向け流体解析自動化システム
データ管理
- シミュレーションデータ管理システム
- 技術情報管理データベースシステム
- 材料データ管理システム
- 設計ワークフロー管理システム
解析システム
【事例1】設計者向けCFDシステム開発
- 従来は解析専任者が行っていた流体解析(CFD)業務を設計者が簡単に実施できるシステムを、マツダ株式会社様のご協力の基に構築しました。設計者はWindows PC上から下記の処理を行うことができます。
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従来はCFD業務を行うために数か月間のトレーニング期間を要し、業務実行には数日間かかっていましたが、システムを利用することにより、トレーニングには数十分、解析業務の実行も数十分のレベルで行えるようになりました。このシステムを利用することによって、フロントローディングを成功させるために不可欠なパラメータスタディを設計者が簡単に実施することができ、仮想試験回数を増やすことによる品質向上、開発期間短縮に貢献します。
※横畑ほか、設計者向けCFDシステム(PT-ECS)の開発(マツダ技報 No.21 p.180-185(2003))にて発表されました。
【事例2】1次元エンジンシミュレーションシステム
- マルチフィジックス・システムシミュレーションツールGT-SUITEを設計・開発現場に普及することにより、フロントローディング活用を強化し、MBDプロセスの実現を加速します。
- エンドユーザーはマルチフィジックス・システムシミュレーションツールGT-SUITEを意識することなく利用することができます。
- 最適化ツールmodeFRONTIERと組み合わせることにより、より高度な「解析システム」を実現します。
【事例3】最適設計支援システム構築
- Excelからシミュレーションを指示することにより、modeFRONTIERをバックグラウンド実行するツールです。
- 設計現場や開発現場において、最適化、パラメータスタディを加速するためのツールとして開発されました。
- 利用者はmodeFRONTIERのオペレーションを行わず、Excel上のオペレーションだけで事前に準備されたmodeFRONTIERのワークフロー(.prjファイル)を呼び出し、変数の範囲を設定しシミュレーションを実行することができます。最適化の設計展開、MBDプロセス推進に欠かせないツールです。
【事例4】専用プリポストシステムの開発
- 構造解析、流体解析ともにソフトウェアに付属のGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)では使いにくい場合が多く、自社専用のGUIを作成したいという要求があります。
- IDAJでは構造解析、流体解析のソフトウェア販売、技術サポート、コンサルティングを実施している立場から、最適で使いやすいGUIをご提案・構築することができます。
- Windowsアプリケーション、Linuxアプリケーション等、お客様のハードウェアプラットフォームに合せてご提案します。
iconCFD、CONVERGE、Ansys Fluent、Simcenter Flotherm、SIMULIA Abaqus Unified FEAなどあらゆるソルバーに対応します。
MBD・CAE業務プラットフォーム
MBD・CAEに関わるエンジニアリング情報の管理
- CAEに使用したCADデータとのトレーサビリティを確保
- 業務フロー、承認フローの運用による誰がどの処理を行ったかなどの、業務プロセス情報を管理
- 自動化したプロセス、標準化したプロセスを管理
- 最適化、AIにつながるノウハウを蓄積
- コミュニケーションの情報を蓄積