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離散要素法(DEM)を用いたスクリューフィーダーの設計向上

皆さま、こんにちは。

IDAJの中嶋です。

 

今回は、パーティクルシミュレーター「Rocky DEM」の開発元である、ESSSが公開しているBLOGの内容を翻訳してご紹介します。

 


 

スクリューフィーダーは、固体の粉状材料を効率的かつ低コストに搬送する方法として、食品産業、プラスチック産業、選鉱業、農産業等で広く採用されています。

排出の流れのパターンは、スクリューとホッパーの設計、搬送される粒子の形状とサイズに依存しており、出ていく流れの構成変化や品質問題は、不均一な排出パターンによって生じる可能性のある滞留時間の変動と関係しています。

最先端の離散要素法(DEM)ソルバーであるRocky DEMは、設計がスクリューコンベアの効率に与える影響を、異なる質量流量率と速度で評価するのに役立つ強力なツールです。設計を調整し、その性能評価シミュレーションをRocky DEMで行うことで、製品品質を向上させ、搬送装置の消費電力と摩耗を減らすことができます。

最初の動画は、ピッチを変更できるスクリューフィーダーで、木片が搬送されるシミュレーションをRocky DEMで行ったものです。

シミュレーションが進むにつれて、主にホッパー後部から材料がスクリューへと供給されていく一方で、ホッパー前方では材料が停滞しているのがわかります。この、排出が不均一であるという問題は、このタイプのスクリューフィーダーによく見られ、文献で広く報告されています。

動画:ホッパーから排出される材料が不均一である様子を示す可変ピッチフィーダー(Variable Pitch Screw Feeder)。この設計では、ホッパー後方では粒子がより速く移動し、前方では粒子が停滞しています。

 

 

こちらは、同じ木片が、スクリュータイプが異なる設計のフィーダーを流れて行く様子が示されています。

この漏斗状のコーンスクリューの場合、ホッパーの排出領域全体に動きがみられます。バルク材料の品質に影響を及ぼす可能性のある材料が、後方で停滞する問題が緩和されています。

 

動画:ホッパーから排出される材料が均一である様子を示すコーンスクリューフィーダー(Cone Screw Feeder)。この設計では、ホッパー底部の長さ全体にわたり、粒子がより速く移動しています。

 

 

エンジニアは、スクリューピッチの変更、シャフト直径の調整、ケーシング直径の修正などを行って、さらにこの設計を最適化することができます。このように、Rocky DEMは、スクリューフィーダーの設計を向上させ、排出制御を強化し、装置の電力コストと摩耗を最小化するのに大いに役立つツールなのです。

 

出典:Screw feeder design improvement by using DEM

2016年1月22日公開


 

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