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AI活用、その前に(その2)

皆さま、こんにちは。

MBDプロセス推進室の玉手です。

前回から引き続き、データ管理のお話をさせていただきます。

 

データ活用の話題が先行しますが・・・

 

ビッグデータを収集・分析して、もっとビジネスに活用しよう!という機運がグングン高まっていますが、データの品質、整合性、データの精査といった課題を抱えている会社がほとんどではないでしょうか?もちろん、弊社もその中の一社です。

AIを活用して高度なデータ分析を行おうにも、すぐに利用できるデータがないので、すぐに十分なROI(投資対効果)が見込めずPoC(概念実証)どまり・・・ということも。仮にAIが導入されても使われないという残念なケースもあるようです。

 

私たちは、もっともっと、データを活用したいと考えていますが、このデータ採掘・収集、精製、備蓄というところで多くの課題を抱えています。

“AI導入はコストではなく投資”ということで、「やってみないと分からないことを理解した上で推し進める、力強いリーダーが必要だ」とも言われますが、やはりROIが見込めない場合は、二の足を踏むことも多くなるかと思います。

 

Phase 0(ゼロ)の重要性 ~”AI Ready”なデータは、3割以下~

 

AIの中でも機械学習というと、予測モデルの生成をいの一番に考えがちですが、機械学習のプロセス全体を眺めると、モデル生成はその一部でしかないことがわかります。

 

データ準備(教師データ作成、クリーニングなど)

モデル作成(アルゴリズム、モデルの選択など)

モデル解釈(精度や特徴の確認、検証、評価など)

実用

 

おおもとになるデータのクリーニング、欠損、変換などのすべてに対応できてこそ、ようやくアルゴリズムにデータを取り込めるようになりますので、データの準備は機械学習の起点です。

しかし・・・

・隣の部門ですらデータ共有ができていないので、欲しいデータが手に入らない(連携・アクセス)

・データがどこにあるかわからない、信頼して利用して良いか判断がつかない(検索性・信頼性)

・データ分析しようにも環境がなく、データの整備に時間がかかる(準備・加工)

 

プロジェクトごと、部門ごと、過去と現在など、それぞれに分析基盤がバラバラでデータを準備したとしてもすぐに利用できる状態には無いデータが7割を占めると言われています。つまり、”AI Ready”なデータは、3割以下なのです。AIを活用するには、当然ながらデータが必要ですが、そのデータの準備(データを集める・蓄える、データを整形する・精査するなど)に、工数の8割以上を占めるとも言われています(日本アイ・ビー・エム様調査)。

 

シミュレーションのメリットの1つとして、実験のように湿度などの外乱、偶発的な誤差が入り込む余地がないという点があります。このような観点から、シミュレーションで取得したデータはAIの学習に適していると言えるでしょう。ただし、これには「同じ精度・解像度で取得されたデータである」という条件が付きます。

実際のシミュレーションの現場を見渡すと、メッシュサイズや解析設定に対して明確なルールが決められておらず、担当者任せの属人的な運用がなされていることもしばしば見受けられます。

このような状態で集めたシミュレーションデータは、”AI Ready”と言えません。

 

IDAJがご提案できる領域「SPDM」

 

目的によって必要なデータは変わりますが、弊社では以下のポイントから「VOLTA+Aras Innovatorを活用したSPDM」をご提案しています。

 

①シミュレーションを軸とした製品性能検討の実現(モデルベース開発)

②DOE検討・パレート把握・多目的最適化の実践(複合領域最適化)

③CAE業務のタスク及びデータ管理を行い、CAEプロセスを見える化(SPDM)

④CA Eデータ資産をノウハウとして蓄積し、製品設計に活用する(機械学習・AI)

 

 

 

次回につづきます。

 

■お問い合わせ先

株式会社 IDAJ

営業部 info@idaj.co.jp

TEL: 045-683-1990