3次元解析結果を効率よく分析するために必要なことは？
皆さま、こんにちは。
IDAJのむろむろです。
“完全自動メッシュ生成”機能という大きな特長を生かして、CONVERGEでは、実に様々な計算を実施することができます。当ブログでもエンジン筒内解析以外の用途をご紹介してきましたが、やはり、エンジン燃焼室内の噴霧や燃焼の計算（筒内計算）にご活用されているお客様は数多くいらっしゃいます。
CONVERGEの並列性能の向上や、計算機の性能向上にともなって、複数サイクルの計算や多気筒計算、噴霧パターンや点火タイミングを変更した様々な条件での計算など、ひと昔前では考えられないほどたくさんの結果が得られるようになっています。
多気筒計算
LESを用いた複数サイクル計算（アルゴンヌ国立研究所 2016年CONVERGE北米ユーザー会）
CONVERGEでは、計算中に自動的にメッシュが作成されます。また、設定ファイルがテキスト形式のため、メッシュ設定を含めた計算設定を変更してのスタディも簡単に実施することができます。
このように、従来、筒内計算では特に時間がかかっていたプリ処理の時間がCONVERGEでは大幅に短縮されます。その結果、相対的に結果処理にかかる時間が増えているのではないかと思います。
CONVERGEでは、タンブル比や燃焼圧力などの様々な重要な指標が、計算実行中に自動的に出力されます。また、UDF（User Defined Function）によるカスタマイズを行うことで、出力される指標を自由に追加することも可能です。
これらの指標については、以下のような様々な結果処理がおこなわれます。
- 時間履歴データをグラフ化する
- 着目時刻における結果を抽出する
- 複数サイクルの結果の平均や標準偏差を取得する
- 高速フーリエ変換を実施する
このとき、まず考えられる処理方法としては、エクセルを使って各種データを整理して分析する方法です。ただ、この方法だと、膨大なデータ数を扱う場合には、それらをエクセルに張り付けるだけでも多くの時間が要します。
そこで、効率化を図るために、以下のような方法が考えられます。
- エクセルマクロを使用する
- Pythonスクリプトやシェルスクリプトなどを用いて、効率よく処理をおこなう仕組みを作成する
- 複数のユーザーが簡単に利用できるようにシステム化する（プリ処理も含めて）
これらはあくまでも一例ですが、結果処理にかかる時間を短縮させることができれば、筒内の流れ場や混合気分布など、3次元的な結果を詳細に分析するための時間を多く確保することができるようになります。
それによって解析業務のなかで最も重要な、
- どの設計がよいのか？
- それはなぜよいのか？
を考えるための時間を多くとることができ、これまで見えていなかった新たな発見が得られることを期待できそうです。
UDFを用いたカスタマイズや、簡単なスクリプトの作成から大規模なシステム開発まで、業務の効率化に関するコンサルティングも弊社で承っております。CAE技術とIT技術に精通したエンジニアが対応しますので、CONVERGEに限らず、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
本テーマも含め、CONVERGEのご紹介セミナーを開催中です。ぜひご視聴ください。
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オートノマスメッシング熱流体解析プログラムCONVERGEは、2008年の販売を開始以来、エンジン筒内の3次元解析をメインターゲットに、世界中で広くご活用いただいています。
普段CONVERGEをご利用いただいていないモデルベース開発を統括・推進されていらっしゃる開発責任者・管理職・シニアエンジニアの皆様、これからCONVERGEのご導入をご検討される方、IDAJにコンサルティング業務の依頼を検討される方に、CONVERGEがどういう場面でお役立ていただけるかをわかりやすくご紹介しています。
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