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Abaqusの産業分野別活用法 ~医療機器~(その5)

皆さま、こんにちは。

IDAJの林です。

 

前回に続いて、産業分野別に有効なAbaqusの機能をご紹介します。

 

  1. ゴム・樹脂
  2. 電気・電子
  3. 土木・建築
  4. 自動車部品
  5. 医療機器

 

今日は、「医療機器」業界でご活用いただけるAbaqus機能のご紹介です。

動脈硬化の治療のために血管内に形状記憶性を持つ補助器具で、血管が細くならないように支えるステントの挙動、床ずれを起しにくいマットレスの開発、人工関節の摩耗、靴底のデザインのための歩行と筋肉の応力など、Abaqusは、生体と医療機器におけるシミュレーションでも利用されています。

 

 


統合有限要素法解析プログラム「SIMULIA Abaqus Unified FEA」について

弊社は2011年からAbaqusの販売、技術サポート、エンジニアリング・コンサルティングを開始し、それまでに培ったCFD(Computational Fluid Dynamics:流体解析)や自動化・最適化等の利用技術と組み合わせてお客様にご提供し、今では、“構造解析”でも弊社をご指名いただけるようになりました。

Abaqusは、1978年、D. Hibbitt博士らによりHKS社を設立された年にリリースされました。Abaqusの語源は、ギリシャ語のaboxに由来しており、「砂をかぶった板」を意味しています。

ちょうど同時期に、ANSYS、ADINA、機構解析プログラムのADAMSも発表されています。

Abaqusは、ハイエンドな構造解析ソルバーとして、様々な物理現象をシミュレーションできる機能を有しています。初期には、陰解法を基盤とした非線形解析に焦点を当てていましたが、線形解析機能や陽解法による動的解析機能が強化されています。


 

材料非線形 (粘弾性・クリープ)

時間の経過に伴って物性が変化する粘弾性やクリープをモデル化することができます。

粘弾性は、プローニー級数を使ったモデル化で除荷後原形状に復元します。クリープはいわゆるフェーズ2の定歪み速度部分をモデル化し、永久歪みが残ります。

 

 

接触

大きく変形すると、他部品との接触が問題になることが増えます。また、モノの固定や荷重の載荷などでも接触が大きな意味を持つことが多くなります。

Abaqusは、様々な接触モデルを用いてこの不連続で強い非線形性をもつ現象を再現することができます。

 

 

 

熱伝導・熱応力

物体が不均一に加熱または冷却されると温度分布が生じ、それによって熱応力が発生します。

この温度分布と熱応力を求めるために解析を実施します。熱→応力の1方向連成と、熱⇔応力の双方向連成が可能です。

 

 

流体構造連成(FSI、Fluid-Structural Co-simulation)

流れが構造物に当たると圧力がかかり、構造物が変形します。そして、変形した構造物は流路を変えるため、流れが変わります。このように、風荷重による揺れなどを対象に、流体と構造の連成をサードパーティの流体(CFD)ソフトウェアと一緒に解きます。

 

 

電磁場

電場・磁場だけでなく、温度場や変位場についての単独または連成した解析を行うことができます。双方向の連成であり、複数の場を同時に解きます。このとき、電流によるジュール発熱や温度上昇による抵抗値の変化などを取り扱っています。

 

 

その他の機能

・き裂進展評価

・粘着

・衝撃

・熱応力 など

 

AbaqusユーザーでもあるIDAJならではの豊富なトレーニングメニュー

初めてAbaqusお使いになる方、久しぶりにAbaqusをご利用になる方、新しいテーマに取り組まれる方など、ぜひIDAJがご提供するAbaqusに関する各種トレーニングをご活用ください!

 

■□□ 構造解析のための非線形有限要素法入門線形(1日間)

それぞれの非線形性についてわかりやすく解説し有限変形基礎論に基づく各種応力とひずみについてご説明します。ブラックボックスになりがちな非線形構造解析プログラムの中身を把握していただけるものと考えています。

 

■□□ Abaqus/CAE入門(2日間)

Abaqus/CAEを用いて、解析モデルの作成から各種設定、ジョブの管理、結果処理までの各機能をご紹介し、実習を通して学習していただきます。

 

■□□ Abaqus/Standard・Abaqus/Explicit入門(2日間)

Abaqusソルバーのキーワードをベースとした利用方法や、解析で発生する問題の解決方法、要素の選び方などをご説明します。

 

■□□ Tosca Structureによる構造最適設計解析セミナー(2日間)

Tosca Structureによる基本的な最適化の考え方、トポロジー(位相)最適化やシェイプ最適化、ビード最適化、

サイジング最適化といった各種最適化の概要と操作方法を、実習を通して学習していただきます。  

 

■□□ fe-safe入門(2日間)

疲労寿命予測に関する理論背景の一部をご紹介し、疲労荷重設定、材料設定などを適切に行える知識と技術の習得を目指します。

 

□■□ Abaqusの収束に関するセミナー(2日間)

Abaqus/Standardによる非線形問題に対する解析手法や収束しない場合の問題点の見つけ方とその対処方法についてご説明します。

 

 

Abaqusや各種サービスに関するご質問、お見積りなどご依頼など、下記までお気軽にご連絡ください。

 

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