modeFRONTIERのサブプロセスフローの有効活用
皆さま、こんにちは。
IDAJの清水です。
早速ですが、modeFRONTIERをご利用のお客様は、ワークフローという言葉をお聞きになってどのようなイメージをお持ちになるでしょうか?
恐らく多くの方は、図1のようなフローを思い浮かべられるのではないでしょうか?
では、図2のフローはいかがですか?

図1 ワークフローの例

図2 サブプロセスフローの例
実は、図2はワークフローではなく、“サブプロセスフロー”と呼ばれるもので、ワークフローの一部あるいはすべてをモジュール化したフローを指します。
サブプロセスフローは、ワークフローのサブセットとして共有・再利用するための資源として蓄積することで、さらなる業務の効率化を図ることができます。またデバッグ作業においては、ワークフローの全体ではなく、サブプロセスフロー単位で確認できるようになります。
図3は、[サブプロセス]ノードを用いることで、図2のサブプロセスフローを図1のワークフローのサブセットとして活用した例です。
このように、ワークフロー全体の構成がシンプルになり、容易に構成全体を把握することができます。

図3 サブプロセスノードを用いたワークフロー
さらに、[サブプロセス]ノードには、[パラメータチューザ]機能が搭載されているため、図4のようにprjファイルのドラッグ&ドロップによるワークフローの自動構築機能をご利用いただくことができます。

図4 prjファイルのドラッグ&ドロップによるワークフロー構築
サブプロセスフローの構成
サブプロセスフローでは、最適化に関する設定を行うことができません。そのため、主に以下の点で、ワークフローと大きく異なりますのでご注意ください。
・[スケジューリング開始]ノードの代わりに、[開始ノード]を用いる。
・[入力変数]・[ベクトル入力変数]ノードの代わりに、[入力パラメータ]ノードの[スカラ]・[ベクトル]タイプを用いる。
・[出力変数]・[ベクトル出力変数]ノードの代わりに、[出力パラメータ]ノードの[スカラ]・[ベクトル]タイプを用いる。
・[目的関数]ノード、[制約条件]ノードなどのゴールノードを用いない。
・ワークフローとサブプロセス間のファイルの受け渡しに[入力ファイルアタッチメント]ノードと[出力ファイルアタッチメント]ノードを用いる。
ワンクリックによる自動変換(ワークフロー → サブプロセスフロー)
図5のように、[ワークフロー]画面の[プロセスに変換]ボタンをクリックするだけで、既存のワークフローをサブプロセスフローに自動変換できます。

図5 ワークフローをプロセスフローに自動変換
サブプロセスノードのループ機能
・原因が不明で再現性のないエラーが連係アプリケーション側でランダムに発生する問題を回避したい
・入出力がスカラ値のサブプロセスから、ワークフローでベクトル値を取得したい
といった場合には、サブプロセスノードのループ機能が役立ちます。
図6は、[条件ループ]機能を用いた例で、サブプロセスが正常終了する、あるいは異常終了ノードで終了する回数が10回発生するまで、サブプロセスの処理を繰り返す設定です。
一方で図7は、[Foreachループ]機能を用いた例で、入出力パラメータがスカラタイプのサブプロセスに対して、ベクトルタイプの入力パラメータノードからベクトル値を渡し、ベクトル出力変数でベクトル値を取得します。

図6 条件ループの設定例

図7 Foreachループの設定例
modeFRONTIER 2019 R2から導入された「プランナー」は、ワークフローではなく、サブプロセスフローのご利用が前提となったことで、ユーザー様がサブプロセスフローを活用される機会が今後増加するのではないかと考えています。これを機会に、サブプロセスフローを、どんどんご活用いただければ幸いです。
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追記・更新:2022年8月29日
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