誰でも実践できる!踏み出そう、第一歩!modeFRONTIERを使ったノーコードデータサイエンス(その2)
皆さま、こんにちは。
IDAJの清水です。
前回記事では、データサイエンスについてのご説明に多くを割きましたが、今回はいよいよ多目的ロバスト設計最適化支援ツールmodeFRONTIERを用いたノーコードデータサイエンスについてご紹介します。
modeFRONTIERによるノーコードデータサイエンス
modeFRONTIERには、統計分析や多変量解析、寄与度分析、応答曲面などの機能があり、自動化・最適化だけではなく、様々なデータ分析をNoCodeで行うことができます。ここからはmodeFRONTIERで行うデータサイエンスについてご紹介します。
1.データ収集
modeFRONTIERでは、様々な実験計画法を使ってデータサンプリング点を生成することができます。もちろんCAE解析などのアプリケーションと連成してデータを溜める場合には、modeFRONTIER上でワークフローを構築して処理を自動化することで、サンプリング点の結果データ収集までを自動化します。また、機械学習、深層学習による予測モデルを構築する際には多くのデータセットが必要ですが、modeFRONTIERを活用してデータ収集を自動化することで、簡単にデータセットを準備することが可能です。
2.データ前処理、データ分析
modeFRONTIERに実装されている各種チャートや分析機能を使うことで、前処理とデータ分析が可能です。例えば確率密度関数チャートや箱ひげ図チャートを確認して、外れ値や欠損値を見つけます。また予測モデル(応答曲面)を作成すれば欠損値を補間することも可能です。その他、相関分析、重回帰分析、クラスター分析では、変数間の相関関係や傾向、寄与の大きさを確認することができます。多変量解析機能も有効な手法です。
3.データ予測
modeFRONTIERには多彩な予測モデリング手法が実装されており、昨今流行りの機械学習ライブラリを使った手法もあります。基本的に、modeFRONTIERで扱うことができるのは構造化データ(テキストデータ)で、複数入力変数から1つの出力変数を予測するモデルを作成します。もし画像データ、動画データ、音声データなどの非構造化データを扱う場合には、別途Pythonなどを用いてAI(深層学習)モデルを構築することになります。
AI(深層学習)への拡張
パラメータの数が非常に多い場合や非構造化データなどmodeFRONTIERだけでは解決が難しい問題に対して、IDAJではAI(深層学習)を用いた問題解決に取り組んでいます。基本的に深層学習では入出力に制限がなく、従来の推計統計学や回帰モデルでは扱えなかった、画像データ、音や振動などの過渡データを取り扱うことができます。
ここからは、取り扱う入出力のデータにフォーカスし、深層学習を用いたデータ予測モデルを構築した事例を簡単にご紹介します。2つの事例ともPythonと深層学習ライブラリTensorFlowを用いました。詳細な説明をご希望される場合は、お気軽に弊社までお問い合わせください。
1.モータの磁束密度マップ予測モデル構築(入力:画像データ、出力:画像データ)
ロータ形状画像を入力し、磁束密度コンター画像を出力する予測モデルを構築した事例です。構築した予測モデルを視覚的にわかりやすく、かつ直感的に扱えるように専用UIを作成して結果を表示させています。
2.エンジントルク予測モデル構築(入力:過渡データ、出力:過渡データ)
エンジンスピードやスロットル開度などのエンジンパラメータの過渡データを入力し、エンジントルクや質量流量などの過渡データを出力する予測モデルを構築した事例です。精度の良い予測モデルが構築できただけでなく、CAE解析を実行するよりも10倍も速く評価できるようになりました。
今回は昨今急速に普及が進んでいるデータサイエンスについて、3つの技術領域・スキルの中からデータサイエンス力領域にフォーカスしてご紹介しました。また誰でも簡単にデータサイエンスを実践できるNoCodeツールを代表して、modeFRONTIERを使ったデータサイエンスについてご説明しました。繰り返しにはなりますが、すべてのデータサイエンス領域をmodeFRONTIERでカバーすることできませんが、できることとできないことを理解した上で活用することは非常に有効だと考えます。本記事とmodeFRONTIERが、皆様がデータサイエンスへ踏み出すきっかけとなれば幸いです。
IDAJはMBD・CAEソリューションカンパニーとして、各技術領域におけるプロフェッショナル・エンジニアを擁しており、トータルエンジニアリングでデータサイエンスをサポートすることが可能です。少しでもご興味ございましたら、どうぞお気軽に下記までご連絡くださいますようお願いいたします。
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設計・開発の舞台が実機からシミュレーションに移ったことで、コンピュータ上での反復作業は増大し、さらに複合的な分野を同時に検討しなければならない設計・開発においては、人の手でだけでは対応しきれないような問題が増加しています。
このような設計・開発環境の変化に適応するため、次のような設計支援ニーズが顕在化しており、それぞれに対する適切なソリューションの選択が、こちらからの設計・開発の成否を分ける可能性があります。
シミュレーションプロセスの構築と、RPA・最適化・データマイニング・機械学習を備えた多目的設計支援ツール
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追記・更新:2022年8月29日
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