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【書籍のご紹介】数値流体解析(CFD)~赤本と銀本~

 

皆さま、こんにちは。

IDAJの水島です。

 

今回は“読書の冬”ということで、2冊の書籍をご紹介します。実は、IDAJの内定者から、入社までにどんな本を読めばよいですか?という質問を度々もらうので、彼らへのお知らせでもあります。

IDAJは、1994年の設立以来、様々なシミュレーション技術を使ったコンサルティングを実施してきましたが、数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)はコアテクノロジーです。

 

ここでご紹介するのは、これからCFDを研究される学生の皆様や、商用CFDソフトウェアをご利用いただいているがその背景を知りたくなったお客様にとって、CFD勉強には欠かせない書籍です。

 

どちらも多くの先達が認める名著ですが、「10分で分かる」のようなものではなく、CFDの解き方を詳細に解説し、CFDコードを実際に作成することを想定した内容となっています。私自身の信条として、「勉強用の本は、頭から読むな」と考えています。大学の教科書で多いですが、難しい箇所があると進まなくなり興味も薄れ諦めてしまう・・・そんな事態にならないためにも、まずはざっと全体をめくっていくことがベターかと思います。

 

流体力学は広範で、粘性(非圧縮性)流体と、圧縮性(非粘性)流体とに大別されて発展してきました。CFDも同様に、この2つのアプローチで解き方が大きく変わります。もちろん、実世界の流れは粘性も圧縮性もある流体で、商用CFDソフトウェアではそれを解くことができますが、まずはこの2つの異なる世界があり、両側から拡張して重なり合っていったイメージを持っていただくのが良いと思います。

 

こちらは、1つ目のアプローチである、粘性流体の解法をベースとした書籍です。CFD研究者の中では、表紙の色を模して通称「赤本」と呼ばれています。

数値解法やアルゴリズムといった、CFDのコアとなる要素を余すところなく網羅しているだけでなく、実際のコーディングで重要となるメッシュや境界条件といった内容が盛り込まれています。また、保存則、乱流といった流体力学の内容についてもCFDと絡めて解説されています。私自身、原著者の一人であるM. Pericにお会いした時にはミーハー心が疼きました。

 

「コンピュータによる流体力学」J.H. ファーツィガー・M. ペリッチ 著、小林敏雄・大島伸行・坪倉誠 訳(丸善出版)

 

そしてこちらは、2つ目のアプローチである、圧縮性流体の解法をベースとした書籍で、通称「銀本」。

 

「流体力学の数値計算法」藤井孝蔵 著(東京大学出版会)

 

圧縮性流体の解法はもちろんですが、差分法の考え方、各種誤差の考え方、なにより、楕円型・放物型・双曲型といった方程式のパターンが示す物理的意味、そして、それに適する数値解法の説明は、流体だけにとどまらない気づきを与えてくれます。

 

CFDソフトウェアがお手元にある方は、気になったところは実際に計算しながら読み進められるとベストだと思います。緩和係数の設定や空間差分法、アルゴリズムなど、設定パネルをみるだけでもその裏側を実感していただけます。

お手元にない方は、CFDの解析結果や動画は、IDAJのWebサイトYoutubeチャンネルをはじめ、色々な媒体で探すことができますので、理論と実際とを結びつけながら進めていくのが(モチベーションを保つ意味でも)オススメです。

 

CFD結果の一例として、急拡大管路内の粘性流体解析例(バックステップ流れと呼ばれています)を以下に示します。左から流れが流入し、流路断面積の拡大部で再循環流が形成される流れ場で、再付着距離がCFDコードの検証で用いられます。

 

 

また、「銀本」の表紙は、管路内に形成される衝撃波が壁面で反射・干渉する様子を密度勾配で可視化したもの(CFD結果を、実験における可視化手法の1つである干渉縞写真の原理を用いて表示したもの)ですが、商用CFDコードで圧縮性流体を解けば同様の現象を計算することができます。

 

 

以上、甚だ簡単ではありますが、2冊の書籍をご紹介させていただきました。

最後に、手前味噌ですが、弊社主催の無料セミナーをご紹介します。「CFD基礎コース」、「伝熱コース」、「乱流基礎コース」で、弊社社員が練りに練った講習内容となっており、各1日で充実した内容となっています。オンデマンドで動画視聴できますので是非お申込みください!

 

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