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【はじめての最適化】自動化、最適化とは

皆さま、こんにちは。

IDAJの清水です。

<本コンテンツは連載形式でご紹介しています。●がついている記事が、このページでご紹介している内容です。>

●【はじめての最適化】自動化、最適化とは

【はじめての最適化】ソフトウェアとの連成による自動化

【はじめての最適化】多目的最適化

【はじめての最適化】多目的最適化の実行プロセス

【はじめての最適化】多目的最適化が選ばれる理由

【はじめての最適化】modeFRONTIERを使った多目的最適化(その1)

【はじめての最適化】modeFRONTIERを使った多目的最適化(その2)

【はじめての最適化】最適化だけじゃない!同定・自動適合

【はじめての最適化】最適化だけじゃない!応答曲面機能(その1)

【はじめての最適化】最適化だけじゃない!応答曲面機能(その2)

【はじめての最適化】最適化だけじゃない!応答曲面機能(その3)

 

~自動化・最適化をはじめる前に知っておくこと~(1)

今回からは、自動化や最適化に取り組まれようとされる方に、

・自動化・最適化とはどういうものなのか?

・なぜ多目的最適化が重要なのか? など

簡単にご紹介していきたいと思います。

 

そもそもなぜ自動化や最適化が注目を浴びているのでしょうか?

 

あるアンケート調査では、CAE技術者がCAEの実務に費やしている工数は、全工数の10%にも満たないという結果があります。

もし残りの90%の工数をCAEの実務に充てることができればどうでしょう?

例えば、今まで実施できなかったケーススタディを実施できれば、大幅な業務の効率化が図れることは容易に想像できるのではないでしょうか。

実際、弊社のお客様で、パラメータスタディに約2週間を費やしていたのが、modeFRONTIER(弊社で取り扱っている自動化・最適ツールです)の導入によって、現在ではわずか1日に短縮された実例があります。

また、形状入力やメッシュ作成などの単純作業を自動化することで、その工数を本来、設計者がなすべき、設計業務に振り向けることできれば、業務の質の向上にもつながります。

それでは、この自動化・最適化をどのように実現すればよいか、考えてみましょう。

まず現状の業務を思い浮かべてみてください。

 

技術者がある解析を実施する場合には、その解析に必要な条件を入力します。寸法や材料物性値などです。そして、解析ソルバーに計算を実行させた後、ポスト処理プログラムなどで結果を確認し、それが目的の性能を満たしていれば、試作や製品化へ進みますし、性能を満たしていなければ、改めて入力条件を考え直して、解析を再実行させるという手順ですね。

この作業を繰り返すことは、ある意味で、単純作業の繰り返です。解析内容によっては、計算実行に時間を取られるあまり、または、必要なケース数をこなすことにばかり時間がとられて、“じっくりと思考する”という時間が取れないことがあります。また、どういう条件にすれば思ったような性能が得られるかというアイディアの創出は、熟練技術者の経験や勘に頼ることが多く、なかなか、誰もがすぐに思いつくものでもありません。さらには、どうしても既成概念からの脱却は困難であるため、革新的なアイディアというのはなかなか生まれてこないものではないでしょうか。

ではこれをmodeFRONTIERを用いて、自動化・最適化システムを構築した場合だとどうなるでしょうか?

最初の入力条件を決めるには、1ケースだけ条件を決めるのではなく、実験計画法などを使って、複数ケースのサンプリングを作成します。そして、ソルバーではその複数ケースの計算を実行させ、出てきた数値データを比較して、得られた結果から、より望ましい方向に解が導かれるように次のサンプリングケースを作成し、計算を繰り返していきます。

つまりユーザーは、最初にこの自動化のしくみ作りさえしてしまえば、あとは勝手にコンピュータとソフトウェアが計算を実行してくれることになるのです。

これによって、夜間や休日にも自動実行が可能になる上に、場合によってはこれまで思いもつかなかったような解が得られることがあり、製品開発におけるブレイクスルーを期待することができます。

最適化は、「位相最適化」と「数値最適化」の大きく二つにわかれます。

位相最適化とは、主に構造解析分野で利用されるもので、与えられた設計領域内で最適な材料レイアウト、つまりトポロジーを探し出します。したがって、通常は形状最適化問題に限られることになります。

それに対して数値最適化は、既にトポロジーが決まっている状態で、その寸法や物性値などの数値を変更することで、望ましい特性を実現します。

このことからわかるように、数値最適化では、構造解析における形状最適化問題に限らず、その他にも、機構解析、流体解析、電磁場解析、化学プロセスシミュレータ、制御システム、1次元シミュレータなどあらゆるモデルベースシミュレーションに適応させることができます。

modeFRONTIERが対象にしているのは、この「数値最適化」です。特に言及がない限りは、この記事の中で「最適化」という表現をした場合には、この「数値最適化」を意味していると思ってください。

 

続きはこちら ⇒ 【はじめての最適化】ソフトウェアとの連成による自動化

 

➡【関連資料ダウンロード】誰でも実践できる! 踏み出そう、第一歩! modeFRONTIERを使ったノーコードデータサイエンス

➡【関連資料ダウンロード】最適化という言葉から生じる誤解あれこれ

➡【関連資料ダウンロード】CAEとディープ・ラーニング

➡【関連資料ダウンロード】実測とのコリレーションによる高精度モータNV解析と対策検討

追記・更新:2022年8月29日

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