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【はじめての最適化】最適化だけじゃない!同定・自動適合

皆さま、こんにちは。

IDAJの清水です。

 

<本コンテンツは連載形式でご紹介しています。●がついている記事が、このページでご紹介している内容です。>

【はじめての最適化】自動化、最適化とは

【はじめての最適化】ソフトウェアとの連成による自動化

【はじめての最適化】多目的最適化

【はじめての最適化】多目的最適化の実行プロセス

【はじめての最適化】多目的最適化が選ばれる理由

【はじめての最適化】modeFRONTIERを使った多目的最適化(その1)

【はじめての最適化】modeFRONTIERを使った多目的最適化(その2)

●【はじめての最適化】最適化だけじゃない!同定・自動適合

【はじめての最適化】最適化だけじゃない!応答曲面機能(その1)

【はじめての最適化】最適化だけじゃない!応答曲面機能(その2)

【はじめての最適化】最適化だけじゃない!応答曲面機能(その3)

 

~自動化・最適化をはじめる前に知っておくこと~(8)

今回は、自動化・最適化の機能を使うと、そのほかどういうことに利用できるかいついて、お話したいと思います。

 

前回までご紹介してきたように、最適化ソフトウェアを用いることで、最適な設計条件を導き出すことができるということをご理解いただけたのではないでしょうか。

 

実はこれを応用すると、いろんな同定作業に使えます。

 

例えば「構造解析をしているが材料定数がわからないので、適当な値を入れている。しかしやはり実験値と合わない」というのはよくあることです。

この場合には、実験値と計算値の差を最小にするという目的関数を設定し、材料定数を入力変数にすることで、最適化計算によって実験値に合う材料定数を導き出すことができます。

また、MATLAB/SimulinkやLabviewなどで制御プログラムを作ったが、なかなか実機が思うように動いてくれない、ということも多いと思います。

これも、制御パラメータを入力変数として、実機の理想的な動きと制御プログラムでの出力値の差を最小にする最適化問題に置き換えることで、自動適合が実現できます。

このようにmodeFRONTIERを使うことで、同定作業をするというのは意外と多くのテーマに活用できるのです。

 

具体的な事例を使ってご紹介します。

プリンタで使われるような機械の制御プログラムの制御パラメータの同定、つまり適合業務に利用することができます。

ご存知のようにプリンタでは、定義した場所に決まった色を印字する必要があり、そのためにプリンタヘッドをどのように動かすかという制御が実施されています。

聞いたところによりますと、プリンタの制御プログラムの適合では、まず「中央品」で思ったとおり印字できるのかどうかを調整した後、少し電圧が上がったり下がったりして環境が変わった場合でも、それほど印字性能がかわらないように、「上限品」と「下限品」を作り、この3つの仕様でうまく機能する制御プログラムを作るそうです。

これまではこの適合作業は人間の手で実施されており、せっかく中央品でうまくパラメータを調整できたとしても、上限品や下限品のパラメータ調整の際にうまくいかないと、またもとの中央品に戻って、パラメータ調整をする必要があり、パタメータの調整には、かなりの時間がかかっていたそうです。

上記の作業を、modeFRONTIERで自動適合ができるように置き換えました。

つまり、目的関数は中央品でも上限品でも下限品でも思ったところに印字できるという多目的最適化問題とし、設計変数は制御パラメータとしたのです。

これによって、これまで人間が苦労して合わせ込みしていた作業が自動化でき、人間の労力が減ったのはもちろん、印字性能もさらによくなるという相乗効果が生まれました。

このように自動化・最適化環境を構築することで、開発業務にブレイクスルーを起こすことも可能になるのです。

この例からもmodeFRONTIERは、シミュレーション業務だけでなく、いろんな用途で利用できそうだというのもご理解いただけたことと思います。

実は、これまでご紹介してきたような自動化・最適化機能というのは、modeFRONTIERが持っている多くの機能の1部にすぎません。

その他にも応答曲面、多目的ロバスト設計、統計分析、データマイニング、さらにはたくさんの最適化計算を実施した結果を分析することで設計の原理原則の抽出を試みるCAP機能など他の最適化ツールの追随を許さない多岐に渡る機能を備えています。

応答曲面を用いることで、最適化計算の時間を大幅に短縮できたり、実験データを利用した最適化計算を実施することが可能になります。

多目的ロバスト設計の機能は、性能とばらつきのトレードオフ問題などを検討できる上に、その応用として、性能をある範囲に入れるためには、入力変数をどの程度までばらつかせることができるかを探索する、許容差設計の機能までも実現しています。

統計分析、データマイニング、設計原理抽出支援の各機能は、設計者の「考える」という行為の手助けする強力な結果処理機能です。

 

続きはこちら ⇒ 【はじめての最適化】最適化だけじゃない!応答曲面機能(その1)

 

➡【関連資料ダウンロード】誰でも実践できる! 踏み出そう、第一歩! modeFRONTIERを使ったノーコードデータサイエンス

➡【関連資料ダウンロード】最適化という言葉から生じる誤解あれこれ

➡【関連資料ダウンロード】CAEとディープ・ラーニング

➡【関連資料ダウンロード】実測とのコリレーションによる高精度モータNV解析と対策検討

追記・更新:2022年8月29日

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