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Case Study実績・お客様事例

日立製作所 様(CDAJ news vol.39)

汎用性の高い「STAR-CD」を実験のかわりに活用

株式会社 日立製作所 高度設計シミュレーションセンタ 様
CDAJ news vol.39お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2005年3月

解析種別:流体解析
課題等:エアーシャワー装置、自励振動

ご利用いただいているSTAR-CDの御社における役割を教えてください。
STAR-CDなどの市販ソフトは、設計開発の段階にて開発期間を短縮するためや試作実験の代用として利用しています。実験検討が困難なものもSTAR-CDを使って解析をしております。また、これとは別に、高度設計シミュレーションセンタでは独自にシミュレーションツールも作っており、現象の複雑なものはこの自社開発のコードなどを使って現象解明しております。
御社のSTAR-CDのご利用環境について教えてください。
3D-CADは、SolidWorks、PRO/Engineer、I-DEASなどを使用しており、メッシュ生成には、ANSYS ICEM CFD Tetra、PROSTAR、GRIDGEN、内製プログラムなどターゲットによって使い分けをしております。STAR-CDは、現在PCクラスタと日立製EP8000の64ビットマシンで使用しています。数多くの事業部と付き合いのある機械研究所として、さまざまなソフトを数多く持っていますが、流体解析ソフトとしてはCDAJのSTAR-CDを一番多く使っております。
STAR-CDをたくさんご利用いただきありがとうございます。これだけたくさんのツールがあると管理が大変でしょうね。
機械研究所内で情報システムユニットという部門がありそこで新規導入、インストールや教育、管理、サポートなどを行なっています。
STAR-CDを使った解析事例のご紹介をいただけないでしょうか?
エアーシャワー装置は、風を体に吹き付けてゴミを叩き落とす装置です。主に半導体、液晶、食品、薬品工場などで使われています。新型ノズルとしてフラッタジェットノズルを開発しました。特長は、純流体素子の自励振動作用によりルーバなどの機構なしに広範囲な揺動噴流を生成する点です。このフラッタジェットノズルの概略構造と動作原理をご紹介します。このノズルは、流入口、吹出口、連結ダクトの3個の要素で構成された非常に単純な構造で、連結ダクト部分で流体に自励振動が生じるように形状を定めてあります。
動作は、(1)コアンダ効果により、噴流が吹出口の上下いずれかの壁面に沿って流れます。(2)噴流が沿った側に圧力の低い領域が生じ、(3)低圧部に向かい、連結ダクト内を通る流れが励起されます。(4)励起されたダクト内流れにより噴流が剥がされて反対側の面に沿った流れとなります。以下この動作を繰り返し、揺動する噴流が生成されます。ノズル自体が小さいもので、さらに流れが非定常であるために内部流れ計測が非常に難しく、STAR-CDを使用してシミュレーションにて現象を再現する事で、発振メカニズムの分析を行い設計を進めることができました。レーザドップラー流速計や圧力センサを用いた実験結果と比較しても、解析結果が非常によく現象を再現していることが分かります。エアーシャワー装置の性能としては、従来型ノズルと新型ノズルで除塵効率が78%から89%に改善され、除塵時間を大幅に短縮することができました。
CDAJ news vol.39
STAR-CDをご利用いただいている理由について教えてください。
STAR-CDは汎用的に使える所がいいですね。研究所という性格上、さまざまな問題を解析するニーズがあります。そこで多彩な乱流モデルや解法が用意されており、またキャビテーションや圧縮性流体解析など、多数の解析機能を持っているSTAR-CDは心強く思います。STAR-CDは、非常に使いやすい所と親切なサポートで問題解決いただけるところを評価しています。

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