南アフリカのPFG Building Glass社は、Ansys Fluentを使用して、ガラス窯内部の流れのモデル化、製造中に発生する欠陥の追跡、製造システム全体の改良に取り組んでいます。時間依存現象を含まないシミュレーション結果をもとに、色遷移などの時間依存現象を非定常で解析します。非定常計算ではバッチを表現する化学種を使い、バッチの物性や境界条件、ソースをユーザー定義関数で考慮しました。またガラス上部の燃焼領域では、非予混合燃焼モデル、DO輻射モデル、Realizable k-ε乱流モデルを考慮しました。さらに清澄段階で気泡による欠陥要因を推定するため、分散相モデル(DPM)を活用し、欠陥が発生しそうな位置の特定をしました。CFDモデルの活用で高品質のガラスを低価格で製造しながら、窯炉の長寿命性も維持することに成功しています。

出典：ANSYS Advantage VolumeⅠ, Issue3, 2007