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Case Study実績・お客様事例

IHI 様(CDAJ news vol.27)

研究実績をバックグラウンドに、「流れ屋」として製品設計のコンサルティングを実施

株式会社 IHI 技術開発本部 基盤技術研究所 様
CDAJ news vol.27お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2002年2月

解析種別:流体解析
課題等:ガスタービン

色々な解析テーマがあると、それによるご苦労もあるかと思いますが、いかがですか?
私達の業務は本来は研究なのですが、製品の設計に流体解析を使わないわけにはいかない。その研究とコンサルのバランスが難しい問題になります。私達の会社にとって、CFDが製品設計になくてはならないツールになっているのは間違いないのですが、Excelのように設計者に渡して、「これで解析してね」というわけにはとてもいかない。例えば、自動車業界の様に製品の機能、設定する条件がある程度決まっていれば、マニュアル化して手順を決め、専用のGUIを開発して、設計プロセスに組み込むことも可能だとは思いますが、私達の会社の様に一品生産のところは、マニュアルを作成して、プロセスを決めても、次も同じような業務がある保証はありません。ですから、今は、CFDを日常的に使用している主な部署には流体解析の専門部隊があり、足りないところを私達がカバーするようにしています。
後は、一品生産の問題は、精度をどう保証するかというのもネックになります。あるテーマで計算する時に、そのテーマにおける精度を保証するために、どれだけの実績、膨大なデータベースがあって、この範囲の計算をこういうふうに計算すれば必ずこの精度が得られるという仕組みができあがっているかが大事だと思います。それは、何度も何度も同じような形状を計算してきたという歴史的な積み重ねがあって始めて言えることだと思います。では私達は、その一品生産品に対してどう精度を保証するのかいうことが問題になります。するとその流れがどういう風になっているか、という現象と流体解析ソフトウェアが何を行っているか、という仕組みを正しく知らないといけない。幸い私達は、実験もするし、流体解析ソフトウェアも開発していますし、少しは問題に取り組めているのではと思います。
CDAJ news vol.27
現在、様々な製品設計にSTAR-CDをご選択いただいている理由をお聞かせください。
最初に導入したときには、他の流体解析ソフトウェアと比較して、最終的にはSTAR-CDを選択したわけですが、その当時の判断理由は、格子の柔軟性と収束性の2つが大きかったと思います。格子の柔軟性に関しては、完全不連続格子とかは当時画期的でしたね。また、収束性も他のソフトウェアに比べて断然よかった。私達のコンサルティングの用途としては、開発や基本設計の支援もありますが、トラブル対策というのももちろんあります。トラブル時は、一刻も早く答えを出したい。こんなときには収束性がものをいいます。格子の質を問題にせずに収束するというのは大事です。
私達は、研究テーマの1つとして、自分達で流体解析プログラムも作っているので、分かるのですが、ロバスト性と精度って普通は相反するものです。STAR-CDは色々な製品の計算を行うには、そのバランスがちょうどいいソフトウェアであると思います。やや収束性に振っているという印象はありますが。また、ユーザーサブルーチンやマクロ機能を利用して、柔軟にカスタマイズができるということもいい点ですね。色々な解析テーマを行っているとそれらの計算を資産として有効活用できるのも大きいです。

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