中外炉工業 様(CDAJ news vol.33)
熱技術を核にした商品群(工業炉、燃焼装置など)へのCFD有効利用
中外炉工業 株式会社 様
CDAJ news vol.33お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2003年9月
解析種別:燃焼解析、熱流体解析
課題等:燃焼機器、炉、燃焼実験
- 御社におけます弊社プロダクトのご利用環境についてお教えください。
- STAR-CDを約9年利用しており、今年4月に形状作成やメッシュ作成作業の簡素化のため、PROMODELERを導入しました。STAR-CDにつきましては、CPU負荷を分散させるため、プリポストとソルバーの搭載マシンを分けて利用しています。具体的にはプリポスト用としてSGIのEWSを、ソルバー用としてはHPのEWSを使っています。今年から導入しましたPRO-MODELERはパソコンを用いて形状およびメッシュ生成用として利用しています。
- 当然CFDだけではなく、実験も行なわれていらっしゃると思いますが、どのように使い分けされているのでしょうか?
- ご存知のとおり、炉全体を作って実験するのは非常に大変ですので、実験炉については、炉の一部を切り出したような形で行っております。実際の燃焼実験で実験・計測を行なうわけですが、計測も非常に難しいものがあります。先ほどお話したようにSTAR-CDでの流体解析結果を、炉形状などの検討に用いるとともに、実験時の計測位置の決定などに関しても参考にしています。燃焼機器という解析対象の難しさから、解析と実験とは主に定性的な比較になることが多いのですが、解析と実験がどのくらい差が出るのかという考察も多数行ってきたため、最近ではある程度定量的な評価に利用することもできるようになってきました。
- 燃焼解析ともなると、複数の複雑な物理モデルを用いることになりますので、CFDでうまく成果を出せていない企業も多いと聞いていますが、御社が、CFDを社内で認知してもらえるために工夫した点や苦労した点などはありますでしょうか?
- 確かに最初は大変でした。ただ、CFDのメリットは実験では不可能な数多くのケーススタディをこなせるというところにあります。定性的にある程度実験と合わせることができれば、後は使い方です。CFDを認知されたものにするために、設計者から依頼されたことはとにかく全部やってきました。多数実験してほしいと言われても特に燃焼試験については数回しかできませんが、CFDであればほとんど全てのケースを行うことができます。設計者にとって方向性を与えるための情報を常に提供してきました。
- 設計者の方々との連携を重要視されていらっしゃるのですね。
- はい。これまでの設計基準や経験など聞き、設計に活用できる情報を把握してきました。こうした行動が、弊社内でのCFDの認知度を高めることができた要因の一つであったと思います。
- 確か数年前には他の熱流体解析ソフトウェアと併用されて利用されていたかと思うのですが、STAR-CD1本に絞っていただいたのはどうしてでしょうか?
- 9年前に初めて流体解析ツールを選ぶ際に、いろいろ検討して非構造格子による形状に対する柔軟性、および燃焼モデルとしてppdfモデルが入っていたなどの理由でSTAR-CDを使い始め、さらに予算がついた時に他のソフトウェアを導入しました。STAR-CDが使い慣れていたこともあり、現在はSTAR-CDのみで行なっております。正直なところ、機能面で断然STAR-CDの方がいいところがあったというわけではありませんでしたが、両者を比較してみると、われわれが問題に直面したときのサポートがよかったと思います。もう一方のソフトウェアの場合、質問しても解答らしい解答を得られないことが多くありました。また、共同で開発を行っている企業にSTAR-CDをお使いの企業もいらっしゃるため、話が合うこともよくあります。
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- 分野1:
- 熱流体解析