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Case Study実績・お客様事例

東京ガス 様(CDAJ news vol.35)

燃料電池開発に「STAR-CD」を活用

東京ガス 株式会社
CDAJ news vol.35お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2004年3月

解析種別:流体解析
課題等:燃焼場、流れ場、応力場

実際の業務内容はどういったものですか?
大きく分けましてインフラ関連と器具関連とに分かれます。前者では、ガスを売るための研究や、パイプの材質や経路の研究、さらに掘削(パイプの補修や施設のために道路を掘り返す工事)をいかに少なくするかという研究も行っております。後者は、ガスの拡販に繋がるようなガス器具の改良や新製品の開発に関する研究です。SOFCの研究に関してもこちらの部類に入るかと思います。私は数年前にSOFCの研究開発のためにこちらのチームに所属されまして、燃料電池に関する研究開発を専門で行っています。改質工程からスタックまで燃料電池に関する内容全般を扱っています。燃料電池の性能向上が実用的なレベルになるまで各要素の研究を実施します。ただ、最終的な製品開発は各器具メーカー様が実施していますので、技術がある程度確立してきますと、ガス器具メーカーさんに技術移管を行ったり場合によっては開発初期の段階から共同研究を実施することもあります。難易度が高かったりしましてメーカーさんが進んで実施しない研究をこちら側が実施することもありますね。メーカーさんがガス器具を開発し、ユーザー様に販売されることにより結果的にガスが売れるということが我々にとりましては重要です。ガス販売の自由化もございますので、ガスを販売するための努力も必要です。
ガス販売の自由化も始まり各社技術開発において凌ぎを削っているわけです。やはりそういった技術開発の中でシミュレーションは非常に重要なポジションにあるかと思います。そこで御社のSOFC開発におけるCFDの位置づけをお聞かせいただけますでしょうか。
主に、
  • 実験の代替
  • 実験コストの削減
  • プレゼンテーション
ですね。
実験の代替とは、実験では把握できないような小さい形状の中や複雑な流れ場・反応場などを知りたい時にシミュレーションを利用します。SOFCの内部などはその代表ですね。電池の内部は実験では把握できないところが数多くあります。そういう意味でCFDを用いて流れ場・反応の様子などを解析する価値は高いですね。実験コストの削減とは、実験では費用がかかりすぎて実施ができないという場合にシミュレーションを行うことにより、実験より比較的低コストで現象を把握するといったことです。燃焼場や流れ場・応力場などに関してはシミュレーションを有効に利用しています。プレゼンテーションは、研究結果を外部に報告する際にシミュレーション結果を実験結果の理論的妥当性の検証のために利用したり、アニメーションなどを添付して結果を分かりやすく伝えることに利用しています。
CDAJ news vol.35
STAR-CDをご選択いただいた理由をお聞かせください。
私も、結構長くCFDをやっておりますが、以前は全く素人でして、実際に導入したのは5年程前になるかと思います。きっかけは、弊社と関係のある企業がSTAR-CDを利用していたたため、そこから紹介していただいたということです。導入当初はそういった経緯で利用をしていたのですが、その後非常に素晴らしいなと思ったのが「サポート体制」ですね。御社はかなりサポートがしっかりしていると思います。以前燃料電池について問い合わせをした際に、ユーザーサブルーチンを(共同開発という形だったかと記憶していますが)作成いただき、そのサブルーチンを、今ではほぼ完成系に近い形で利用しています。STAR-CDのユーザーサブルーチンは非常に自由度が高いと感じます。日頃のサポートに関してもよく対応していただいていると思います。不明点があればデータをお送りして、その後モデルを修正・ご回答いただくケースもありました。

このインタビューの詳細は季刊情報誌CDAJ news vol.35でご覧いただけます。
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分野1:
熱流体解析
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