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Case Study実績・お客様事例

エヌ・イーケムキャット 様(CDAJ news vol.40)

自動車触媒の研究開発にCDAJの「委託解析」をおおいに活用

エヌ・イーケムキャット 株式会社
CDAJ news vol.40お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2005年6月

解析種別:ガス流れ、触媒熱流体、素反応
課題等:排ガス、配管、尿素水、ガス拡散、触媒層

具体的な解析テーマ内容と事例をご紹介いただけますでしょうか?
近頃、自動車関連学会のディーゼル後処理関係の発表では、触媒技術だけでなく、エンジン排ガス配管のガス流れや配管内のどこかで軽油や尿素水を噴霧する、というシステムに関することが含まれているものが多数あります。我々のテーマとしては、そういったマクロ的なガス流れもあります。そして触媒層の中のガス拡散、反応をからめた3D解析については必須となっております。
このあたりまでは、技術的競争力という点で、実施しておかなければならないことです。それ以外のテーマでは、素反応解析もあります。しかし、総括反応解析と比べてどちらが有効かという議論もありますが、素反応計算までMUSTかというと、まだ微妙なところがあります。それは、表面反応の各素反応に対する反応パラメータが不十分なため、計算ができない場合があるからです。以前ある触媒表面反応に関して素反応解析ソフトとmodeFRONTIER(多目的ロバスト設計最適化ツール)でパラメータフィッティングを実施したことがあります。未知の条件を探ることのできる新しい、面白いソリューションがあるのだなと思いました。他方、3Dで熱流体解析+素反応解析となると計算コストが大きくなるため、総括反応で妥当な計算をするのも有効であると考えております。
ここで解析事例を紹介させていただこうと思います。まず、何らかのシステムに使われる中のディーゼルの酸化触媒、いわゆるDOCといわれるものです。触媒の反応に関して、各種ガスの拡散と吸着や脱離、それから酸化反応、そういったシミュレーションのモデルを作成します。このテーマを解析するために必要なパラメータは、実験で求めて計算に使用しております。シミュレーションの結果がでた後に、このモデルが妥当かどうか確認するため、実験条件と計算条件を合わせて検証も実施しております。その後作成したモデルを使って各条件の一部を変えて触媒の改良の可能性を探るのです。
例えば一つ目のモデルとして図のようなアプローチがあります。現状では触媒の全てのモノリスチャネルを考慮して計算することは膨大な計算コストがかかり得策ではありませんが、代表するモノリスチャネルを一つ取り出して、それを四分割し、STAR-CDの周期境界条件を用いてハニカム全体を解析するという方法があります。これはREPRESENTATIVE CHANELCOUPLINGと言い、少ない計算コストで反応計算まで考慮した計算を実施できております。
CDAJ news vol.40
弊社プロダクトを選択いただいている理由は?
熱流体のツールを検討していた時に、他社様からのご紹介があり、複数の候補から選択しました。選定ポイントとしては、ソフトの性能、我々のニーズに合致するか、3Dの触媒熱流体解析や化学反応に対応できるポテンシャルをもっているか、そしてCADデータのインポート、委託やサポートがどれだけ充実しているかで導入検討しました。その結果、CDAJとSTAR-CDを選択したわけです。昔は構造解析も興味がありましたが、我々はケミカルが本業ですので、今となっては、熱流体と反応計算のニーズが多いです。前述しましたが、他の業務で多忙なときや、新しいテーマが浮上したとき、CDAJの技術者に委託解析でお願いできることは非常に助かっております。

このインタビューの詳細は季刊情報誌CDAJ news vol.40でご覧いただけます。
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ご活用いただいている製品

分野1:
熱流体解析
分野2:
最適設計
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