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Case Study実績・お客様事例

ルネサステクノロジ 様(CDAJ news vol.48)

半導体パッケージの熱解析に「FloTHERM」をご利用

株式会社 ルネサステクノロジ
CDAJ news vol.48お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2007年6月

実際の業務内容はどういったものですか?
技術開発統括部 実装技術開発部では、パッケージの電気特性、熱特性、構造特性に関する設計技術開発を行っています。具体的にはシミュレーション技術を駆使して、パッケージ性能・品質の向上、顧客サポート、設計効率の向上などについて取り組んでいます。その取り組みの中で、デバイス設計者向けツールとして『熱解析テンプレート』というものを作りました。熱解析テンプレートは、設計者自身がFloTHERMを使って下図にある代表的な顧客セット環境(携帯電話、デジカメ、カーナビ)とJEDEC標準環境における「Tj:ジャンクション温度」「Tc:パッケージ表面温度」を、周囲温度と消費電力を入力するだけで簡単に求められるようにしたものです。(JEDECとは、電子部品の標準化を推進するアメリカの業界団体。規格の策定などを行なっている。)
CDAJ news vol.48
設計技術統括部 SIP/モジュールEDA技術開発センタでは、パッケージ設計技術開発Gで作られた熱解析テンプレートを設計者がもっと使いやすくするための熱解析IF(インターフェース)の開発を行なっています。FloTHERMは使いやすいツールではあるのですが、1年に数回程度しか使わない設計者には少し敷居が高いので、設計の早い段階で設計者が簡単に使える環境の提供を行なっています。現在、実際に運用しており精度的にも問題ないことを確認しております。 20~30分程度のトレーニングで使えるようになるぐらい簡単に作っています。下図のように、開発の初期段階で熱解析を行うことは非常に重要です。初期で熱問題があれば対策は多く取れますが、後期になればなるほど熱対策の選択肢も少なくなり、コストも高くなるのです。ですから、開発初期段階で設計者自身がFistOrderAnalysisの熱解析を行えるよう熱解析テンプレート・熱解析IFを作りました。
CDAJ news vol.48
熱解析IFはどのようなものでしょうか?
この熱解析IFは、作業プロジェクトを指定して筐体・基板の条件設定、PKG(パッケージ)などの熱源設定、FloTHERMの起動を行います。非常に簡単に設定ができるのでFloTHERMの社内利用者を大幅に拡大しています。
FloTHERMの現在のご利用状況はいかがでしょうか?
パッケージ設計技術開発Gでは、熱解析テンプレートでカバーできない詳細レベルの解析を扱うため、ハイパワーマシンで並列計算を行なっています。フル稼働状態です。SIP/モジュールEDA技術開発センタではルネサスでのSiPや高性能製品の多くの製品でFloTHERMを使った解析が更に効率的に行なえるよう種々のインターフェイスの開発を行なっています。
弊社商品を選択いただいている理由、弊社に対するご要望などお願いします。
FloTHERMはシェアが高いこと、使いやすいこと、なんといってもFloTHERM.PACKがあることですね。セットメーカのお客様がFloTHERMを導入されていれば我々半導体サプライヤーとパッケージモデルやセット情報をお互いやりとりして同じプラットフォームで熱問題に取り組むことが可能です。実際にこのようなケースがでてきています。今後はもっと増やしていきたいのですが、FloTHERM.PACKの詳細モデルを出せるお客様が限られてくるため(半導体パッケージの詳細構造が外部へ出るの避けるため)できればこのFloTHERM.PACKの詳細モデルを暗号化していただきたいと思います。また、我々のお客様であるセットメーカ様に幅広くFloTHERMをご紹介してください。解析結果をお客様に確認にいただくビューワソフトが提供されると良いと思います。サポートは、非常に手厚くしていただいていてレスポンスも早いですし的確なアドバイスをいただいて助かっています。また、FloTHERMのオンサイトトレーニングもわかりやすく設計者にも好評でした。

このインタビューの詳細は季刊情報誌CDAJ news vol.48でご覧いただけます。
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ご活用いただいている製品

分野1:
熱流体解析
分野2:
システム開発(解析システムを含む)
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