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Case Study実績・お客様事例

三菱ふそうトラック・バス 様(CDAJ news vol.50)

ディーゼルエンジンの厳しい排ガス規制/燃費への対応の為にCFDを積極的に活用

三菱ふそうトラック・バス 株式会社
CDAJ news vol.50お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2007年12月

解析種別:吸排気系解析、筒内噴霧燃焼解
課題等:エンジン吸気系、排気系、燃焼系、排ガス後処理、Virtual開発

省略
弊社プロダクトのご利用ツールや解析テーマについてお聞かせください。
STAR-CDやGT-POWERなどを利用させていただいております。テーマはエンジンの給気系、排気系、燃焼系、排ガス後処理システムの事前検討、Virtual開発です。順番にいくつか例を紹介させていただきます。
給排気系の一例としてEGRを含む吸排気系解析の例を紹介します。自社開発の容積形エンジンサイクルシミュレーターとSTAR-CDを連成させております。EGR 通路配置を決定する上で有益な情報を得ることができます。またEGR 気筒間分配の最適化にも適用しております。
EGR気筒間分配解析例(EGRガス濃度分布)(図1)
EGR気筒間分配解析例(EGRガス濃度分布)(図1)
次の例は今年のCDAJ CAE Solution Conferenceでも発表したものですが、ディーゼル車両から排出されるテールパイプ後方水蒸気白煙のCAEによる発生領域予測の例です。近年、熱容量が大きい排ガス後処理装置を付けた車両も多くなっています。このような装置を付けた車両から排出される排ガス温度はどうしても低下しがちです。特に、低外気温時は排ガス中の水分が凝縮して霧状になり、いわゆる水蒸気白煙が増加し、後方車の視界を遮ってしまうことがあります。そこで、その対策をする訳ですが、対策効果を知ることは容易ではありません。費用もかかり、実験できる時期や場所も限られる寒冷地での実車試験が必要となるからです。CAEによる予測技術、評価手法の確立が急務でした。
CFD解析結果とリグ試験結果をつき合わせながら白煙の評価指標を考案しました。また、この評価手法の有用性を実車でも確認し、実験結果と比較して十分な評価精度があることを確認し、CFDによるVirtual評価手法を確立したものです。
リグ試験結果とCFD結果との比較(図2)
リグ試験結果とCFD結果との比較(図2)
次は燃焼系の例としてSTAR-CD、es-ice、ERC燃焼モデルを用いたディーゼルエンジン筒内噴霧燃焼解析の例を挙げさせていただきます。筒内燃焼解析は、燃焼系のスペック決めに活用しております。(図3)
詳細は割愛しますが、最後に排ガス後処理系の例として、ディーゼルエンジンのDPFのPM堆積シミュレーションの事例を紹介します。(図4)
エンジン筒内燃焼解析例(温度分布およびNOx濃度分布)(図3)
エンジン筒内燃焼解析例
(温度分布およびNOx濃度分布)(図3)
DPFの入口部および酸化触媒メッシュ図(図4)
DPFの入口部および酸化触媒メッシュ図(図4)
省略
弊社プロダクト/サービスを選択いただけている理由についてお教えいただけますでしょうか?
STAR-CDは、随分前から導入し使用してきているので、導入当時の明確な判断理由は定かではないですが、推測するに、ソルバーが優れた機能を持っている事とは別に、理由は2つあると思っております。それは、メッシュ構造の柔軟性とユーザーサブルーチンなどによる機能の拡張性だと思います。
また導入後、現在も使い続けている理由はCDAJさんの技術力に他なりません。メッシュの柔軟性や機能拡張性などの高機能のソフトウェアは、反面、全てを使いこなすのが大変ですが、CDAJさんにはそれらを使いこなす技術力があると感じております。モデリング方法が不明なものや解析が困難なものについては技術サポートでアドバイスをもらったり、新しいテーマの場合は業務委託を通じて的確な技術を移管してもらったりしており大変役に立っております。また弊社では独自の噴霧モデルを組み込んで、噴霧燃焼解析を行っておりますが、この独自モデルの組み込みもCDAJさんと共同で行わせていただきました。このような物理モデルの組み込みも含めサポートして貰えることは、ユーザーにとっても大きな魅力です。
独自の噴霧モデルの組込例(図5)
独自の噴霧モデルの組込例(図5)
省略

このインタビューの詳細は季刊情報誌CDAJ news vol.50でご覧いただけます。
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分野1:
熱流体解析
分野2:
1Dシミュレーション(システム・シミュレーション)
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