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Case Study実績・お客様事例

テプコシステムズ 様(CDAJ news vol.52)

原子炉安全評価に「STAR-CD/STAR-CCM+」をご活用

株式会社テプコシステムズ
CDAJ news vol.52お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2008年6月

解析種別:燃料バンドル周辺解析、流体構造連成解析
課題等:原子炉、安全評価、燃料バンドル、VOF法

省略
まず、ご部署の会社での位置づけについてお聞かせください。
弊社は、東京電力株式会社を始めとした顧客様へ、信頼性・セキュリティの高いシステム構築や開発を行い、提供することを主な事業としています。しかし、私達が所属している部署は原子力エンジニアリングを主な業務とする、特殊な部署となっています。その中でも解析手法グループは、原子炉プラントを構成している、物理現象や制御系などの要素を数値モデル化し、プラント全体の安全性を評価・解析する手法を開発しています。原子炉はプロトタイプでの確認が非常に難しいために、必要とされる解析技術は、構造解析、連成解析、中性子拡散解析、制御システム解析など、多岐に渡り、まさしく解析手法開発のエキスパートで構成されたグループとなっています。また開発した手法を、実際の炉心設計や、原子炉の状態を管理/監視、確率論的安全評価を行っている現場側のグループへの導入や取り組みなどを行う、という非常に重要な役割を担っています。
ご部署内でのCAE/CFDの位置づけについてお聞かせください。
あらかじめ解析でパラメータスタディを行っておき、よりセレクトされたパラメータをもって、最終的に実験で確認することにより、さらに最適な、 安全性の高い設計を行う、といったことを目的にCAE/CFDを取り入れております。また、解析と実験を併用することにより、実験ではカバーしきれない部分を解析で補間したり、実験と解析両方の結果を照らし合わせ、物理現象メカニズムの考察を行っております。他方、弊社ではサブチャンネル解析コード「NASCA」を改良し、使用しております。STAR-CDで詳細な解析を行い、そこで得た知見を「NASCA」に組み込んで、より精度の高いコードへと発展させるためにも、STAR-CDを活用しております。
省略
実際に、STAR-CD、STAR-CCM+での解析事例をご紹介いただけますでしょうか。
弊社ではSTAR-CDを用いて様々な解析を行っておりますが、今回は
  • a:燃料バンドル周辺解析
  • b:流体構造連成解析

これらの事例をご紹介いたします。

a:燃料バンドル周辺解析
こちらは、VOF法を用いた2相流解析事例となります。燃料バンドル(燃料棒間の流路)に気泡が発生した際の気液混合量、移動をVOF法で求め、クロスフロー効果を調べた2相流解析事例(図1・図2)、また乱流解析事例(図3)となります。
気液クロスフロー解析モデル(図1)
気液クロスフロー解析モデル(図1)
気液クロスフロー解析(図2)
気液クロスフロー解析(図2)
燃料バンドル周り乱流解析(図3)
燃料バンドル周り乱流解析(図3)
次は、スペーサーという燃料棒と燃料棒の間を所定の間隔に保つための構造物が、流れに与える影響を解析で求めた事例になります。
スペーサ周り乱流解析(図4)
スペーサ周り乱流解析(図4)
b:流体構造連成解析(図5)
こちらは、制御棒が抜け落ちて着水し、発生した蒸気による圧力分布を、STAR-CDと汎用非線形構造解析コード「FINAS」を連成させた、流体構造連成解析事例です。この事例では、STAR-CDで得られた圧力分布を境界条件としてFINASに与え、応力解析を行っております。こういった、万が一の反応度事故解析にもSTAR-CDを活用しています。
スペーサ周り乱流解析(図4)
反応度事故時 炉内構造物健全性評価解析(図5)
弊社ソリューションをご利用いただいている理由をお聞かせください。
まず、原子力業界における実績が非常に多い、ということがございます。他方、STAR-CDのプリポストやサブルーチンの使いやすさによる、計算に必要な労力の少なさ、また計算時間が早い、といった点は、顧客様への迅速な対応が要求される私どもにとって、非常に重宝している点です。技術サポートも素晴らしいと思います。いつも素早い・的確なご返答をいただき、非常に感謝しております。また、最近開催されている「数値解析アカデミー」もよく利用させていただいております。社内でこのようなことを行うのはなかなか大変なので、若い人のトレーニング用に役立たせていただいております。
省略

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分野1:
熱流体解析
分野2:
複合解析(連成・連携解析、複合領域最適化)
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