IDAJ

Case Study解析事例集

東洋ゴム工業 様(IDAJ news vol.91)

「modeFRONTIER®・DEP Mesh Works/Morpher」をタイヤの先行開発に適用

東洋ゴム工業株式会社 技術第一本部 タイヤ先行技術開発部 様
IDAJ news vol.91お客様紹介コーナーより抜粋
発行日 2018年3月

省略
御社には、modeFRONTIERとDEP Mesh Works/Morpher(以下 DEP Morpher)をご導入いただき、ご使用いただいています。その利用状況についてご説明いただけますか?
内製の構造解析ツールを設計者が利用していますので、結果として弊社には膨大なデータが蓄積されています。これら大量のデータに対して、modeFRONTIERによるクラスタ分析などを用いたデータマイニングを活用しています。
こちら(図1)は、タイヤ違いでの接地圧分布、接地圧分散の値をそれぞれ比較したものです。駆動、制動など種々の条件において、接地圧分布が均一であることが望ましいと考えます。このように接地圧分布の均一化を図ることができるタイヤ形状を作成し、それらの状態をシミュレーションで評価します。
図1 タイヤの構造解析
すでに作成された形状を変更する場合は、DEP Morpherを使うと、ずいぶんと形状定義が簡単になり、柔軟性が増しました。形状変更の対象となるのは、タイヤ外形の溝があるトレッドゴムやショルダーの形状だけでなく、タイヤ内部の各種部材の厚みなどです。タイヤの内部は多くの部品で構成された複雑な構造になっています。DEP Morpherを用いることで、形状を設計変数として扱いたい部品、形状を保持したい部品を同時に多数扱うことができます。したがって、多変数を用いたデータ生成に有効なツールとなっています。
図2 タイヤの構造
出典:東洋ゴム工業様Webサイト
図3 DEPを利用した新たな設計手段検討

設計者への設計指針提示のためにmodeFRONTIERを活用

こちらは、摩擦やねじれを考慮した、約3、000ケースの解析結果をサンプリングした例です。ころがり抵抗や圧力分散といった項目でサンプリングしています。タイヤの設計因子は複数あり、これらの関係性を人間の頭で理解することは容易なことではありません。
こちらは、modeFRONTIERの散布図マトリクスチャートで、どの因子が設計要因となるか、関連するものは何なのかを分析することができます。また、クラスタ分析を行うことで、各クラスタの傾向を把握し、目標性能を満たす設計因子を特定します。
図4 特性値のサンプリング
図5 散布図マトリクスチャート
図6 クラスタ分析
図7 各クラスタの特徴把握
内製の構造解析ツールとDEP Morpher、modeFRONTIERを連携させれば、これまで人間の頭では考えられなかった解群を提示してくれます。それらを可視化する様々な結果処理を行い、理解しやすくすることで、私たちとしては設計者に対して、設計の方向性を示すことができます。これらの分析で得られた設計指針には、自動車メーカー様からも論理的で説得力があるとご講評をいただいています。
私たちは、微小な形状変更に対して合わせ込みをするというよりも、結果をどう解釈するかということの方を重要視しています。さらに、タイヤ単体の評価には、これまで以上のスピードアップが求められています。と言いますのも、従来のタイヤ単体の性能評価だけでなく、車両全体を含めた評価を行うことがあるからです。
車両全体の評価とは、どのように行うのですか。
タイヤ単体であれば物理量を用いて評価することができますが、車両まで含めて評価するとなると物理量での評価では足りません。そこで、タイヤ単体の物理量を車両運動シミュレーションへ適用し、車両の挙動を解析することと、走行中のタイヤの挙動を再現することにより、タイヤ開発へフィードバックしていきます。
これによって、自動車メーカー様がお客様に提供される価値に沿った製品開発ができるものと考えています。
御社では、いち早くmodeFRONTIERのCAP機能(註:Computer Aided Principle)をお使いいただいていましたが、その後のお取り組みはいかがでしょうか。
現在は、適用ケースを増やして実績を積んでいるところです。まだまだこれから開発したい技術ですね。

膨大なデータの活用のため、AI技術の適用を検討中

続いて、製品や弊社に対して、ご要望やご意見がございましたらお聞かせください。
modeFRONTIERには、他のツールにはない豊富で多彩な結果処理機能が搭載されています。設計者に対して、数年先の設計に対する方向性を示す際には、modeFRONTIERで分析した図を使うのですが、この時も、少し見方を説明すれば設計者も理解できますので助かっています。
1年ほど前にmodeFRONTIERを利用し始めた頃は技術サポートを利用していましたが、modeFRONTIERはソフトウェアとして使いやすいので、一度フローを組んでしまうと別のケースへの流用も簡単で、最近は利用することもなくなりました。
弊社の場合、数千から数万ケースの解析結果を取り扱うことがあり、クラスタリングだけでなく、AI技術の活用について検討を始めています。ディープラーニングにも興味がありますので、modeFRONTIERを軸としたIDAJさんの今後の取り組みについて、情報交換させていただきたいと考えています。
先行技術、固有技術の開発・確立のスピードアップが年々求められていますので、良いツールの提供だけでなく、システム化、カスタマイズも含めた具体化の支援・相談にも乗っていただきたいですね。
どうもありがとうございます。AIは、弊社としても非常に注目している分野で、技術調査を開始しています。AI領域において、modeFRONTIERでカバーできる範囲を明確にして、改めてご提案させていただきます。
省略

このインタビューの詳細は季刊情報誌IDAJ news vol.91でご覧いただけます。
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