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Product製品情報

Cognata自動運転シミュレーション

SimCloud

Cognata SimCloudは、車載AIトレーニングに必要なデジタルツイン環境、自車両、AIトラフィックモデル、メーカー認証を得たセンサモデルなどを包括的に提供するシミュレーション環境です。ローカルPCとMicrosoft Azure環境で利用でき、認識アルゴリズムトレーニングデータをクラウド上で効率的に生成したり、Simulink/ROSなどと接続し、E2Eシミュレーションにもご利用いただけます。
また、プリセットのデジタルツインを選択し、センサ含む自車両、シナリオ設定をブラウザベースで簡単にセットアップするだけで、すぐにシミュレーションを実行することができます。
車両モデルはパラメータによるダイナミクスの設定、センサモデルは詳細カスタイズが可能です。センサアウトプットは、時間同期されたアノテーションが出力されます。RBGカメラはGAN処理によるPhoto Realismを実現し、従来の3D engineと比較して、より現実的な映像を出力します。シナリオではAIトラフィックモデル、気象環境条件等を設定することで、エッジケースを簡単に作成することができます。さらにUN、NCAPなどの規格準拠テストがプリセットとして提供されます。VECUやHILとの連成が可能で、MIL/SIL/HIL/VILと幅広いエリアでご活用いただけます。

Cognata SimCloudを用いたデジタル ツイン ベースのAV・ADASシミュレーション、駐車シナリオ、AV規制コンプライアンス他

シミュレーション機能レイヤー

デジタルツイン環境、車両モデル、周辺車両AIトラフィックモデル、センサモデルを包括的に提供、またクラウド環境が標準で組み込まれていますのでスケーラブルなシミュレーション実行が可能です。

シミュレーション機能レイヤーの図

包括的なデジタルツインの提供

SimCloudでは、フランスのパリや中国の上海、ドイツのミュンヘンなどの都市部や郊外、高速道路、田舎道のデジタルツイン環境がご利用いただけます。日本のデジタルツイン環境についても、C1高速道路がすでにご利用いただけるほか、市街地の追加が予定されています。また公道以外にも農地や鉱山を再現したオフロード環境やAMR(注:Autonomous Mobile Robot、自律走行搬送ロボット)が走行する倉庫の環境があります。
雨、霧、夜間など気象条件を変化させるシナリオのバリアントが準備されていますので、安全性に課題があるさまざまな気象条件でのパフォーマンス評価、アスファルト以外の砂利やでこぼこした地形などのオフロード環境における、車両の振動による認識精度低下のパフォーマンスを評価することが可能です。

ドイツのミュンヘンを例にしたデジタルツイン

V2X、農機・建機、AMRへの適応

農地や採掘場などのシーンでは農機・建機のテスト、AMR用の倉庫など自動車以外のモビリティにも適用していただけます。センサモデルはインフラ側に配置できますので、インフラ側のカメラやV2Xも評価できます。

V2X、農機・建機、AMRへの適応の図
農機のシミュレーション

AIトラフィックによるリアルな交通流

自動運転の検証では、自車両だけでなく他車両の行動も適切に設定しなければなりません。他車両の行動が明確に決まっていれば、その通りに設定することは比較的容易だと思います。しかし、自車の動きに対して他車両が速度や経路を変更する、渋滞を含む交通流を再現する場合、各車両の行動を定義して再現することは非現実的です。
SimCloudでは、AIおよび強化学習ベースの交通モデルを用意しています。各車両に対して運転の丁寧さや反応時間といったパラメータが設定できますので、ユーザーが明確に定義せずとも周りの交通状況を見ながら各車両が追い越しや加減速などを判断します。交通流の設定においても「自車両周囲10m以内に5台」といった直感的な設定でランダムに交通流を発生させる機能が備わっていますので、簡単に渋滞等を再現することができます。ランダムと聞くと再現性が気になる方もいらっしゃることと思いますが、交通流の生成は乱数のシード値で管理していますので、シード値を固定すれば同じ交通流が再現されます。

AIトラフィックによるリアルな交通流の図

自車両モデルのカスタマイズ

簡単なパラメータ設定で車両ダイナミクス等を設定することができます。センサはセンサモデルのカスタマイズ後に任意の位置に取り付けます。

自車両モデルのカスタマイズの図

クラス最高水準のセンサモデル

認識アルゴリズムを検証する場合は、現実相当のふるまいをするセンサモデルを使用します。SimCloudでは、メーカー認証を得たセンサモデルを提供しています。センサモデルは、自動運転で重要なRadar、LiDAR、RGBカメラ、赤外線(IR)カメラがあり、各種センサアウトプットは、標準で付属するフュージョンアプリで可視化します。またSimulink/ROS連携機能によって、Simulinkで作成したセンサーフュージョンモデルの検証をクローズループで検証することができます。

クラス最高水準のセンサモデルの図

リアルタイムセンサフュージョン

センサーフュージョン向けに同期されたセンサアウトプットが提供されます。これにより周辺検出や経路計画といった重要なアルゴリズム開発が可能です。

リアルタイムセンサフュージョンの図
リアルタイムセンサフュージョン

センサカスタマイズ

センサモデルは、カスタマイズでき、カメラでは解像度、FPS、歪み、魚眼レンズなどのパラメータが設定できます。また、LiDAR・RaDAR等も同様に、パラメータ設定によってスキャニングパターンやビームなど仕様に合わせたモデル設定を行うことができます。

センサカスタマイズの図

様々なアノテーション

カメラの画像認識AIのトレーニングデータ収集の観点では、より現実に近い画像と正確なアノテーションデータが必要です。深度、バウンディングボックス(2D/3D)、セグメンテーション(インスタンス、クラス、構造体、マテリアル)、フリースペース、ライン(白線・白線間中央位置)、パーキングスペースなど様々なアノテーションが提供されます。
画像認識AIでは、CGと現実のドメインギャップによる性能低下が懸念されますが、実データからGANの技術を用いて作成したAIモデルによるPhoto Realism機能を用いて従来の3D engineと比較し、より現実的な画像を提供します。

様々なアノテーションの図

Azureクラウドを利用したスケーラブルなシミュレーション

通常このようなフォトリアリスティックなソフトウェアを利用するには、高性能なGPUを搭載したPCが必要ですが、SimCloudは、Microsoft Azure環境をベースとしたソリューションで、インターネットブラウザ経由でご利用いただけます。インターネットブラウジングができる性能さえあればOSや機種は問いません。自動的にバージョンアップされますので、更新毎のインストール作業が不要です。またクラウドのインスタンスの追加などにも柔軟に対応しますので、スケーラブルなシミュレーションが可能です。
なおSimulink連成やHiLといったクローズループシミュレーションの場合は、ローカルPCにインストールしてご利用いただくことになります。

Azureクラウドを利用したスケーラブルなシミュレーションの図

ADASテストプロトコル

自車両・他車両の走行軌跡は明示的に定義できますので、他車両の動きが明確に決まったシナリオにも対応します。サードパーティー製ツールで作成したシナリオで検証される場合は、OpenScenarioのインポート機能を使って、SimCloudで実行します。また、ADAS向けのテストプロトコルとしてUNやNCAPなどのテストケースを提供しますので、導入後すぐに規格準拠のテストを実行することができます。

ADASテストプロトコルの図
ADASテスト
製品情報

MBDプラットフォームツール

PLM・SPDMプラットフォーム

RPA(自動化)・最適化・機械学習

自動運転開発支援

安全性・信頼性分析

MILS/SILS/HILSプラットフォーム

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