AcademyIDAJ数値解析アカデミー

Solution Seminar Vol.116 つなぐ。つたえる。MBD・MBSEソリューションセミナー

こんな方におすすめ

・主に製造業のお客様で、製品開発プロセスの変革(製品開発DX)にご興味のある方、ご検討されている方、推進の方法に課題や悩みをお持ちの方。
・デジタルエンジニアリングやMBD・MBSE・CAEにご興味のあるお客様。

~人とデジタルでチャレンジする変革とものづくり環境~

本セミナーは昨年開催した「つなぐ。つたえる。MBD・MBSEソリューションセミナー」の第2弾で、前回同様「つなぐ。つたえる。」、「技術」、「エンジニア(人)」と「デジタル」の連携、そして「チャレンジ」をキーワードに、基調講演を、元BluE Nexus 取締役 安部静生様から「電動モビリティ新時代に向けての新たなチャレンジ~ユーザーが望むBEVにするために~」と題してご発表いただき、名古屋大学様、マツダ様、デンソー様、フジデリバリー様、トヨタ自動車様にもご講演いただきます。また、弊社からはMBD・MBSEに関する事例や最新技術をご紹介します。

2050年のカーボンニュートラル達成は、全世界の企業が直面している大きな課題です。その実現に向けてはカーボンニュートラルによるイノベーションで企業の成長を目指すという新しい価値観の共有と、企業においてデジタルを活用するためのチームづくり、すなわち人材育成等に課題があると言われています。
そこで必要なのは、製品の設計開発、プロジェクトの推進、シミュレーションなどのあらゆる業務において、これまでの業務プロセスを変革し、一つの会社・部署、一人のエンジニア、一つの技術、単一のツールといった枠組みを超えた”連携”ではないでしょうか。各企業が抱える技術テーマが多様化、複雑化する中で、ものづくりの領域では”つなぐ・つたえる”技術としてのMBD・MBSEの導入・推進がより一層重要になるものと考えます。

・異なる企業がモデルを共有し、統合モデルを構築する
・様々な設計工程を自動化し(つなぎ)、業務効率化を図る
・熟練者のノウハウを若手エンジニアに伝える
・3Dで表現された解析モデルを高速化しシステムモデルへ組み込む
・異なる領域(制御とハード、異なるコンポーネント間)を”モデル”で結合し、全体システムを構成する

各企業様の視点で、モデルベース開発、シミュレーションとモデリング技術、製品開発における設計展開等、様々なテーマでご発表をいただきます。皆様の日頃の業務変革へと「つながるセミナー」をご一緒に創造できますと大変嬉しく存じます。
今回もウインクあいち(愛知県名古屋市)での開催です。オンラインではご覧いただけませんので、ぜひ会場まで足をお運びくださいますようお願いいたします。

プログラム・講演内容(予定)

※スケジュールは予告なく変更になる場合がございます。何卒ご了承賜わりますようお願い申し上げます。

10:00~10:15

開会のご挨拶

10:15~11:15

<基調講演>
電動モビリティ新時代に向けての新たなチャレンジ ~ユーザーが望むBEVにするために~
安部 静生 様(元株式会社BluE Nexus 取締役)
【発表概要】
カーボンニュートラル実現に向けて、各々の地域毎に社会&ユーザーニーズを満たす電動車の早急な展開が望まれており、普及のスピードも加速しつつある。しかしながら、BEVの市場での評価を見ると、ユーザーにとって真の‘いい車’になり切れてはいない。本格普及を目指して我々が取り組むべきチャレンジ技術は何か?を長い電動パワトレ開発の経験と自動車メーカーや社会の動向に関する情報を元に紐解き提案する。

11:15~12:00

ー市販電動車の分解解析とモデル化技術最前線と2030年までに求められる電動車MBD技術ー
名古屋大学 未来材料・システム研究所 教授 山本 真義 様
【発表概要】
本講演ではBYDやNIOといった中国製市販電動車の分解解析とそれに基づく各技術要素のモデル化技術について最前線の取り組みを紹介する。具体的にはパワー半導体モジュール、モーター、リチウムイオン電池といった電動車に欠かせない要素技術のモデル抽出手法を紹介し、それらの整合性と実証評価結果も掲示する。また、それらの抽出モデルを電動システムとして構築した熱連成モデルの評価結果についてもJAXAの電動航空機のモデル化をベースに示していく。また2030年の電動車に求められる新しい電気駆動システムについて予測・議論し、現時点でのNEDOプロにおけるインホイールモータのMBDの状況についても紹介する。

12:00~12:30

IDAJが目指すものづくり環境の変革
IDAJ

【発表概要】
カーボンニュートラルを代表とする環境対策や、グローバルな市場における競争力強化のために、日本のものづくり企業様は新たな価値を生み出すことに取り組まれています。そして、お客様の取り組みをデジタル技術によってサポートするIDAJも同様に変革を求められています。本セッションでは、エンジニアリングサービスの分野に焦点を当ててIDAJが目指すソリューション提供の姿を事例を交えてご紹介いたします。

12:30~13:30

休憩

13:30~14:15

冷凍サイクルモデルのAIサロゲート化および強化学習適用
マツダ株式会社 統合制御システム開発本部 MBD革新部 上村 匠 様
【発表概要】
BEVにおいてはLibの冷却が走りや劣化の面で非常に重要であるため、空調に用いられている冷凍サイクルを活用したLib冷却システムが市場で数多く採用されている。
そのようなシステムを検討する際、冷凍サイクルシステムの制御が複雑化し、成立性検討に多大な工数を要することになる。そこで冷凍サイクルシステムの制御検討を高速化することを目的に、CAEベースで構築した冷凍サイクルモデルをAI技術によって高速化した。また、高速化したAI冷凍サイクルモデルと強化学習AIを組み合わせることで、構想設計段階における制御開発の高効率化検討を実施した。

14:15~14:45

3D熱解析をベースにした1D熱モデルの自動構築によるV字プロセス効率化
株式会社デンソー 電動パワトレインシステム先行開発部 藤田 祐貴 様
【発表概要】
自動車業界における電動化の急拡大に伴い、環境負荷の低減、気候変動に伴う各国の施策や規制変化に対応するため、多様な電動化が求められている。車両開発では、これらの多様化する電動化ニーズに柔軟に対応し、市場に最適な製品を迅速に提供するため、開発期間短縮が急務である。デンソーは、幅広い車載事業を活かし、カーボンニュートラルへ貢献する高品質かつ高性能な電駆動システムを迅速に提供するため、Model-Based-Developmentを用いた製品開発の効率化に取り組んでいる。電駆動システム開発では、冷却系システムと併せた車両全体の熱設計が必須であり、システムとコンポーネントをシームレスに「つなぐ」1Dモデルを活用することで、開発の高速化が可能である。しかし、一般的に熱解析に使用される3D-CAEをベースに1Dモデルを構築する場合、モデル準備の工数削減が課題となる。本講演では、3D-CAEから1D熱回路網モデルを効率的に構築するツール開発に関する取り組み事例を紹介する。

14:45~15:15

自動車業界の過渡伝熱解析をバージョンupへ 最高峰のIEC国際規格に向けた半導体モデリング
株式会社フジデリバリー 代表取締役社長 篠田 卓也 様
【発表概要】
電子機器に実装されている半導体の温度保証値は、代表としてジャンクション温度(以下Tj)である。
この保証値の範囲以内に制限する必要がある。そこで、ワンランク上の価値として過渡伝熱解析である。電子制御のON/OFFでの高速駆動時は、電力損失が生じ、スイッチング回数が増加して高温になる。つまり、Tjの保証値以内の成立を判断するための測定や算出が簡単ではない。設計者は、電子制御の周波数によるスイッチングロスを評価し、短時間の温度上昇値の検証を必要とする。この上昇する温度を確認し、瞬間的にTjを超えることがないか判定したいものだ。判定値オーバーの半導体は電子制御周波数を軽減すれば、OEM、TIER1、TIER2は擦り合わせるにより温度を下げることができ解決する。
現状の定常熱解析モデルを説明したうえで、上記の課題を解決できる国際規格予定の過渡熱解析の方法を解説する。

15:15~15:45 IDAJと進める、開発現場で実践するMBSE
IDAJ
【発表概要】
自動車や航空宇宙のみならず様々な分野において、ステークホルダー視点で付加価値の高い新規製品のリリース、次世代機種や派生機種に対する開発効率化などの実現を目指し、モデルベース・システムズエンジニアリング(Model Based Systems Engineering:MBSE)の取り組みが国内外で急速に広がってきています。一方で、教科書的にシステムズエンジニアリング(SE)やMBSEを勉強したものの実開発に対しての取り組み方法が分からない課題や、取り組みを始めたものの開発現場で上手く活用できていない課題が顕在化していることも事実です。本セッションでは、開発現場での活用に向けたMBSEの考え方やMBSEの考え方を取入れたCAE・MBDで意思決定するプロセスの有用性について説明します。
15:45~16:15 休憩
16:15~16:45

VOLTAを活用したCAE全自働システムの構築とその効果
トヨタ自動車株式会社 先進プロダクト開発部 中村 圭一 様
【発表概要】
お客様には魅力的な車両を高品質かつリーズナブルな価格でタイムリーに提供することが求められている。車両開発の各工程で取り組んでいるCAE解析は製品の品質向上に寄与しているが、担当者が多大な時間を費やしてモデル作成や解析、ポスト処理を行っていることが課題である。本報告では、SPDM (Simulation Process and Data Management) ソフトウェアであるVOLTAを活用し、CADデータを準備するだけで、人の介在せずに全自働で解析結果レポートを受け取ることができるシステムを構築した。一例としてフード剛性解析への適用事例を紹介する。

16:45~17:15

MBD・MBSEに基づく、製品開発プロセスの変革~新しいPLMシステムの姿とSPDM構築~
IDAJ
【発表概要】
ベテラン技術者による設計意図をどのように継承するかが、各社における最近のホットな課題となっております。また、品質保証、開発リードタイム削減などの企業競争力を獲得するための課題も常に存在しています。これらの課題に対応するためには、従来の技術に加え、新しい仕組みの構築が求められています。IDAJでは、MBD・MBSE実現をベースとした課題解決ソリューションとしての「新しいPLM(SPDM)」の構築と運用方法を含めた支援をしております。本セッションでは、これらのご支援内容、ベネフィット、IDAJに依頼する価値についてご紹介します。

17:15~18:00

温故知新と守破離でつくるモノづくりエンジニアリングの挑戦
IDAJ
【発表概要】
昨今のモノづくりでのMBSE(多目的最適化)への取り組みを促すために、CAEからMBDへ階段をあがるための10個の課題取り組みとMBDからMBSEへ昇華するための7つの推進方法を具体的事例を示しながら解説します。

18:00~18:15

閉会のご挨拶

 

配布資料

セミナー終了後、アンケートにご回答いただきました方に後日データ配布の予定です。
※セミナー当日の配布はございません。
・ご講演者様のご都合により、資料をご提供いただけない場合がございます。
・プレゼンテーション資料と内容が異なることがございます。あらかじめご了承ください。

開催概要

開催時間 10:00〜18:15(予定) ※受付開始9:30〜
参加対象 主に製造業のお客様で、製品開発プロセスの変革(製品開発DX)にご興味のある方、ご検討されている方、推進の方法に課題や悩みをお持ちの方。デジタルエンジニアリングやMBD・MBSE・CAEにご興味のあるお客様ならどなたでもご参加いただけます。
※一部ハードウェアベンダー・ソフトウェアベンダー様にはご参加をご遠慮いただきます。
また、その他弊社都合にてご参加をお断りする場合がございます。
受講料
(消費税別)
無料

icon mailお問い合わせ先

IDAJ数値解析アカデミー事務局(理論・実践講座)
株式会社 IDAJ 営業部 idaj-seminar@idaj.co.jp
横浜本社 TEL: 045-683-1990 FAX: 045-683-1999
中部支社 TEL: 052-569-2581 FAX: 052-569-2582
関西支社 TEL: 078-389-5470 FAX: 078-389-5472
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