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CONVERGEオートノマスメッシング熱流体解析プログラム

【特集】 先進的で効率的なエンジン筒内ソリューション

CONVERGE登場以前のバルブ・ピストンの移動を伴う筒内解析は、メッシュ作成や物理モデルの難易度から、特殊技能を持つCFDエンジニアの“職人技”だとされてきました。
CONVERGEはその画期的な特長により、2日間の操作トレーニングをご受講いただければ、自由自在に筒内解析を実施いただけるほどの使いやすいソフトウェアであり、世界中でエンジン解析にご活用いただいています。
昨今の内燃機関の設計・開発プロセスにおいては、カーボンニュートラル達成のためのさらなる燃費向上が要求される一方で、ニューノーマル時代に適応するために実験や適合工数の削減が必須で、より一層効率的に開発を進めることが求められています。

ここでは、CONVERGEを活用した先進的で効率的な筒内解析シミュレーションの実例をご紹介します。

【特集】 先進的で効率的なエンジン筒内ソリューション

あらゆる燃焼形態やエンジン構造への適応

火炎伝播+自着火燃焼、噴霧燃焼、SPCCI燃焼、リーン、ノック、プリイグ

これからの燃費向上を求めるエンジン開発では、当量比1の予混合火炎伝播燃焼のみというような画一的な燃焼形態にとどまらず、高EGRを含むリーン状態での安定燃焼、筒内直噴による混合気成層や温度成層の活用、異常燃焼であるノッキングやプリイグニッションの抑制といった複雑な物理現象を考慮することが必須であり、それを評価できるCFD(Computational Fluid Dynamics)が求められます。
そのためには、吸気ポートの流量係数やタンブルによる乱れ形成だけで設計することは不可能で、燃料噴霧や燃焼を“デザイン”する必要があります。そこで、高圧縮比化による低温酸化反応の進行状況把握、サイクル間の変動予測、そして規制対象となるNOx・CO・未燃炭化水素(THC、UHC)・Soot(煤、すす)のナノパーティクル質量や粒子径といったエミッション予測のシミュレーションが重要で、実際に適用事例が増加しています。

2ストローク、ロータリー、対向ピストン、副室(パッシブ、アクティブ)、多気筒

新しい機構のエンジンや一体型エキゾーストマニホールドを含めた多気筒エンジンにもストレスなく適用することができます。掃気効率、プラグ形状や本数、副室孔サイズや配置などの検討例があります。

対向ピストンエンジンの掃気流解析
(出展:achatesPOWER)

部材温度予測(ピストン、ヘッド、インジェクタ先端温度、プラグ熱価)、遮熱膜コーティング

固体内部も自動的にメッシュ作成されるため、信頼性確保のための固体温度予測への展開、ノック・プリイグのための壁面温度予測精度の向上が容易です。
壁面からの冷却損失量評価はもちろん、コーティングによる遮熱膜の効果を検討した事例があります。

ここがポイント!①

詳細化学反応を考慮することによって、燃焼形態に縛られない、実現象に即した計算が可能です。また、研究機関と共同開発した高速化技術により、現実的な計算時間を実現しました。

ここがポイント!②

表面の面形状だけを用意して各境界面の移動を定義すれば、内部のメッシュが自動で生成されるため、過去に存在しない移動機構であっても流体解析が可能です。また、形状を簡易化する必要がなく、設計した形状そのままを使って解析することができます。

【特集】 先進的で効率的なエンジン筒内ソリューション

あらゆる新燃料や複合燃料への適応

水素燃焼、アンモニア燃焼

水素、アンモニア、バイオ燃料(E10、E85)、天然ガス(CNG、LNG)、e-Fuelなど、次世代燃料の選択肢は多岐に渡り、さらにそれらを複数混合させたり、パイロット的に噴射して着火させる混焼、また水噴射の併用も視野に入っています。計算では、エンジン燃費や出力はもちろん、オクタン価・セタン価が異なることによるノック限界や失火限界、エミッションを含めた予測が求められます。
CONVERGEの詳細化学反応ソルバーを水素エンジンやアンモニア混焼に適用した事例をご紹介します。水素エンジンでは、筒内へ水素ガスを噴射した後に火花点火燃焼を、アンモニア混焼では、アンモニアガスを予混合で入れた後に軽油噴射による自己着火燃焼を計算しています。

ここがポイント!

詳細化学反応を考慮することにより、いかなる燃料の組み合わせであっても検討が可能です。また、燃料供給方式(気体噴射、液体噴射、その両方)にも左右されることはありません。

【特集】 先進的で効率的なエンジン筒内ソリューション

効率的かつ標準化された筒内解析の実現

エンジン設計にCFDを適用する場合、乱流モデルや噴霧分裂モデルの種別といった各種物理モデルの設定を決めたり、モデルパラメータの決定方法をルール化したり、CFD結果からの設計判断を統一したりと、画一的な評価・判断が行えるように標準化することは今までも行われてきた一般的な取り組みです。しかしながら、メッシュに対しては属人的要素を排除できていたでしょうか?
CONVERGEでは、メッシュサイズパラメータまで含めて全て数値化されていますので、真の意味で作業者に依存しないCFDを実現することができます。
幅広い運転条件での検討やピストン形状検討など、エンジンCFDで必須となる多くのパラメトリックスタディを自動実行することで省力化するだけでなく、形状最適化CFDも可能です。

CONVERGE+modeFRONTIERによるシリンダヘッドマスク形状最適化
(出展:VOLVO)

ここがポイント!

オートノマスメッシング機能は、メッシュの自動作成にとどまらず、メッシュも含めた解析手法の標準化と自動実行を実現します。エンジン筒内CFDであっても、形状最適化まで行えます。

【特集】 先進的で効率的なエンジン筒内ソリューション

IDAJによる技術開発コンサルティング

初級・中級の各種操作講習会をご受講いただければCONVERGEを使いこなしていただけますが、より詳しくご理解いただくための上級講習会として、噴霧・燃焼・UDFコースを準備しています。また、日々の電話・メール・Webサイト内ユーザーサポートセンターによる技術サポートはもちろんのこと、エンジンに関するCAEコンサルティング業務も承ります。
さらに、以下のような解析技術構築に関する豊富な実績があります。どうぞお気軽にご相談ください。

デポジット堆積予測モデルを用いたデポジット高さ分布
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