IDAJ

Consultingコンサルティング

モデリング・解析技術の構築

デジタル技術の飛躍的な進歩により、今までは解析が困難であった複雑な物理現象や、自動車のような広範にわたる巨大なシステムを対象としたバーチャル評価が可能となりつつあります。しかしながら、このようなシミュレーション技術の高度化はMBDを支える一つの要素にすぎません。
MBD推進の真のゴールは、より良い製品を、より効率的に創造することにあります。そのためには、設計開発のフェーズや目的に応じてモデルの詳細度、求められる計算精度、許容される計算時間などを勘案し、最適なモデルや解析手法を選択する必要があります。
IDAJでは長年にわたるCAEコンサルティングの経験に基づき、様々な解析技術を適材適所でご提案します。

モデリング・解析技術の構築の概要図

プラントモデルの構築支援

メカやエレキのふるまいを表現する、いわゆるプラントモデルの構築に対して、単なるモデル構築の代行にとどまらず、「設計に活用できる」モデルを構築するために必要なノウハウとサービスをご提供します。

  • 適切なモデル化手法の検討
  • モデル構築に必要な情報や実測データの取得に関する指南
  • パートナー企業様による測定サービス
  • モデルの精度検証
  • モデルの精度向上や高速化の検討 など

モデル化の範囲

設計しようとしているコンポーネントやサブシステム(System of Interest:SOI)が、周囲の他のコンポーネントやサブシステムとどのように相互作用するのかを勘案しながらモデル化の対象範囲を決定します。サブシステム同士の相互依存関係が強い場合には、これらを一つのシステムモデルに結合してまとめて解析しますが、状況によっては、それぞれを独立したモデルとして切り離して解析し、必要な情報を境界条件として受け渡すことで連携させる方法も検討します。

モデルの粒度

モデルの使用シーンに応じて、表現される物理現象や検討できる設計因子の抽象度を決定します。電気自動車のバッテリーの熱マネジメントを例にとると、初期の構想設計段階において冷却システム全体の熱収支を大まかに判断するには、バッテリーをモジュール単位で発熱源として表現します。一方、詳細設計段階において個々のバッテリーセルの温度を評価しながら細かい冷却回路の設計を行うには、一つ一つのバッテリーセルをモデル上に再現します。一般的に設計の下流工程で使用するモデルほど粒度は細かくなります。

モデルの精度

設計開発のあらゆる場面において高精度なモデルを使用することは、技術構築に要する工数や計算コストの面から現実的ではありません。定性評価ができれば十分なのか、あるいは定量評価が必須なのか、モデルの使用目的によって必要十分な精度を確保することが重要です。

目的 求められる精度 ユースケース
現象理解 システムの構成要素や要素間の相互作用を正しく反映 各構成要素間の相互作用の影響度や現象を正しく理解する
構想設計 各設計因子の寄与を正しく評価(定性評価) 各設計因子の感度、外乱や公差に対するロバスト性を評価する
不具合対応 定量評価には実測とのキャリブレーションが必要 試作後の試験結果を元にキャリブレーションを行い試作品の機能改善を図る
試作レス キャリブレーションなしで定量評価 試験に代わってバーチャル評価を行う

特に、MBD導入初期は構築したモデルの精度がまだ不十分だというケースがあります。このような状況下においても、例えば、感度評価で活用するなど、部分的に設計に取り入れながらモデルを徐々にブラッシュアップすることがMBD推進を成功に導く鍵となります。

モデルの計算コスト

多くの場合、前述したモデルの範囲、粒度、精度と、計算コストはトレードオフの関係にあります。構築したモデルを設計で活用するには、その計算時間に見合うだけの性能改善や開発期間短縮の効果が得られるかを見定める必要があります。また、モデルと実機を組み合わせたHILS(Hardware-in-the-Loop Simulation)では、モデルの演算がリアルタイムよりも高速であることが求められます。このような場合は、モデル化を工夫することによって必要な粒度や精度を保ちつつ計算の高速化を図ります。

モデルの計算コストの概要図
モデル化の手段 ~目的によって必要十分な精度を確保することが重要~
  • White-Boxモデリング
    物理法則(支配方程式)に基づいてモデルを構築する手法です。
  • Gray-/Black-Boxモデリング
    White-Boxモデリングでは計算コストがかかる場合や、物理法則が複雑でモデルでは表現できない場合、もしくは発生している現象に介在する物理法則自体が不明な場合は、モデルの一部を近似関数などで代用することを検討します。このようなモデルを代理モデルや縮退化モデルと呼びます。これらのモデルを作成するためのデータは、3次元CAEやより詳細な1次元CAEモデルを用いた解析、もしくは実験により取得します。
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